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人間の持つ二面性

 

2000年11月28日

人間は表と裏という二面性を持つ生き物だとよく言いますが、これはまったく持ってその通りではないでしょうか。
表の顔と裏の顔。
私はこんな怖い話を聞いたことがあります。

私が通っていた大学は日本でも珍しい全寮制の大学です。なので、この大学に入学するとたとえどんなに大学から家が近くても、寮に入らなければいけないという厳しい規則がありました。
しかも大学の寮といえば、通常は大学から少し離れた場所にあるなど、大学の外にあるというのが普通なんですが、私の大学の寮はもろに大学内にあったという、世にも珍しい学校でした。
この大学の寮に関してはとても面白い&驚きの話がたくさんあるので詳しく説明したいのですが、これを始めると本題から大分外れてしまうのでこれはまた今度詳しく供述するつもりです。
寮は基本的に6人から8人部屋で、それに伴い自然と共同生活を強いられるわけですが、そうなると『同じ釜の飯を食った仲間』という理論(理論なのか?)で、通いの学校の場合よりも親友というものが出来やすくなるわけですよね。生活に密着した付き合いをしているわけですし。

さてここからが本題。
そんな大学の寮の中、とても仲の良いある女子の学生二人組がいたわけです。ここではわかりやすくA子とB子という名前にしておきます。
表面的にはA子とB子はごく普通な仲の良い二人組で、食堂などにもいっしょに行くことが多く、大抵何かするときには二人いっしょといえるほど仲が良かったみたいです。
時にはお金を渡して買い物を頼んだり、はては銀行のカードを渡してお金を下ろしてもらうということを頼むといったこともやってたみたいです。
そんなA子とB子は、どこから見ても親友同士といえるほどの仲の良い二人組でした。
そんなある日、A子が銀行のカードをなくしてしまった事がありました。
もちろんどこでなくしたのか分かっていれば苦労はないもので、とりあえずB子に聞きましたがもちろんわかりませんでした。
しかし紛失したのは現金ではなく銀行のキャッシュカードなので、本人がすぐさま銀行に連絡すればカードの使用を差し止めることが出来るわけですが、A子が銀行に連絡したときには時すでに遅く、もう口座内のお金はATMであらかた引き落とされていました。
といっても知っている人なら知っていると思いますが、通常、銀行のATMの前には必ず監視カメラが設置されていて、近い日付の引き落とし記録なら大抵の場合カメラに録画されているので誰がどの口座から引き落としたのかというのはすぐに判るようになっています。
で、当然銀行側にはそのA子のカードが使われた記録というのが残っていたわけなんですが、その際のカード使用者はほかならぬB子でした。
信じられないといったほどの衝撃を受けたA子ですが、しかもそれだけではなく、監視カメラに映っている現金を引き落とす時のB子の目は、今まで長い付き合いのあるA子も見た事もないような、『イッてる』目をしていたらしいです。

いやはや、こういった話を考えてみると、人間の二面性というのは本当に恐ろしいものだと痛感します。
表面的な顔と本性を表した裏の顔。
実際社会生活を行うにあたって、自分の完全なる本音をすべてさらけ出している人が一体どれほどいるのか。
すべての社会生活を営む人間(もちろん私も含む)は、『どんなに親しい人だろうとも、絶対に言うことの出来ない本当の自分』というのを心の中に隠し持っているのではないでしょうか。
ここら辺が動物社会とは決定的に違う、人間社会が複雑だといわれる所以、あるいは人間の精神構造の面白さの一つなのかもしれませんねえ。
まあこれはあくまで自分なりの考えの範囲ですが。

ちなみに先ほど挙げた二人の女性の話ですが、これは大学時代に同級生から聞いた事があるというだけなので、もしかしたら詳細が違っている、あるいは作り話なのかもしれないということをここに付け加えておきます。