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私の大学はこんな所(実話)

 

2001年12月10日

学生時代の話題というのは、知り合い達と他愛の無い話や雑談を交わす時によく持ち上がるものです。
私も例外ではなく、雑談の中で自分の学生時代の思い出やエピソードを話す事がよくあります。
とりわけ私の場合、最も記憶に新しいせいもあってか、主に大学時代の話をする事が多いです。
しかしながら面白い事に、私の大学時代の話を聞いた大抵の人達は、ほぼ必ずといっていいほど『信じられない』、『それホント!?』『マジで!?』といったリアクションを返してきます。
というのも、私の通っていた大学はどうも他にではあまり見られない、ちょっと(かなり?)変わった面白い大学だったからです。
てなわけで、今回はそんな私の通っていた大学について語ってみようかと思います。
なお、これから私が語る内容は全て本当の事でありであり、誇張などは一切含んでいないというのを、あらかじめ言っておきます。


ただ、本題に入る前に、最初に言っておかなければならない事があります。
まずこのエッセイは、あくまで私の思い出話を懐かしみつつ面白おかしく語るのが目的であり、大学に対して迷惑などをかけたり、貶めたりするするのが目的のモノではありません。
したがって、これから書く内容以上の情報−例えば大学の場所や名前や、『なぜこうなっているのか』という理由−などに関しては、供述する事は出来ません。
これを読んでいる方も、掲示板で上記のような質問を書き込むのはご遠慮願います。
でも感想などを書き込むのは全く問題ありませんよ。
いやむしろ大歓迎なので、感想ならばどしどし書いてほしいです。
あと、もしかしたらこのエッセイを読んでいる方の中には、私の大学に関して知っている人がいるかもしれません。
しかし、そのような方も、その大学に関する情報、例えば名前や所在地といった大学のプライバシーを侵すような内容などを掲示板に書き込むのは、どうかご遠慮ください。
私とこの大学に関する話をしたいのならば、メールでお願いします。
もしもこれら上記の主旨に反する類の文章が掲示板に書かれていた場合、残念ですが管理人の権限で削除するつもりです。
というわけで、読むのと感想を書くのは一向に構いませんが、上記の決まりは必ず守ってください。



ちょっと前振りが長くなりましたが、いよいよ本題。
私の大学ならではの面白いシステム、決まり事などをここで紹介します。
そうそう、『私の大学』と何度も言うのは面倒なので、以降は『K大学』としておきます。
なお、サブタイトルに特に深い意味はありません。


 1.つべこべ言わずに寮生活
K大学には寮、いわゆる寄宿舎というものがあります。
通常、寮というのは地方から来た学生のための住まいとして用意されているものなのですが、しかしK大学の寮は違います。
K大学は、全学生が寮で生活をするという全寮制システムとなっています。
例外はありません。

例え学校の隣に自宅があるという学生でも、大学に入学する以上は必ず寮に入らなければならないのです
これは規則で決まっている事なので、当然寮に入らない限り入学は出来ません。
K大学に入った以上、卒業するか、もしくは中退しない限り、大学生活の2〜4年間は寮で住む事を強いられるわけです。
しかもこの寮、大学から数キロ離れた所にあるとかそういうのではなく、大学の構内に存在します
いや、正しくは学校の施設の一部として寮が存在するといった方が正しいでしょうか。
そしてK大学の構内は壁で囲われているので、いうなればK大学の中で暮らすというわけです。
正に全寮制システムかくありき、とでもいいましょうか。
ちなみにK大学は共学なので、男子と女子の寮はちゃんと別々になっていますが、しかし私は男であるし、また男子は女子の寮に入れないので、ここでの話は基本的に男子の生活を基準としています。


 2.まさしく男塾
K大学は全員が例外なく寮での生活を強いられるというだけでもけっこう変わっているのですが、しかしそんなのはまだ序の口。
真骨頂はここ、寮内部に関する内容なのです。

まず、寮は1号館から8号館まであり、私の記憶が確かならば、私の在学時代には1〜3号館が男子用、4〜6号館が女子用、7号館が教授や事務員の人達用、そして8号館が男子用となっていました。
号館によって内部の詳細は異なり、また男子と女子とで内装や詳細も色々違うようですが、しかし基本的な構成はそれほど変わらないと思うので、とりあえずここでは私の住んでいた8号館について説明することにします。
もっとも、8号館はある意味一番ヒドイ場所だともいわれていますが。

8号館は番号からも分かるように最後に建てられた寮で、またそのせいか場所も1〜7号館からかなり離れています。
1〜7号館までは全て隣接する位置にあるのですが、しかし8号館だけはそこから歩いて5分ほどの所と、えらく離れた所に建っています。 聞くところによると、8号館は1〜7号館よりも随分後に建てられのだとか。 なので、8号館だけはなんだか独立して存在している、とそんな感じでした。
そして上でも言いましたが、その8号館は男子専用
男子しか住んでいず、それも1つだけ離れた所にぽつんと建っているので、必然的というか当然というか、8号館はそれはもう本当に男男した雰囲気のムサイ寮でした。
例えるなら、野郎の園か、もしくは男塾てな感じですか(笑)

8号館は5階建てで、部屋数は1つの階に12〜14ほどあります。
で、各部屋の定員は7〜8人
それも、はてしなく狭い部屋
各部屋は廊下を挟んで寝室と勉強部屋に分かれており、寝室には4つ並んだ2段ベッドと細長い通路、あと1人用のロッカーがずらっと8つ並んでいるだけです。

マウスで適当に描いたものなんで、ちょっと見辛いですが、大体こんな感じです。

ロッカーは見るからに古そうな木製で、当然ボロいです。
ドアがうまく閉まらないなんて当たり前、ひどいのになると、引出しがぶっ壊れて完全に使用不可能なモノ、なんてのもありました。
ベッドももちろん木製で、これまたかなり古いものなのか、やけにギシギシと軋みます。
このベッドは2段ベッドなので、下で寝ている時に上のベッドで激しい寝返りなどをされると、『そのうち上が抜け落ちてつぶされるんじゃないか!?』と心配してしまう事しばしば。
さらにこのベッド、昔に作られたモノなせいか、やけにサイズが小さくて、背の高い学生は、全身を伸ばして寝る事が出来ません
私も比較的背の高い方でしたので、寝る時には常に足を曲げる、もしくは体を少し斜めに傾けていたものです。
こんな部屋で、7〜8人が一度に生活するわけです。
はっきりいって狭苦しい事この上ないです。

こんな場所での生活ですから、当然自分だけのプライベートな空間なんてモノはありません
強いて上げるとするならば、自分のベッドですか。
一応ベッドだけが自分専用の居住区となりえるので、学生達はみんな自分の唯一の空間であるベッドをなんとか楽園にしようと、狭苦しいベッドの中に小型の棚を置いたり、ポスターを貼ったり、小さな本棚を設置したりと、尽力します。
ですが共同生活の常か、すぐに誰かに侵入されるので、プライベートな空間もへったくれもありませんでしたけど(笑)
同級生が自分のベッドで勝手に爆睡している、という事もよくあります。
この寮に、プライバシー保護という言葉は存在しません


 3.汚い寮=8号館
こんな野郎ばかりの寮ですから、当然汚いのもお約束。
特に8号館の場合、隣に運動場があるせいで、風でも吹こうものならこれでもかというくらい砂埃が舞い込んできます
ぶっちゃけたハナシ、砂とホコリのせいで、寮内の床は裸足では歩けません。 というか、歩きたくないです
そこらのアスファルト道路の方が、まだ綺麗な気がします。
寮内は一応2足制で、玄関と階段以外では基本的にサンダル、もしくはスリッパを履かなければならないようになっていますが、しかしそんなのはあくまで建前だけ
2足制といってもみんな堂々とと土足で部屋まで上がり込んでいるし、逆にスリッパやサンダルで外に出ることも当たり前な状態です
つまり、寮内の床は外とあまり変わらんのです。
ごく稀に全員で大掃除をして多少なりとも綺麗になることがありますが、しかし数日もすればあっという間に元に戻るので、やるだけ無意味なのがまたなんとも。
また、男子しか住んでいないので、当然の如くゴミくず、使わないホコリまみれの道具などがわんさと置かれている事も珍しくありません。
もちろん、ゴキブリといった虫がしょっちゅう出るのもお約束。
とどのつまり『汚い』の一言なのです。


 4.役に立たんベランダ
各部屋には一応ベランダがついています。
ここで学生達は洗濯物を干したり、布団を干したりします。
しかし、そのスペースは狭いです。
どれくらい狭いかというと、布団を1組干すともうスペースが残らないほどです。
1人が布団を干し、そして誰かが洗濯物を干すと、もうそれだけでベランダは満杯になるので、日差しの良い日などはベランダの取り合いになります。
しかもこの8号館、先ほども言いましたが、隣が運動場になっているため、グラウンドの砂埃がいやというほど舞い込んできます。
そのため、風の強い日などは、窓を空けているとあっという間に寮内のそこら中が砂埃まみれになってしまいます。
また、誰かが運動場でサッカーをやっている時に布団や洗濯物を干したりすると、取り込む時には洗ったばかりの洗濯物が砂埃で真っ黒、ということもよくあります。
うかつに洗濯物を干すと、えらい目にあうのです(笑)


 6.公園並のトイレ
寮では共同生活をしなければならないので、当然トイレも共同で使う事になります。
しかし、所詮は野郎ばかりの寮。
綺麗になるはずもありません
常日頃から汚いです
大体のイメージとして、公園の公衆便所といったところでしょうか。
更にこのトイレでスゴイのは、大の方。
この寮の大用の便器は、なんでも設計時にちょっとミスがあったらしく、仕切り用の壁の位置がやたら便器に近いのです。

どっからどう見ても設計ミスな便器。 つーか、壁近すぎ。

ですから、大をする時には目の前に壁があるという状態になり、妙な圧迫感があります。
さらに、ちょっとミスをすると便をうまく便器に落とす事が出来ず、後ろの部分にはみ出る事もあるのです。
数人が大をすれば、誰かしらほぼ必ずこれをやらかすので、常日頃から便器には誰のかわからない『残り便』(食事中の方失礼)があったものです。
当時、私達はこれを『OB』と呼んでいました(笑)
例:『今日の便所掃除当番は、OBもちゃんと綺麗にしておくように』など。
トイレには汚い要素てんこ盛りです。
ちなみに体の大きい人などは、どのようにしてもほぼ必ずOBになってしまうため、後ろ向きで便をするということもあったらしいです。 前代未聞の姿勢ですな(笑)

そうそう、便所掃除という言葉で思い出したんですが、この寮内(と構内)の掃除は全て学生達の手によって行われます
寮の部屋はもちろんの事、廊下、階段、下駄箱、トイレに至るまで、全てその寮に住む学生達の手で掃除しなければなりません。
当然、これらは分担作業で行われます。
寝室と勉強部屋の掃除はもちろん各部屋の住人がやるとして、トイレ、下駄箱、階段の掃除の当番は各部屋にローテーションでめぐってきます。
中でもトイレ掃除みんなが最もいやがる当番で、やたらに汚い状態のトイレの時に掃除当番になった時はげんなりモノでした。
それに一生懸命綺麗に掃除しても、おおよそ2日も経てば大抵はOBなどのせいであっという間に元の汚さに戻るので、それが更にやる気をそいでいましたし。
そのため、中には水をまいたただけで終わりとか、ひどい時などは当番なのにやらないなどの手抜きっぷりを遺憾なく発揮する者も沢山いました。
こうなると、ただでさえ汚い寮のトイレは更に汚くなり、数日間掃除がなされなかったトイレでは、小ならまだしも、とても大をする気にはなれないほどに。
大体3〜4日ほどトイレ掃除をサボると、もはやそこはそこらの公園の公衆便所よりも汚い状態
ひどい時などは、全ての便器にOBがこびり付いているということも。
こんな状況で大がしたい時は、わざわざいくつかのトイレを巡って綺麗な便器を探さなければならないのです。
うーむ、なんだか思い出しているうちに気持ち悪くなってきました。(×_×
何か食べながらこれを読んでいる方、すまんです。


 7.すし詰めな勉強部屋
2〜4では主に寝室の特徴を紹介しましたが、ここでは勉強部屋の特徴を。
勉強部屋は、廊下を挟んで寝室の対面に位置しています。
大きさとしては、大体10畳ほどの部屋でしょうか。
7〜8人が、このクソ狭い部屋の中を勉強部屋として使う事になります。
ちなみに勉強用の机はオフィスとかにある事務用の机
しかも度の机も相当方ガタが来ているので中には引出しがなかなか開かないモノ、ひどい時には壊れてて完全に開かないモノなどもあったりします。
で、勉強部屋の椅子はパイプ椅子です。
そう、会場などでの簡易座席として活躍するあのパイプ椅子です。
座り心地はいうまでもないですね。
当然そのパイプ椅子もぶっ壊れているものがほとんどで、足のバランスが不安定なもの、カバーが破れて中の綿が飛び出しているものなど、バラエティー豊かな半壊状態のパイプ椅子が目白押しです。
というか、壊れていないパイプ椅子を探す方が難しいくらいでした。
机の正面の壁には木製の本棚が取り付けられており、ここに勉強用の本を置きます。
でも、中には本棚を充実させるためだけの飾りとして置かれているだけの本も非常に多いですが(笑)

とまあ、こんな勉強部屋ですので、当然騒がしくなるのは目に見えて明らかです。
私の同級生達の中では、寮内でまともに勉強するものはよほど真面目な者を置いてそれほどはおらず、大抵は他愛の無い事を話し合ったりトランプをしたりする者ばかりでした。
最も、こんな所で集中して勉学に励むという方がちょっとムリなのかもしれませんが。


 8.トランプが最大の娯楽
この寮での生活においては、ちょっと、いやかなり変わった様々な規則があります。
そのうちの1つが、この寮では『テレビの閲覧は全面的に禁止』となっているという事。
したがって、寮内にテレビは存在しません。
もちろん、学生が個人的にテレビを持ち込むことも許されません。
もしテレビを持ち込んだのを見つかったら、学校側に没収されてしまいます
当然、テレビゲームも禁止です。
そのため、この寮に住んでいる学生の大半は在学中にほとんどテレビを見ることがありません。
つまるところ、テレビなんぞ見ているひまがあったら勉強しろという事ですな。
テレビやゲームといった究極の暇つぶし手段が無いので、この寮でヒマを持て余すと、本当に退屈になります。
外に遊びに行けばいいじゃないか、という意見がありそうですが、しかしそれは叶わぬ事なのです。 これについては12番を参照。
そんなヒマヒマで仕方がない寮内でもっとも流行っている娯楽といえば、トランプでした。
というか、言い替えればトランプくらいしかやる事が無かったんですよね
で、このトランプでやる遊びも99%がページワン
それもK大学8号館用ローカルルールで。
もちろん、これで何かしら賭けたりなども日常茶飯事。
ジュース代を賭けてページワン、メシ代を賭けてページワン、掃除当番を賭けてページワン、お使い(パシリ)を賭けてページワンなど、もうとにかく何かあるたびにページワン勝負。
4年間の寮生活で一体何百回やっただろうなあ、ページワン。
てか、トランプが最も一般的な娯楽になってるこの寮ってある意味すごいんじゃ……
まあとにかく、それほど娯楽の少ない寮だったのです。
そんなわけですから、エッセイ『パソコンを使わせてやる立場として一言言わせて!』の項でも書いたように、私が所有していたパソコンは格好の娯楽マシンとなっていました。
特にハマる要素大なソリティアやマインスイーパなどは、みんな相当に夢中になったもので、時にはソリティアやマインスイーパを数時間、時には夜通しプレイする、という強者も何人かいました。

そうそう、先ほど寮内ではテレビ閲覧と所有が禁止になっていると書きましたが、当然これと同時にマンガも禁止になっていました。
もっとも、マンガはテレビに比べて隠しやすく、また所持も簡単なため、けっこうみんな持ち込んで読みまくっていましたけど。
ただ、狭い寮の中、マンガを置けるスペースには限界があるため、そう手当たりしだいに所有するわけにもいかず、あまり大量に所有するわけにはいきませんでしたが。
それに、誰かが勝手にマンガを借りていったまま返してこず、そのうち無くなるという事もよくありましたし。
ちなみにテレビも2、3人ほど隠れて所有している者もいましたね。
ただ、テレビは大々的に見るとすぐに見つかるので、主に土曜日の夜中にこそっと見る程度のことしか出来ませんでしたが。
それも、室内アンテナの乱れた画像で。
中には、テレビを持っているのが見つかって大学側に没収された同級生もいたものです。


 9.休みの日には化石化する
とまあ、このように娯楽性ほぼゼロなK大学の寮でしたので、日曜日などの休みの日には外に遊びに行くのが常となっていました。
主にパチンコ、競馬、メシ、酒、買い物などがメインで。
しかし、みなさんご存知の通り、これらはあくまでお金があればこそ可能な遊びであり、金の無い人はそれが出来ません。
では金の無い人はどうするか?
そんな人達は、ベッド寝ているか、ゴロゴロしてボケーっとしながら1日を過ごすのです。
他の選択肢として勉強する、読書する、運動をするといったものもありますが、休みの日にわざわざそんな事をするのはごく少数で、大抵はベッドでゴロゴロしつつ時間を潰します。
私達はこれらの状態を、『化石』と呼んでいました。
なーんにもやる事が無く、ベッドでずっと動かずにじっとしている様がまるで化石みたいなので、『化石』というわけです。
例として:
『おう、明日日曜やろ、どっか行く予定ある?』
『いや、ちょっと金がないんで、明日は化石』
もしくは、
『あー連休初日でパチンコ大負けしてもうた。 残りの休みは化石決定だ』
といった感じで使われます。
ちなみにこの『化石』という言葉は、私の同級生の世代で使われていた言葉であり、世代によって色々変化しているようです。
私達の下の世代では、この状態を『ダニ』と呼んでいるんだとか。
ベッドで1日中ゴロゴロしているというその様子が、あたかもベッドの上でのたうち回っている『ダニ』のようだからというのが理由らしいです。
スゴイ名前だ(+_+


 10.モノが蒸発する8号館
K大学の寮、中でも8号館は、7〜8人が同じ部屋で生活をするのを見ても分かるように、非常に密接な関係による共同生活が行われます。
当然モノの貸し借りなどは当たり前で、人のジュースを勝手に飲む、人のタバコを貰う、本を借りる、物を借りる、洗剤を使う、傘を使う、人の机を使う人のベッドにもぐり込んで寝るなど、共同生活ならではといった光景がそこにはあり、事実、K大学の寮ではプライバシーやプライベート保護なんて言葉はどこ吹く風といった状態でした。
寮生活はそんな『おまえのモノは俺のモノ、俺のモノはおまえのモノ』的な世界だったので、当然モノがいつのまにか無くなるのも当たり前。
ペンや鉛筆、紙、消しゴム、タバコといったモノなどは、それはもう当たり前の如くよく無くなり、他にもカップラーメンやお菓子などの食料が無くなる、服が無くなる、下着が無くなるトイレットペーパーが無くなるという事もよくあります。
特に気をつけなければならないのが食料で、カップラーメンなどを机の引出しの中に保管した場合、大体3日そこに残っていればいい方で、早い時には1日、ひどい時には置いて1時間後になくなっているという事もよくありました。
もちろんお菓子なども同様。
食糧事情(これについては19〜21を参照)の乏しいK大学の寮では、食い物を安全に保管する事が非常に難しいのです。
他にも、稀にですが服なども無くなります。 そして下着なども
もっとも、これは怪しい意味で無くなるのではなく、おそらく干されてたりそこらに置かれてたりする服や下着が、邪魔なため別の所に移動させられ、それがそのまま紛失となる、という事が主な原因だと思われますが。
寮の部屋は狭いので、ちょっと服などをそこらに置いておくとすぐに邪魔になってしまうんですよね。
後、なくなるもので定番といえば、トイレットペーパーですか。
この寮のトイレは、言ってしまえば公園の公衆便所と同じなので、用を足す時はトイレットペーパーを各自持参しなければなりません。
トイレットペーパーは週に1〜2回ほど1人1つずつ配られ、各人が自分用のトイレットペーパーを自分で管理する事になります。
がしかし、トイレットペーパーをしっかりと管理しているものなんてあまりいないもので、また上でも書いたようにモノが無くなるのが常識なこの寮では、当然の如くトイレットペーパーもしょっちゅう無くなるのです。
そうならないためにも、自分用のトイレットペーパーはしっかりと自分で管理し、また無くならないように気をつけなければなりません。
ちなみに物がなくなるのとは逆に、いきなりどこからともなくエロ本がやってくる事もあります。
たとえば何時の間にかベッドや机の上に、身に覚えのないエロ本が置かれていたりなど。
ここらへんはまさに男子寮ならでは(笑)


 11.ヘビースモーカー達の宴
私の大学では、なぜだかは分かりませんが、異常なまでに喫煙者の割合が高く、男子の場合大多数の学生が煙草を吸っていました。
例えば私の学部の学生数は60人ほどでしたが、その中の55人が喫煙者でした。
しかも、たまに一本吸う程度のものではなく、1日にひと箱、ふた箱吸うのは当たり前。
勉強部屋で一度に全員が吸い出すと、もうそこはパチンコ屋みたいな状態。
通常、タバコを吸う時には回りに気を使って窓際などに行ったりするするものですが、しかしこの寮では大多数が喫煙者なので、そんなマナーなどありゃしません。
いやむしろ、吸わない人が煙の無いところに移動しなければならない、という感じでした。
エッセイ25番でも書いているように、私はタバコを吸わない側だったので、このヘビースモーカーだらけな状態で生活するのはけっこう辛かったです。

あと、タバコでよくあるのが、灰皿の問題。
この寮ではあまりにヘビーな喫煙者が多いので、灰皿が必須でした。
でも、所詮は野郎の寮。
灰皿を常日頃から用意するという気の利いたヤツなど、ほとんどいません。
では何を灰皿にするかというと、空き缶。
この寮では水代わりにジュースを飲む(21番参照)ということから、ゴミとしてジュースの空き缶が非常に大量に出ます。
で、喫煙者達はその空き缶を灰皿代わりにするという。
なので、空き缶の半数以上はゴミとして捨てられる前に灰皿として使われていました。
それくらいよく使われていたので、この寮ではちょっと気を抜くと空き缶はあっという間に灰皿に早変わり
時には飲みかけでまだ中身の残っているジュースを誰かが灰皿にするということもしょっちゅうでした。
私も、このおかげで何度か吸殻や灰入りのジュースを飲みかけたことがあります。
ヘビースモーカー野郎ども、すぐに空き缶を灰皿にするのやめれ!と心の中で何度も叫んだものでした。


 12.外出は控えめに
K大学では全ての学生は大学の領内にある寮で生活をしなければならない、というのはすでに説明しましたね。
つまりこれは、大学内で基本的な生活は出来る土台が整っているということです。
これを上手く活かしているのかどうかは分かりませんが、面白い(手厳しい)システムとして、K大学では外出時間に制限が設けられてるというのがあります。
分かりやすくいうと、学生達は規定の時間以外は外出する事が出来ないということです。
外出時間は基本的に
火曜 午後2時〜7時
水曜 午後4時〜7時
木曜 午後2時〜7時
金曜 午後2時〜7時
日曜 午前8時〜午後9時

となっており、月曜日と土曜日は外出不可です。
もちろん、時間を違反したり、無断外泊したりすると、色々なペナルティがあります。
ちなみになぜ月曜日と土曜日だけ外出禁止なのかというと、日曜日をりようして無断外泊をする学生がよくいたからです。
外出できない土曜日の夜などは本当にやる事が無いので、果てしなくヒマな時間帯でした。
ただ、学校側から特別な許可を貰うと、時間外でも外出出来るようにはなっていました。
そのため、皆は『親戚に会う』とか『病院に行く』といったある事無い事でっち上げて許可を貰い、外出していたんですよね。
特に土曜日には頻繁に。
もっとも、あまりに使いまくっているとウソがバレて許可を貰えなくなってしまうでの、早々使いまくるわけにもいきませんでしたが(笑)
つまるところ、許可された以外の時間帯には基本的に外出出来ないということです。
日曜日だけは唯一、朝から晩まで外出出来るので、皆はいかに有意義に外出するかという計画を練ることに心血注いでしていました。


 13.週に一度は酔っ払い天国
K大学の寮規則の1つとして、寮内(大学内含む)では絶対に酒を飲んではいけない、というのがあります。
いうなれば、寮内での飲酒は全面的に禁止ということです。 もちろん外から持ち込むなどもってのほか
もしも寮内や校内で飲酒をしているのがバレたら、謹慎、もしくは停学が待っています
あと、平日はそれに加えて外で酒を飲むことも一応禁じられています
そのため、K大学の寮生活においては、気が向いた時にきゅっと酒を飲む事が出来ず、あまり身近な存在ではありません。
しかし、そういう生活を強いられるためか、逆に日曜日などの休みになると、みんなその鬱憤を晴らすかのごとく酒をムチャ飲みします
一気飲みなんて当たり前、ベロンベロンになって歩けなくなるまで飲むというのも珍しくありません。
そんなわけですから、日曜日の門限である午後9時前後になると、大学の構内と寮内はそこら中泥酔したヤツらでイッパイな状態です。
そこかしこでわけの分からない叫び声や呻き声も聞こえてきます
その様子は、さながら忘年回シーズンの盛り場、もしくはホラー映画のよう。
もちろん、そこらでゲロを吐くヤツがいるのはお約束
こんな異様な光景が毎週日曜日になると、ほぼ必ず見られるのです。
ちなみに運が悪いと、酔っ払った先輩に意味も無く絡まれる事があります。
私も何度か絡まれました。
にしても、酒好きな人にとっては1週間に一度しか酒が飲めないとなると、やっぱりその反動で飲める時にはベロンベロンになるまで飲みたくなるものなんですかねえ。
私はあまり酒は好きでなく、皆で飲み会にでも行かない限り自ら飲むことなどほとんど無いので、飲みたい気持ちというのはイマイチよく分からないです。
余談ですが、K大学ではこれだけムチャな酒の飲み方をしている割に、急性アルコール中毒で病院に運ばれる人というのがまるで出ないというのがいまだに不思議です。
私が知っている限り、4年間で1人だけでたんだっけかな。
K大学の七不思議の1つです(笑)


 14.二日に一度はお風呂の日
寮生活というからには、当然学生用の風呂もあります。
もちろん、この風呂もスゴイ部分が満載なのはお約束。
まず、この風呂は寮内ではなく、食堂の地下にあります(食堂については19番参照)
食堂は8号館から歩いて7〜8分の所にあるので、したがって、感覚的には『寮内の風呂に入る』のではなく『銭湯にでも行く』という気分です。
で、この風呂ですが、もちろん入浴可能な時間は限られています。
時間は午後3時半〜7時まで。
それも、火曜日、木曜日、土曜日しか使えません
言うなれば、二日に一度しか風呂に入れないのです。
毎日風呂に入るなんて、ここでは夢物語
しかもこの風呂がまたスゴイ。
浴場自体はけっこう大きく、大体70〜80人が一度に入れるほどの規模。
感覚的に、大きなの銭湯みたいなものですね。
でもしかし、この浴場にはシャワーユニットがついていません
押しっぱなしで出る蛇口のみ。
その蛇口もお湯がちょろちょろとしか出ないやつばかりで、はっきりいって体を洗う時間よりもお湯がバケツにたまるのを待っている時間の方が2倍ほど長いです。
そんなわけですから、学生達の中には入場時に使うかかり湯用の湯で体を洗う、もしくは気にせずに湯船の湯をそのまま使うという手段がポピュラーでした。

この風呂で特に最悪なのが、運動部の入浴。
K大学では運動部が盛んで、野球、サッカー、ラグビー、空手、柔道、バスケなど、様々な部活が活動を行っています。
がしかし、これは裏を返せばそれだけ運動で体の汚れる人が多いということです。
特にそれを顕著に感じられるのが風呂で、運動部が練習を終えて一斉に風呂に入ると、風呂場は恐ろしいまでに汚い修羅場と化します
特にラグビーやサッカーといったグラウンドを走り回る人達は、体中が砂と泥まみれの状態で風呂に入ってくるので、彼らが入って来るとあっという間に浴場は浴場の床は砂だらけ。
特にヒドイのが脱衣所で、床が泥水で黒ずんでドロドロのビチャビチャ
足の裏がメチャ汚くなります。
そのため、スリッパ、サンダル、靴などを履いて脱衣所から出る時には、必ず泥水まみれになった足の裏を洗うかもしくは拭き取らなければなりません
私は、スリッパで来た時には水道の水で洗い、靴で来た時にはタオルでふいていました。
ただ、タオルで足の裏をふくと、そのタオルは泥水出真っ黒になるので、一度しか使ってなくてもそのまま洗濯籠に直行となりますが。
というか、とてもではないけど洗わずにもう一度使う気にはなれないです。

そうそう、この風呂の掃除はもちろん学生達の手によって行われます。
当番制で。
大体1〜2月に一度くらいのペースで掃除当番が回って来るのですが、しかし汚く広い風呂の掃除は、しんどい上にやたら時間もかかるので、いやな当番でしたね。


 15.シャワー室は裸の野郎だらけ
上でも書いたように、K大学は運動部の活動が盛んですが、風呂が二日に一度しかないので、風呂が使えない日は変わりに運動部専用のきったないシャワー室が使えます。
といっても、シャワー室はかなり小さな空間で、シャワーのノズルは10しかありません。
また使用可能な時間も午後5時半から7時までとかなり限られているため、シャワーの時間はいつも運動部の学生で満員御礼という状態でした。 それに運動部でない多くの学生もしょっちゅう使っていましたし。
その人口密度たるやそりゃあもうすごいもので、例えるなら裸の野郎ばかりの満員電車といったものですか。
10しかないシャワーに、ピーク時には3、40人もの学生が一度にシャワー室でごった返します
狭く汚いシャワー室の中、30人から40人以上もの裸の野郎達が満員電車よろしく押し合いへしあいしつつシャワーを浴びる光景は、まさに野郎の楽園(悪い意味で)
はっきりいって異様な光景だと、今でも思います。
また、このシャワーも風呂と同じく、運動部が使うという特性から、脱衣所の床がメチャクチャ汚い。
風呂の時と同様にシャワーを浴びて服を着た後、ここでもわざわざ足だけ水道で洗いなおす必要がありました。
ちなみにこのシャワー室、8号館から50メートルほど離れた位置にあったので、8号館からシャワーを浴びに行く者のほとんどはパンツ一丁、もしくはバスタオルを腰に巻いたスタイルでシャワー室に向かっていました。

余談ですが、女子の方は、24時間いつでも使えるシャワーがあったらしく、男子ほど風呂に関して苦労する事は無かったみたいです。
もっとも、私自身見た事も入った事も無いので、どんなのかは分からないんですが(当然だ)


 16.夏場の寮はアツイゼアツイゼアツクテシヌゼー!
K大学の寮には、一応空調設備として暖房のみついています。
したがって、冬場はそれなりに暖かく過ごせます。 といっても勉強部屋だけで、寝室には暖房ありませんが。
しかし、逆に冷房設備は一切無いので、夏場は地獄です
特に8号館は男ばかりのムサイ空間なので、それにより暑苦しさは更に倍増
真夏になると、ほとんどの男は授業以外の時間は上半身裸で生活するのが当たり前の状態。
パンツ一丁で寮内を闊歩するという事も珍しくありません。
これこそ正に汗臭い男達のパラダイス(もちろん悪い意味で)
この寮内において、『さわやか』という言葉は存在しません
一応扇風機などを買って多少なりとも涼む事は出来るのですが、しかし寮内は狭くて扇風機を置けるスペースも限られているので、買えるとしても大抵はベッドに取りつける程度の小型扇風機。
なので、扇風機なんぞはないよりマシ程度でした。
夏場になると、高い気温による暑苦しさとムサイ光景による暑苦しさの二重苦がそこにはありました。


 17.トイレで体を洗う
夏場、とりわけ非常に暑い日などは、多くの人が風呂の変わりに水風呂に入ったり、水浴びをしたりすると思います。
もちろんK大学も同様で、風呂に入るとよけいに暑くなるため、学生達は風呂よりも水浴びをよくするようになります。
トイレで。
つまり、トイレにある洗面所で、バケツ、もしくはホースを使って水浴びする(もしくは頭を洗う)のです。
それにしても、この大学以外で、(公衆便所並の)トイレでの水浴びが当たり前な行為となっている寮なんてあるのでしょうか?
少なくとも、私は聞いた事ないです。
それはさておき、このトイレでの水浴びですが、実は結構なメリットがあります。
まず、わざわざ風呂まで行く必要がないという事。 特に8号館は風呂場(食堂)から離れた所にあるので、これは助かる。
次に、この寮の水は井戸水を利用しているため、水が非常に冷たくて気持ちいいという事。 いやむしろ冷たすぎるくらいで、最初に水を体にかけるときには、ちょっと覚悟が必要なくらいです。
この寮では水浴び以外に涼しくなれる手段がないので、この水浴びは非常に有用な納涼手段でした。
1日1回の水浴びは当たり前
2回、3回もしょっちゅう
中には早朝、授業後、夕方前、夜、寝る前と、1日に5回も水浴びをするというつわものもいました。
とまあこんなわけですから、夏場においては、トイレに行くとほぼ必ずといっていいほど誰かしらすっぱだか(にスリッパ履き)で水浴びをしているという光景が見られます。
つーか、はっきりいって見苦しいの一言。
もっとも、これこそが8号館の名物、ともいえるんですけど。
余談ですが、このトイレの水、井戸水を汲み上げて使っているせいか鉄分を多く含んでいるようで、やけに鉄のにおいがします。
水浴びをすると体がちょっと鉄臭くなってしまうのです。


 18.毎朝整列しての人数確認
K大学では、全員が共同生活に近い寮生活をするという特性から、毎朝の点呼があります
学部と学年によって細かな際はありますが、しかし基本的には、毎朝7時前になると寮の外に全員集まり、点呼をします。
全員揃うまで点呼は終わらず、まだ出てこないものがいたら、他の連中はずっと待つハメになります。 冬などはかなりツライ。
で、全員が集合すると、今度は軽く体操。
体操が終わると、それぞれの責任者がその日の簡単な予定などを皆に伝え、そして点呼は終了します。
その後は各々、講義が始まるまで寮に戻って2度寝をするか、もしくは食堂に朝食をしに行きます。 ちなみに私は2度寝派。
点呼は朝だけでなく、夕方の7時過ぎにも行われます。
といっても、夕方の点呼は寮内で簡単に人員数と夜の予定の確認をするだけですが。
このような点呼が、K大学では毎日行われています。
ちなみに日曜日だけはちょっと変わっていて、朝は寮内での簡単な点呼(というかほとんどナシ)、そして夜は学部の1〜4年が全員集まっての総点呼を行うという形になっています。


 19.皆で仲良く同じ食事
K大学の食堂は、他の大学や寮の食堂に比べて、ちょっと、いやかなり変わっていると思います。
全寮制ということもあってか、K大学の学生達はここで食事を済ませるわけですが、食堂の利用時間は
朝が7時〜8時。
昼が12時40分〜1時50分。
夜が5時30分〜7時。
となっており、それ以外の時間は食事できません。
したがって、食堂に行きそびれると、メシが食えなくなります。

さてこの食堂、面白い特徴として、食べ放題というのと、メニューが完全に固定されているというのがあります。
この食堂では、学生達はカウンターから好きなだけご飯とおかずを取る事が出来るというシステムになっています。
K大学は運動部に所属しているものが多いので、このシステムは非常にありがたい。
ただしかし、食べ放題といっても、食堂の献立は1種類しかありません
つまり、この食堂にはメニューなんてものは存在せず、その時のおかずが肉ならば肉、野菜炒めなら野菜炒めと、有無を言わさず全学生が同じ食事をするのです
ズラリと並んでいる学生達に同じおかずと味噌汁が配られていくという様は、まるで配給を待っている人の群れのよう

食堂のメニューは1〜2週間のサイクルで変わるので、おいしいものが出る時もあれば、うまくないようなものが出る事もあります。
これは、食堂の献立には当たりとはずれがあるとも言えます。
人によっては、嫌いなものが出た時は食事をしないということも。
食堂のメニューは、以下の通り。

朝はパンとサラダ、そしてコーヒー、牛乳、ヨーグルトと、正に朝の定番メニュー。
水曜のみサラダの変わりにスパゲティが出るのですが、スパゲティは(味の割には)人気があるので、水曜日だけやけに食堂が混みます。
ちなみに食堂を利用する者が少ない日曜日と休日の朝は、ご飯と味噌汁、シシャモと納豆というのが定番メニューとなっています。

昼と夜の食事は、普通のご飯とおかず、そして味噌汁などのスープとなっています。

テキトーすぎる絵ですな。 まあとにかくこんなお皿でおかずが配られるわけです。

おかずは図のような、プラスチック製の皿で配られます。
私達はそれぞれをメインおかず、サブおかず1、サブおかず2と呼んでいました。
おかずはなかなかバラエティー豊かで、ジャガイモのにっころがし、酢豚、焼き魚、ハンバーグ、カレー、はちのす、野菜炒め、こんにゃくと豆の煮物、とんかつ、シチュー、うどん、豚キムチ、ラーメン、その他、など、なかなか多彩な種類が揃っています。
もっとも、味の方はまあその程度、といったところでしたが。

私的に食堂のメニューで印象的だった事といえば
とんかつやチキンカツは肉より脂と衣の方が多い
どんぶりで出されるカレーとシチュー
やけに具が小さい酢豚
骨付きカルビは大人気
たまに何の動物の、どこの部分か分からないような肉が出る
日によっては、豆腐がメインおかずとして出される事がある
味のしない卵ステーキは不人気ナンバーワン
前日のおかずの残りが、次の日の残り物として出ることがある
ごはん用の茶碗がどんぶり並にデカイ
などですか。


 20.学生達のオアシス、売店
大学にはつきものの売店。
もちろんK大学にもそれはあります。
特にK大学の学生の場合、学生達は自由に外に出れない寮生活をしているので、売店での物品の購入は非常に重宝します。
この売店、小学校の教室くらいのスペースの割には食料品、文房具、生活用品、教科書、お土産(?)など、様々な物品が並んでいて、そこらのコンビニよりも品揃えは豊富
寮では色々生活用品が必要になるわけですが、それらはほぼ全てこの売店で手に入るほどです。
でも、営業時間は午前10時から午後8時までと、コンビニにかなり負けていますけど(笑)

K大学の寮生は、上でもあげたように外出時間が制限されているため、寮から簡単に行けてなおかつ品揃えも豊富なこの売店は貴重な存在です。
特に食べ物に関しては深刻。 なぜなら、K大学では食堂が閉まると、もうこの売店で買う以外に食い物を入手する手段がないのですから。
そんなわけですので、特に7時〜8時の時間帯になると売店は食べ物を買おうとする学生でごった返すという光景が、それこそ毎日見られました。
というか、この売店での食料の売上げは脅威的。 そこらのコンビニよりも遥かに売上げは多そうです。
実際、売店に行くと食料のある棚だけ補給が頻繁に行われていますから。
ちなみに男子の中では、手軽で保存の効くカップラーメンが重宝されていたもので、もちろん私も例外ではなく、大学の寮での4年間はカップ麺を本当によく食べました。
もっとも、あまりにカップ麺をよく食べたせいか、子供の頃は『おいしい』というイメージが先行する私の中でのカップ麺のイメージが、『大しておいしいものではない』と変わってしまいましたが(笑)


 21.自販機に鉄柱攻撃
K大学には2箇所、自販機のコーナーがあります。
1つは売店の前、そしてもう1つは8号館の前。
この自販機コーナーはとてつもなく重要な存在でした。
なぜって、飲料水はここでしか飲めないから
寮内に冷水機といった水を飲む場所などありません
便所に水道はありますが、さすがに便所の水を飲もうと思うヤツはいないでしょう。 鉄臭いし。
したがって、喉が渇いた時には、お金を出して自販機の飲料水を購入して飲まなければならないのです。
正に資本主義社会ここにあり、です。
『冷水機くらい設置すれ!』と何度思った事やら…。
そんなわけですから、この自動販売機でもっとも売上げのあるのは、値段に比べて量の多いジュース
例えば500ミリリットルのコーラやアクエリアス、500ミリリットルパックのコーヒーやゲータレードなどは、いの一番に売り切れになっている事が多かったです。 あと350ミリリットル缶だけど60円のレモンジュースも。
余談ですが、私達はこれらの安いジュースを『生活ジュース』と呼んでいました。

ちなみにこの自動販売機のコーナーには、タバコ、カップラーメン、パンの自動販売機も一台ずつありました。
煙草については前述したので、ここでは省略。
カップラーメンの自動販売機は、一昔よく見られた『カップヌードル』のお湯注ぎ口付き自動販売機。 といってもお湯注ぎ口は四六時中壊れていて完全に飾り状態でしたが。
夜に外出の出来ないK大学の寮では、食堂も閉まり、なおかつ売店も閉まる夜の8時以降になると、ここが最終最後の食料源になるので、よく利用したものです。
今まで数え切れないくらいここのカップヌードルはよく食べました。
おかげで、売店のカップ麺と同じく、『カップヌードルは大しておいしくない食い物だ』という事を悟る事が出来ました(笑)
次にパンの自動販売機ですが、これはひどかった。
というのも、どう見ても推定70〜80円程度の菓子パンが、堂々と130〜140円台で売られているのです。
しかも大しておいしくないというおまけつきだし。
しかし、この大学の寮においてはカップヌードルと同様に夜中でも利用出来る唯一の食料源という事で、こんな自動販売機でも売上げはかなりあったみたいですが。
たまーにパンが引っ掛かって落ちてこない事があり、こうなるとかなりヘコみます。
人によっては、そんなパンを落とすために自動販売機に殴る蹴るを行う事も。

余談ですが、8号館の自動販売機では日曜日の夜、酔っ払ったタチの悪い先輩が、後輩をプロレスの鉄柱攻撃よろしく自動販売機にぶつけるという行為がごく稀にですが見られました。
というか、実際に私も一度やられました。
あれはかなり痛かった。
他にも酔っ払った学生が自動販売機を意味もなく殴ったり蹴ったりする事があります。
そんなわけですから、8号館前の自動販売機は、やけに故障する事が多かったです。


 22.おバカなニワトリ達
K大学では、鳥を飼っています。
30畳ほどの大きなゲージの中に、ニワトリや他の鳥、カメなどが飼育されており、たまにパンくずを与えている学生なども見かけます。
この鳥の中で最も印象的なのが、ニワトリ。
こいつらは、おバカです。
一般的にニワトリといえば鳴き声で、早朝にけたたましく鳴り響く鳴き声は、誰もが浮かべるする一般的なニワトリのイメージです。
ですが、ここのニワトリはアホなのか、朝晩関係無しに鳴きまくります
早朝に『コケコッコー!
授業中に『コケコッコー!
昼過ぎに『コケコッコー!
夕方に『コケコッコー!
夜の9時頃に『コケコッコー!
夜中の1時に『コケコッコー!
ニワトリが夜中に鳴くな!


 23.労働する学生達
K大学では、学生達は構内で労働をさせられる事があります。
その最たるものが、大学の掃除。
K大学の掃除は、基本的に学生達の手によって行われています。
寮内はもちろんの事、寮の周囲、教室、講堂、構内の通路などは、ほぼ全て学生達の手によって行われるのです。
大学内の草むしりなんかもやったりします
全学生が一斉に草むしりや大掃除をするという光景は、とても大学には見えません
他にも、上であげた風呂掃除や、さらには食堂当番食堂掃除なども学生達の手によって行われます。
食事の用意は食堂のおばちゃん達がやってくれますが、しかしこれを皿に盛りつけたり配ったり洗ったりするのは女子の当番の役目
もちろん、食堂の掃除も学生の手で行われます。
ちなみにこれらの労働は、無報酬でさせられます


 24.我等は警備員
さて、上で女子は食堂の当番として働くと書きましたが、男子でこれに相当するのが、大学の警備です。
この大学に警備員という職業の人はおらず、月に1〜2度の割合で、男子の学生達が警備員として働くのです。
警備は午後10時から朝の6時までで、2時間毎に次の組に交代するという方式。
したがって、各学生は2時間ずつ警備をするということになります。
警備というからには、当然懐中電灯を持って学内の見回りをします。
面白いのが、午後10時〜午前2時までの時間帯においては、警備中に所々で密会しているカップルを見かけるということ。
というのも、K大学では、男子は女子の寮に入ってはいけないというのが規則となっており、またその逆も然り。 それに、学生達はほとんど共同生活みたいな部屋で暮らすので、プライバシーもへったくれも存在しません。
そんな生活ですから、男女が付き合うようになったとしても、そうそう会うことが出来ません。
で、その絶好のチャンスというのが、夜中。 それも人気のあまりない場所
例えば講堂の影とか、教室の階段とか、体育館の裏とか。
一歩間違えるとまるでホラー映画のようなシチュエーションですが、しかしK大学ではこれが最もポピュラーに行われているデートなのです。
それほど遅くない時間帯に警備をしていると、こういうカップルをしばしば見かけます。
もっとも、声をかけたり見たりするのもなんだか失礼なので、見てみぬ振りをするんですけどね。
さて、警備は基本的に大学内を見まわるのが仕事ですが、さすがに皆が寝静まった時間帯に2時間も(交代で)大学内を歩き回るのはしんどいです。
そういう気分を察してか、一応この警備をする者達には、ささやかな報酬が支払われます。
カップラーメン1個。
夜中に起きて、2時間もの警備の報酬は、カップ麺1個なのです。
しかし、大抵は警備している最中の夜食として食ってしまうので、このカップラーメンはあまり意味がなかったりします
ちなみに警備員室は、この大学で唯一、公認でテレビが見れる場所となっています。
大学側も、警備員室でもテレビを禁止するというのはさすがに酷だと思ったのでしょう。
でもどうせなら、寮内にもテレビを設置してほしかったですねえ。


 25.有刺鉄線デスマッチではない
K大学は通常の大学と同じく、壁で囲われています。
さらには、壁の上部に有刺鉄線までもが巻かれています
厳重な警備体勢です。
これは外部からの侵入者を防ぐようにというのが目的となっています
ただ、それと当時に学生がおいそれと壁を越えて外に出れないようにするという意図も込められていました。
K大学の規律は厳しく、また寮内には娯楽もないため、壁を肥えて外に遊びに行こうとする学生が非常に多かったんですよね。
これを私達は『壁越え』と呼んでいました。


 26.長期休み中は里帰り
夏休みと冬休み、そして春休みと、学生には1年に3回、長期の休みがあります。
もちろんK大学も同様。
この長期休みの間、学生達はみな実家に帰ります。
というか、何の娯楽も無いこの寮に残る物好きやつなんていないといった方が正しいのかもしれませんが。
大学の施設もほぼ全て閉まってしまうし。
もっとも、中にはクラブの合宿で大学にしばらく残ったりする者もいますが。
あと、警備をするために強制的に残らされる学生もいます(もちろん報酬はカップラーメン
ちなみに休み中は掃除が行われないので、休み明けの便所や寮内は恐ろしいほど汚くなります


 27.アルバイト?何それ?
K大学では、アルバイトは全面的に禁止になっています。
もっとも、家の家計が苦しくて学費が払えないという学生のみ、特例としてバイトをすることが可能になっていますが、そのような学生はほとんどいませんでした。
というか、寮生活で外出が非常に厳しく制限されているこの大学で、バイトをすること自体ムリなんですけどね。


 28.誕生日には飲む飲む!
K大学、とりわけ私の学部では、夕方の点呼の時間になるとその日に誕生日を迎えた学生の名前が発表され、みんなから『ウォーッ!』といった祝福の言葉を受けます。
そして、おもむろに大勢の中から一名がその誕生日を迎えたものに、『あるもの』を手渡します。
その『あるもの』とは、コカコーラ
それも、1リットルボトル。
実は、私の学部には、誕生日を迎えた学生は同級生たちに祝福されてコーラの1リットルボトルを一気飲みしなくてはならないという、わけのわからない伝統があるのです。
もちろん、拒否権はありません
必ずコーラを一気飲みしなければならないのです。
途中で飲むのを止めたりすると、周りからすさまじいほどのブーイングが起こり、まるで罪悪人のごとき扱いです(笑)。
最悪なのが、誕生日にこのイベントがあるというのを忘れてて、その直前に飯を食いまくって腹一杯な状態な時。
そんな時は、吐きながら飲むという、まるで拷問のごときありさまになります。
ちなみに私も大学時代の誕生日は、4回とも当然コーラ一気のみをやりました。 ムリして飲んで涙が出たこともあります。
時には、必死こいて飲んでる途中に軽くボディブローをかます同級生もいたりします。 当然、『ブハァッ』と口から鼻からコーラを吐いてしまうこと必死。
きたないです
余談ですが、私の学年で一番体の大きい同級生は、コーラの変わりに1.5リットルのペットボトルに入った水を4連続で飲まされた事もあります
彼は、飲んで、便所で吐き、飲んで、便所で吐き、というのを数回繰り返しながらも、何とかやり遂げました
ですな(笑)。



とまあ、書いてるうちにやたらと長くなってしまいましたが、私の大学の珍しいと思われる部分について、どうだったでしょう?
私は他の大学での生活は知らないので、どれほど異なるのか綿密な比較は出来ないんですが、しかし今まで話した知り合いによると、少なくとも相当変わった大学だというのは確からしいです。

最後に、この内容は私が在学していた頃、つまり数年前の出来事なので、今では事情も変わり、多少は改善、もしくは改悪されているかもしれない、というのを言っておきます。