待ちに待った超ウルトラ・アドベンチャーゲーム!!(広告より)
人間の頭より大きいハチ。これがアトランチスの生物なのか!  


アトランチスの謎

サンソフト(サン電子) ファミコン


 ストーリー
冒険家のウィンは、アトランチス(アトランティスではない)で行方不明になった師匠を探すために、1人でアトランチス大陸に旅立った。


『アトランチスの謎』は、サンソフト(サン電子)から登場したアクションゲームです。
ストーリーは冒頭でも書いたように、行方不明になった師匠を探すため、主人公ウィンはジャンプと爆弾『ボン』を駆使して、全100ゾーンからなるアトランチス大陸で冒険を繰り広げます。
世間的にはバカゲーとして認識されているこのゲームですが、実際バカゲーです。
タイトルが『アトランティス』ではなく『アトランチス』となっているあたりからも、それを伺い知る事が出来ます。


さてこのゲーム、タイトルに『』という言葉が使われていますが、確かにそういわれるだけあって、ゲーム中は『謎』が多いです。
というか、ぶっちゃけたハナシ、謎だらけといった方が正しいかも。
もうとにかくゲーム全般通して謎ばっか
しかもそのほぼすべてがまったく解明されないという。
当時のゲームといえば今のゲームのように凝った設定やストーリーといったものはほとんどなく、主に奇抜なアイデアや内容で勝負といったものが多かったので、今の水準から見るとかなり変な感じのゲームが多いわけですが、しかしこのゲームはその中でもかなり奇抜な謎で一杯のゲームとなっていました。


ゲームをスタートさせると、まず
1st Zone
MYSTERY ADVENTURE START

というメッセージが表示され、ゲームがスタートします。
これから冒険が始まるぞ、と盛り上げているわけですね。
で、ゲーム開始直後、主人公ウィンは気球から勢いよく飛び降り、アトランチス大陸の大地を踏みしめます。
そして気球は上昇していきます。
普通にみればゲームがスタートしてアトランチス大陸での冒険が始まるというのを表しているわけですね。
しかしながら、冷静に見てみるとスゴイ。
気球は上昇していってしまったという事は、ウィンはどうやって帰るつもりなんでしょうね?
ついでに言うと、このシーンから察するに、しかし大西洋上に存在するといわれているアトランチス大陸に、彼は推進手段のない気球一つでわたってきたという事になります。
しかも一人で。
向こう見ずというか、スゴイというか、勇敢というか無謀というか。
とにかく恐るべし、ウィン。
ゲームをスタートさせただけではやくも謎だらけな展開です。


さて、そんなこんなでゲームはゾーン1から始まるわけですが、もちろんここからも謎満載です。
ゾーン1は地上面で、コウモリとヤドカリが敵としてウィンの前に立ちはだかります。
ヤドカリはただ移動しているだけなのでジャンプで簡単に避けれますが、コウモリはウィンを攻撃してきます。
糞で。
しかもウィンはそれに触れると1発で死にますします。
なぜにコウモリのフンで死ぬのか!?
スペランカーといい、このゲームといい、コウモリの糞にはなにか致死性の猛毒でも含まれているんでしょうか? それともファミコンで登場する探検家ってコウモリのフンに触れて死ぬほどひ弱なだけなんでしょうか?
これまた謎です。
ちなみにこのゲームには時間が設定されており、制限時間内に別のステージに移動しないとミスとなります。
それも、石化して死亡
ウィンには石化の呪いでもかけられているんでしょうか?
これまた謎です。


このゲームでは様々な敵キャラがウィンに襲いかかってきます。
最初に上げたフンを垂れ落とすコウモリに、突然下から飛び出す半漁人、火の玉を撃ってくるミイラ男、倒しても復活するガイコツ、斜めに飛来する蜂、よくわからないスライム状の生物など、危険極まりなくてかつ『』な敵キャラばかりです。
もちろんウィンとてこの連中に対して無抵抗ではなく、ボンを使って攻撃する事が出来ます。
でも、大して役に立たんのですよ、これが。
当たり判定は小さく、爆発も大した事ない。
なんか設定上では、このボンは新型の爆薬らしいですが、しかしゲーム中のそれはそこらへんのカンシャク玉程度な気がしてなりません。
しかも、ウィンはそれ以外に何の武器も持ってきてないみたいです。
ウィンよ、探検家なんだから、せめて猛獣用の銃くらいは用意しておくべきなのでは。
あいかわらずの謎です。
ボンで攻撃する決定的瞬間!とりあえず投げるポーズが変です

このように、危険きわまりない敵のうごめくアトランチスで無謀とも思える探検を繰り広げるウィンですが、しかし実際ボンだけではいささか力不足ナノも事実(というか、無謀)。
しかし、このゲームには数々のアイテムがあり、ウィンを助けてくれます。
アイテムはスーパーボンやタイマー、無敵など全8種類存在し、ウィンの助けとなります。
が、でもそれ以前にこれらのアイテムが無いとこのゲームはほとんどクリア不可能なんですね。
それくらいアイテムの重要度は高いのですが、そんなアイテムにも謎が多いです。

 電球
暗闇の面でボンが爆発した時に一瞬だけ明るくする
電球とボンの関係は?
 
 クツ
雲の上を歩けるようになる
雲の上を歩くって、どーゆーアイテムだ?

 Sマーク
ボンで画面全体の敵にダメージを与えれるようになる。
でも爆風はそのまま。どーゆーボムだ?

 上矢印
十字キーの上を押すと3点入る
たった3点。はっきりいっていらんでしょ、こんなアイテム

 2マーク
宝箱の得点が2倍になる
でも宝箱の点数ってランダムなんだよな……

 時計
時間の減りのが遅くなる
これは助かる。でも時間制限はなぜに存在するのか?

 マイク
2コントローラのマイクで叫ぶと、敵の動きが止まる。
2コン使ってると片手がふさがって操作できないので意味無し

 
無敵になる。
これ無いとクリア不可能です。ホント

無敵、時計、Sマークとかはかなり助かるアイテムですが、しかし上マークとか、マイクとかは存在意義がまるでわかりません
謎です。


このゲームは全100ゾーンあり、別のゾーンに移動する時は所々に設置されている扉を使いますが、しかしゾーン間は決して順番通りにつながっているわけではなく、いきなりかなり先のゾーンに行けたり、逆に以前のゾーンに戻されたりもします。
つまり、100個のステージの順に進むのではなく、様々なゾーンを行き来しつつゾーン100を目指すというゲームなわけですね。
といっても、基本的にゾーンの数字が高くなればなるほど先に進んでいるという形になっていますが。
ただ、このゾーン間のつながりが相当変で、草原地帯からいきなり雪原に移動したり、遺跡のような場所から穴だらけの断崖絶壁のような場所に飛ばされたりなど、移動というよりワープといった方が近いくらい、ゾーン間は理解不能な繋がりとなっているわけで、アトランチス大陸はまるで異次元空間かと思えてしまいます。
しかも一度行くと後戻りできないゾーンや、暗闇で何も見えないゾーン、足場が小さなゾーン、背景がピカピカフラッシュしているゾーン、空中に浮いている洞窟らしきゾーンなど、様々な摩訶不思議でキテレツなゾーン構成は、まさに『謎』の一言です。
そんな危険な100ものゾーンを行き来しつつ先に進まねばならないので、クリアまでの道のりは非常に厳しいものとなっています。

ここでは、そんな危険なゾーンの中でも代表的(特に謎な)ものをを紹介します。

 ゾーン20
『KEY WORD NAGOYA』という文字がピラミッドの上に並んでいます。
何も知らないと相当意味不明なこの文字ですが、実はこれは隠しボーナスのヒントとなっているのです。
ピラミッドの左側に3つの像があるのですが、その左端の像の上でボンを7回、真中の像の上で5回、右端の像の上で8回ボンを投げると、いきなりファイナルゾーンにワープして400万点ものボーナスが入ります(『2マーク』をとっていると二倍の800万点!)。
ちなみにこのゲームの得点の最高値は9999999点。
いきなりこんなとんでもないボーナス点が入るので、それまでチマチマと得点を稼いでいたのがあほらしくなって脱力する事うけあいです。
それに、石像の上でボンを投げるとなぜボーナス点が入るのか全く説明されないあたり、果てしなく謎です。
そもそも、NAGOYAというキーワードだけでこのボーナス点を見つけれるのでしょうかねえ。
攻略本見ないと無理な気がします。

 ゾーン26
このゾーンの背景にはスタッフの名前とおぼしきもの書かれています。
このゲームにはちゃんとしたエンディングが無い(後述)ので、このゾーンでないと開発スタッフの名前を知る事が出来ないというわけです。
なぜにこんなところにスタッフの名前を書かれているのか?
もちろん謎です。

 ゾーン29
このゾーン自体は特にこれといって問題は無いのですが、しかし問題はこのゾーンに設置されている扉。
3つ並んでいるのですが、真ん中の扉に入ると魔のゾーン42に飛ばされてしまいます。 ちなみにそのゾーン42については後述。
ところでちょっと思うんですが、なぜに他の場所に移動するための移動手段が扉なんでしょうね?
しかも異次元ジャンプしてるとしか思えないほどまるで違う場所に飛ばされるし。
アトランチスの謎は深まるばかりです。

 ゾーン42
このゲーム最大の罠であり、そして最大の謎、ブラックホールです。
真っ黒な背景には『BLACK HOLE』の文字がかかれたこのゾーンでは、足場も背景も何もありません。
そして何も無い空間を落下していくウィン。
で、死亡
もちろん次の残機もスター直後に落下、死亡。
こうなってしまうと、もう100%助かりません。
残った残機は全てスタート直後に落下死。
そしてゲームオーバー。
なんやこれ〜!!
あほか〜!!

と、このゾーンにくると、誰もがこのように怒りに震えることでしょう。
そもそも、なにゆえこのゾーンにブラックホールなるものが設置されているのか、はてしなく謎です。

 ゾーン57
ここは空中の足場をジャンプで渡っていくステージですが、背景がずーっとチカチカしてメチャクチャ目に悪そうなゾーンです。
コンだけ激しくピカピカとフラッシュされてると、てんかんになってもしょーがないでしょうな。
というか、なんで背景がチカチカしているのか、またしても謎です。

 ゾーン70
このゾーンはスタート直後、いきなり上から落下します。
コントローラの右を押し続けてすぐ右のドアに飛び込まないと必ず死亡するという、初めて来た人はほぼ100%死亡確定という、かなりヒドイゾーンです。
だいたい、誰がこんな所にドアを設置したんでしょう。
相変わらず謎です。

 ゾーン80
真っ暗で、何にも見えないゾーンです。
しかも氷でツルツル滑り、足場は落とし穴だらけ。
さらにおまけにその落とし穴に落ちるとゾーン60近くまで戻されるという、プレイヤーのやる気を完膚なきまでに叩き潰してくれるヒドいゾーンです
このゾーンをプレイしていると、恨みの対象がゲームを飛び越えて開発者に向いてしまいそうになります。
でもそれ以前に、ウィンは探検家なんだから懐中電灯くらい持って来い、と言いたいです。
真っ暗でなんも見えません。って、こんなんクリア出来るかい!

というわけで、このような危険極まりない理不尽かつ不条理なゾーンをなんとか乗り越えると、いよいよ最終面のFINAL ZONEです。
このゾーンは何やら顔の形をした石像が多数設置されています。
そして、その石像からは恐ろしいまでの火の玉の嵐。 もちろん触れると即死。
火の玉の発射間隔は短く、さらに全ての石像が吐き出してきます。
このゾーンでは、無敵は必須です。
というか、無敵無しではクリア不可能としか思えません。
で、そんなこんなで先に進むと、石化している師匠が!
となりに青い宝石があり、その宝石を取ると師匠の石化が解けます。
師匠の石化が解けると、『CONGRATULATION!』の文字が表示され、師匠は満面の微笑でウィンを迎えてくれます。
ちなみにこのウィンの師匠、同社のゲーム『いっき』の1Pキャラ『権べ』です。
なんと、冒険家ウィンの師匠は百姓だったのです。
なぜ冒険家の師匠が百姓なのか?
もちろん謎です。
でも、この路線で行くなら、どちらかと言えばウィンの師匠は『東海道五十三次』の主人公、かんしゃく玉投げ勘太郎の方が合っているような気がするんですが……。
ウィンもボン投げるし。
まあ、そんな事はどうでもイイですけど。
これが問題の師匠、権べだ。にしても顔デカすぎ!

さて、どうにかこうにか師匠の権べを救出したウィン、これで晴れてエンディングに…………なりません
何にも起こりません。
時間は相変わらず減り続けています。
師匠はずっと笑っているだけで、その場を一歩も動こうとしません
しょうがないので、とりあえず師匠はひとまず置いといて、ファイナルゾーンを脱出。
そして色々紆余曲折を経て、とうとうゾーン1に帰ってきました。
…………。
でも、何も起こりません
やはり、気球から飛び降りてこの大陸にやってきたあたり、ウィンは帰る手段の事は全く考えてなかったようですな。
ちなみにウィンはその後どうなったんでしょうか?
もちろん謎です。
おそらく、師匠とたった2人でアトランチス大陸で生涯を全うする事になりそうです。


このように、この『アトランチスの謎』は本当に謎だらけであり、ゲームをクリアしても何一つ謎が解明されてないという、存在そのものが本当に『謎』なゲームです。
でもね、これは今だからこそ言えるのであり、内容が変で奇妙なゲームが多かった当時はぶっちゃけたハナシ、アトランチスの謎もそれなりにみんな楽しくプレイ(無理矢理楽しんでいたとも言うけど)していたソフトだったと思うんですよ。
当時はゲームをする事自体が楽しい行為であり、またゲームソフト所有数も少ない事が多かったので、どんなソフトであろうと、みんな一生懸命に楽しんでいましたしね。
私の場合も、友達が当時これを持っていたのですが、なんだかんだ言いつつみんなこのゲームで楽しんでいました。
『アトランチスの謎やろうぜ!』 『よっしゃ、んじゃあ一機(一人)ずつ交代でプレイな!』とけっこう気合い入れてそれなりに楽しくプレイしてたりなんかして。
中には、本当にメモなどを取りつつ大真面目にクリアした強者もいました。
そして、当時のゲーム雑誌などでもクリアへの近道を掲載したり、ゾーン間の繋がりを完璧に網羅した攻略本などもありました。
つまり、今の視点からするとこのゲームはバカゲー、クソゲーという名のレッテルが張られるゲームなのですが、しかし当時の時代においてはアトランチスの謎も他のゲームと同じように、1つのゲームとしてちゃんと認識され、プレイされていたということです。



 追加:
このゲームにはいくつかの隠し技があり、これを行う事により楽にエンディングまで到達できます。

 面セレクト
タイトル画面で、1Pコントローラのセレクトを33回、2コンのAボタンを22回押し、そして1PコントローラのABボタンを押したままスタート。
セレクトボタンでいつでも次のゾーンに移動できます。

 無敵
タイトル画面で、1PコントローラのBボタンを33回押し、セレクトボタンと上、2PコントローラのABボタンと下を全部押したままスタート。
無敵になります。

 残機無限
タイトル画面で、2PコントローラののAボタンを11回押し、1PコントローラのAボタンを22回押してからゲームをスタート。
残機が減らなくなります。

2001年10月24日


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