昔はこれとゼビウスを混同してたっけ……
タイトル画面。 画面の真ん中の物体はくるくる回ります。


イスパイアル

オルカ アーケード


イスパイアルは、今はなきオルカから1983年に登場したアーケードゲーム。
どんなゲームかというと、ええとそうですね、一言でいうならゼビウスタイプのゲームです。
いやそれよりも、『ゼビウスがヒットしたのを横目で見つつ、ウチでもゼビウス作るぞ!という社長命令によって出来たゲーム』といった感じでしょうか。
いや、実際の事情は分からないんですが、しかしこのゲーム、ゲーム性がゼビウスに酷似している、ゼビウスが登場した1982年の翌年である1983年に登場した、おまけに当時はゼビウス以外では見られなかった空中地上の撃ち分けという斬新なシステムを採用していた、という部分から推測するに、どう考えても上記のような動機で出来たとしか思えないです。
ホントの所はどうなんでしょう。
関係ないですが、オルカといえばリバーパトロールという名作が有名でしたね。
イスパイアルは怪作だったけど。
さあ、スタートだ。 右側にはゴチャゴチャ情報があり、無駄に凝ってます。

さて、このイスパイアル、『ゼビウスタイプ』という事からも分かるように、縦スクロールシューティングです。
ショットは対空ショットと対地ショットがあり、ゼビウスのように空中敵と地上的を撃ち分けながら進んでいきます。
一応、ゼビウスタイプとはいっても、ゼビウスからはそれなりに差別化が図られており、このゲームならではな特徴もそこそこあります。
が、しかし、だからといってすばらしいゲームなのかというと、ちょっとう〜んと頭を抱えてしまうところなんですが…。
いやなんというか、このゲーム、洗練されたゼビウスに比べてずっと野暮ったい雰囲気が感じられるゲームで、タイニーゼビウスというか、ゼビオスというか、貧弱なゼビウスというか、まあそんな感じです。
点数の表記は、6300点なんですが、とてもそうは見えませんな。

このゲームのグラフィックですが、背景などがとてもメカメカしてます。
おまけにプレイヤーも敵もメカメカしてます。
ゼビウスもものすごく無機質で硬質な雰囲気をかもし出していましたが、しかしまだ森や川の存在が生物がいそうな雰囲気をどことなく感じさせてくれ、またグラフィックに彩りも与えてくれました。
が、このゲームでは敵や自機はおろか、背景まですべて金属色で、出てくるのは当然金属や機械のみ。
生物の匂いが毛ほども感じらさせないほど、見事なまでに硬質無機質無味乾燥な雰囲気を漂わせています。
音楽もバリバリの機械音で、ステージ中の音楽などは一昔前のSFアニメで出てくるスーパーコンピュータみたいな『ピキピコピコピコピコピコピキピキピキ……』てなもんで、否が応でもメカメカしい雰囲気を倍増させています。
といっても、ゼビウスに比べるとグラフィック的にはかなり貧弱でお世辞にも見栄えがいいとはいえないんですが。
グラフィックそのもののバリエーションも乏しく、延々と似たような色合いの敵ばかりに、延々と似たような景色ばかり。
一応、シーンは『機械みたいな茶色い背景』『空港みたいなグレーの背景』『異次元世界みたいなくらい背景』の3つに変化し、またシーンによって隠れる地上物が多く設置されてたり、空中の敵の攻撃が激しくカタパルトなどもあったり、ワープしてくるキューブ状の敵が襲ってきたりと、ある程度の差別化は図られているんですが、しかしシーン内そのものでの変化は乏しく、ひとつのシーンではずっと似たような景色と似たような攻撃が続きます。
おかげで進んだ距離の表記が無ければ、今自分がどこら辺まで進んだのかすら分からなくなってしまうほど。
まあ、この野暮ったさがある意味、独特な世界観を形成していて、ゼビウスの二番煎じでありながらそれとは大きく異なる雰囲気を醸し出しているともいえるんですが……。
でも、地上物も空中物も、もうちょいバリエーション豊かにしてもよかったのでは。
って、いまさら言うようなことじゃないんですが。
茶色面の地上物は隠れているやつが多いです。 でも隠れてても撃てば破壊できるので、隠れる意味があまり無いという。

次に特徴的なのが、ショット。
ゼビウスでは対空ショットが連射可能で、対地ショットは単発となっていました。
しかしこのゲームではそれが逆転しており、なんと対空ショットが単発、対地ショットが連射可能という。
なぜに?
一応、対空ショットはショットスピードが速いので単発でもあまり苦労はしないんですが、それよりも連発にしとけよ、といいたくなってしまいます。
おまけにこのゲームのショットはゼビウスのように2つのボタンで撃ち分けるのではなく、1つのボタンで対空と対地ショットが同時に発射されるという。
とにもかくにも、かなり意表をついたシステムです。
空港?面。 空中の敵の攻撃が激しいです。

そしてお次は、スコア以外にもいろいろあるステータス表示。
このゲームは画面の右側がスコア画面となっており、ここにスコア、ハイスコア、残機数、クレジット数が表示されます。
しかしながら、このゲーム、それだけでなく、今まで破壊した空中物の数、今まで破壊した地上物の数、さらには今まで進んだ距離(しかも単位が『マイル』)までもが表示されるという微妙な懲りよう。
まあ、進んだ距離は自分がどこまでプレイできたかという単位の目安になるのでありがたいといえばありがたいんですが、なぜに表示がマイルなんでしょうね。
あとスコア表示があるのに空中物と地上部破壊数が表示されるという無意味さもポイント高し。
他にも、点数の下二ケタ部分だけ改行されてたりなど、よくよく見てみればいろいろネタだらけなのが面白い。 無理やりいれず、素直に下二ケタ消しとけよって。
変なところに力を注いでますな。


さらに特徴なのが、ネームエントリー画面。
なんとキーボード状の画面になっており、当時の無味乾燥なネームエントリー画面に比べて格段に個性のあるネームエントリー画面になってます。
無駄なところで凝ってます。
ネームエントリーがキーボード画面という凝りよう。 そんな所にばかり力を注がなくても・・・。

そして最後の特徴は、横画面だという事。
家庭用ゲーム機でもないのに、縦スクロールでありながら横画面を使用しています。 なぜ。
そのためか、画面が横に広くて仕方ないです。
横に広いだけでもやりにくいのに、さらには自機の移動スピードがやたらに遅いというオマケ付き。
そしてその反面、敵のスピードはやたら速いときたもんだ。
おかげで敵をなかなか破壊できない事この上ないです。
異次元?ステージ。 シンプルすぎる背景とシンプルすぎる敵に脱力。

……とまあ、こんな感じのゲームです。
けっこう辛辣な感じの紹介になってしまいましたな。
ただですね、誤解のないようにいっておきたいのは、今だからこそこんなに冷静に分析して文句をブーたれることができるんですよ。
上の文章からはイマイチ伝わらないかもしれませんが、あの頃の私にとってはこんなゲームでも大いに面白く楽しんでいたものです。
カタパルトから発射される敵。 このゲームは珍しく面白い演出です。

当時はゼビウスが大ヒットを飛ばしており、当然私もゼビウスがしたくてしたくてたまらなかった頃がありました。
たまに親にデパートのゲームコーナーなどにつれてってもらったりすると、大喜びでゼビウスをプレイしたものです。
しかし、当時、ゼビウスといえば大ヒットを飛ばしている人気ゲーム。
やりたくとも誰かがプレイしててプレイできない、といったケースも珍しくなかったんですよね。
かといって親に連れられて来ているいる手前、ゆっくり台が空くまで待ってるなんて事もできない。
となると別のゲームをプレイする事になるわけですが、その結果、見た目が似ているという事から、このイスパイアルをよく選択してました。
当時の幼かった私には、ゼビウスの深いゲーム性云々など分かるはずも無く、単に空中地上の撃ち分けが楽しいという理由から、ゼビウスをプレイしたかっただけなんですね。
そのため、空中地上の撃ち分けがるというだけなこのイスパイアルでも十分面白く、『ワーイ!』とおおはしゃぎで楽しくプレイしてたものです。
いやむしろ、一時は、対地ショットを連発できるこちらの方が面白く感じてたような気が……。
まあ今考えてみると、そもそも当時の私は毎回1、2エリアで死ぬようなヘタさだったので、ゼビウスもイスパイアルも似たようなものだったんでしょうね。


2003年10月19日


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