世界初!!手作りならぬ、足作りハンバーガー!!
タイトル画面兼、スコア紹介画面。 ものすごーく地味なタイトルロゴですな。


バーガータイム

データイースト アーケード


バーガータイムは、データイーストから1982年に登場した面クリア型アクションゲームです。
このゲームが出た当時といえば、ゲームナンざぁアイデア先行だぜつじつまなんざ一切関係ねェよ内容がおもしろけりゃそれでいいじゃんかモンクあっか!という理論が当たり前のようにまかり通っていた時代であり、今では想像もつかないような突飛でブッ飛んでて奇妙でスッ飛んでる内容のゲームがワンさか溢れていました
例えばクレイジークライマーとか、パックマンとか、ジョイフルロードとか、シェリフとか、モナコGPとか、グランドチャンピオンとか、シーファイターポセイドンとか、ディグダグとか、ジャンプバグとか、Qバートとか、エレベーターアクションとか、クラッシュローラーとか、キング&バルーンとか、マッピーとか、その他いろいろ…。
そんな中でも特にブッ飛んだ内容といえるゲームが、この『バーガータイム』です。
ちなみに、基盤のバージョンによっては、タイトルが『ハンバーガー』になっているものもあるらしいですね。
そういえばファミコンにも移植されてましたっけ。
敵キャラ紹介なんですが、別にこんなヤツらにミスターって敬称付けんでも……

このゲームはタイトルの通り、ハンバーガーに関連する内容のゲームです。
詳しく言うと、ハンバーガーを作るゲームです。
なんですが、そんな一言ではすまされないのが、このゲーム。
いったいどういう経緯でこんなアイデアが捻り出されたのか?と唸ってしまう事必至なほど奇妙極まる内容です。
これこそがある意味、このゲームの最大の謎といえるかも。
ハンバーガーを踏め! そしてソフトクリームを取れ!

ゲームの大まかな内容ですが、バーガータイムは固定画面型のアクションで、プレイヤーはコック『ピーターペッパー』を操作して、画面に点在するハンバーガーのパーツを組み合わせ、ハンバーガーを完成させていくというモノです。
で、全部完成させると一面クリアと。
全6ステージで、ステージ6をクリアすると再びステージ1にループします。

……と聞いただけだと普通のアクションゲームに見えますが、恐ろしいのはここから。
まず、このゲームのハンバーガー、やたらに巨大です。
ざっとみてもプレイヤーであるピーターペッパーの数倍もの大きさ。
ピーターペッパーが身長約1メートル半だったとするなら、ハンバーガーの大きさは約3メートルから5メートルはあろうかという超ウルトラキングサイズ
一体誰用のハンバーガーなんでしょ?
まあ。さすがにそう考えるよりも、この場合はピーターペッパーのサイズが小さいと考える方がまだマシでしょう。
そっちの方がゲームっぽいし。
しかし、それを除いても、ツッコミ所はまだまだ満載です。
ハンバーガー完成! よく見りゃどれも肉の入ってないバーガーですな。
ピーターペッパーは画面上に点在するハンバーガーのパーツを組み合わせてハンバーガーを作っていくわけですが、しかしながら、彼の作り方は、
踏む
だったりします。
画面上にはパーツが点在しており、プレイヤーはピーターペッパーを操作して通路を行き来したりハシゴを上り下りしたりしつつ、バーガーパーツのある場所まで行き、そのパーツを一段ずつ踏み落とす事で、ハンバーガーを完成させていくのです。
パーツは踏み落とす事より一段ずつ下がっていき、最下段にあるケースに全てのパーツが収まるとめでたくハンバーガー完成、と。
世界初『足で踏みつけて作るハンバーガー』というわけですな。
こんなの食いたくねーゾ…。
いったい、誰がどうやってこんな突飛なシステムを考案したんでしょうねえ?
スゴいセンスの持ち主だと言わざるをえませんな……。
ウィンナーから逃げる逃げるピーターペッパー。 早く足でハンバーガーを完成させるのだ!
ピーターペッパーはそんな珍妙奇妙な状況下でハンバーガーを作っていくわけですが、当然コレはゲームなので、そう簡単にコトは運びません。
ゲーム中はウィンナーピクルスタマゴといった敵キャラがピーターペッパーを亡き者にしようと追いかけてきます。
触れるとミスになるので、ピーターペッパーは奴等に捕まらないよう、上手く立ち回らなければなりません。
しっかし……。
なぜにウィンナーやらピクルスやらタマゴやらに追いかけられなければならないんですかね?
これまた果てしなく謎ですな。
一応、
今まで無抵抗に具として調理され続けてきた食材達が、ついに立ち上がって逆襲してきた
いわば、このゲームは食材達のレジスタンスを題材にしたモノなのだ
という観点で見ると、このゲームもなかなかに納得のいく設定になる………なわけないですな。
まあ、『ヘンなゲームならまかせろ!』というキャッチコピーを採用してたほどのメーカーですから、ある意味、こういう他では真似できないセンスのゲームは、このメーカーらしいといえるかな…(そうなのか?)
でも、自分と同じくらい巨大なウィンナーやピクルスやタマゴが追いかけてくるのって、冷静に考えたら、はっきり言って異様な光景ですな。
実写にしたら、スッゲェ怖そう…。
よっしゃ! ピクルスを潰してやったり! おいしく食べられろよ
自分の身長と同じ位のウィンナーやピクルスやタマゴに追い回されるという、狂気の沙汰とも思える極限状況下でハンバーガーを作っていかなければならないピーターペッパーですが、もちろん彼とてただ無抵抗に逃げ回るだけではなく、それなりに反撃手段は持っています。
まず一つは、『ハンバーガーパーツでつぶす』。
ハンバーガーのパーツを敵の上にうまく落とし、敵をつぶしてしまうのです。
プチュッという音がイイ味出してます。
挟んで潰してしまい、ハンバーガーの具にしてしまうというというわけですね。
なかなかどうして、このゲームならではな敵の倒し方です。
もちろん、一度にまとめてつぶすと高得点。
なお、潰れて消えた敵はすぐに画面外から再び登場します。
次に、『ハンバーガーパーツに乗せて落とす』。
パーツを踏み落とす時に、敵を乗せて敵もろとも落としてしまうのです。
ハンバーガーのパーツの幅は2キャラ半ほどしかないので、かなり敵を引きつけないと落とせませんが、しかし敵を乗せると通常は1段分しか落ちないパーツを一気に3段分も落とす事が出来ます。 ちなみに敵を2匹以上のせるとさらに落下段数は増加。
敵を接近させなければならないため、結構なリスクの伴う行為ですが、しかし上手く使えば一気にハンバーガーを完成させる事が出来るので、ぜひとも活用していきたい攻撃です。
なお、落ちた敵はしばらくすると再び動き出します。
そして最後の攻撃手段が『コショウ(ペッパー)』。
ボタンを押すとピーターペッパーがコショウを前方に振り撒き、触れた敵を一時的にひるませる事が出来ます。
コショウは上記2つの攻撃方法とは違い、いつでもどこでも使えるという利点があります。
ただ、コショウは使用回数に制限(残数は右上に表示)があり、気軽に使用してるとすぐになくなってしまうので、出来れば追い詰められてもうだめだ!という状況での、最後の手段として使用したい攻撃です。
なお、コショウはフィールド中央に出現するボーナスアイテムを回収する事により1回分補給されます。
よく考えたら、ソーセージやピクルスに足が生えてるのは何でなんでしょ?

ゲームの見てくれは以上のように、個性ありまくりのインパクトありまくりなゲームといえます。
では、肝心のゲーム内容のほうはというと、簡単に言ってしまえば、ドットイート型
つまりパックマンやヘッドオン的なタイプのゲームといえます。
通路やハシゴがフィールドで、ハンバーガーパーツが回収すべきドットだと考えるとわかりやすいでしょう。
ハンバーガーパーツは上から踏まないと落ちなかったり、上手く立ち回れば一気にパーツを落とせるなど、ある程度考えて戦略的に立ちまわらないと効率よくクリアできなくなっているのが、このゲームの大きな特徴ですね。
いかに最小限の動作で最大の効果をえるか、と考えながら動かしていくのがこのゲームの醍醐味。
なかなか楽しいです。
巨大ハンバーガーの完成だ。 デカ過ぎて食いづらそうですな。
ただしかし、不満も少なくないです。
このゲームの敵はウィンナー、ピクルス、タマゴと全3種類いるのですが、しかし、敵ごとの特徴づけはほとんどなく、どの敵もみな同じような動きをします。
基本的にプレイヤーに一直線に迫るように動き、途中ではしごがある場合は上下に移動してY座標を合わせてくるというもので、敵の違いによる個性というのがほぼ皆無なんですよね。
どの敵も似たような動きしかしないので、例えば長期戦になってある程度動き回っていると、すぐに敵はひとかたまりにまとまってプレイヤーの後を追いかけてくるという展開ばかりになってしまいます。
ステージ5やステージ6では、動ける範囲がかなり制限されて逃げ場が少ない割に敵の数が相当多い(6〜7匹もいる)ので、上記のようにまとまって大量に押し寄せる敵郡に追い詰められて、にっちもさっちもいかなくなるという状況がかなり多い。
いわゆる物量作戦でやられる、と。
一応、そういう状況を打破するために『コショウ』というアイテムが採用されているんですが、しかしコショウは使用回数に制限がある上に、ミスしてもコショウ使用回数は一切回復しないので、5面や6面でコショウが無くなったら、絶対にクリアできず完璧に終わっている状態に陥ってしまうという事もしばしば。
ボーナスアイテムを取る事でコショウ使用回数は1回分回復するのですが、しかしこのボーナスアイテム、出現してもすぐに消えてしまうので回収はかなり困難。
キツいです。
コショウが無い場合、敵との距離がものすごく離れていてもすでに完全に詰まってしまっているというケースも珍しくなく、つまり、どれだけアクションが上手かろうが絶対に越せないようになってしまう場面が少なからず存在するんですよね。
特に4面以降の場合だと、コレが顕著になります。
ハンバーガーパーツ潰しやパーツ落としは完全に間接攻撃なので、使えない場面ではとことん使用不可ですし、コショウも回数制限ありなので無くなるともう終わってますし。
そういう、手詰まりが起こりやすいというのに関しては、少々不満を感じます。
あと、動きがトロくさいのも少し不満かな。
6面。 一方通行が多いため、コショウが無いとはっきりいって終わってる面です。
とはいえ、このような欠点や不満点は、今だからこそ冷静に分析して言える事なんだと思いますね。
当時は子供時代だったし、またどんなゲームでもプレイする事自体が楽しいものだったので、そういうことは微塵も感じなかったものです。
いまでは欠点として考えられるようなものも、当時にとってはそれもゲームを面白くしている要素の一つだ、と考えていましたし。
いわゆる、欠点もそのゲーム性の一つ、そのゲームの特徴の一つだ、と。
実際、当時の記憶をほじくり返してみるに、どんなゲームでもプレイしている間は『面白かった』『たのしかった』という印象ばかりが残っているものです。


そうそう、そういえば音楽が短いフレーズながらも妙に印象的で、しばしば口ずさんでいたものです。
コショウはゼロ、残機もゼロ、前方にタマゴ2匹。 残されたのは死、あるのみです。

このゲーム、私はまだ気軽にゲームセンターに足を踏み入れれるほどの年齢じゃなかった当時、主に母に連れられて行くデパートのゲームコーナーでよく見かけたものです。
あの時代、親が『デパート行くぞ』と言ったら、私は心の中で『よっしゃ!ゲームコーナーでゲーム出来る!』とほくそえんで、デパートで頃合を見計らって親に『それじゃ、お買い物が終わるまでゲームコーナーで待ってるよ。いいでしょ?』と言って、しばらくの間ゲームコーナーで過ごす、という行為をよくしたものです。 もちろん、その際にゲーム代として僅かなおこずかいを強引にねだるというのは基本ですか。
もっとも、おこずかいはせいぜい1、2プレイ分しか貰えなかったので、ゲームコーナーでは、もっぱら他の人のプレイを見たり、デモ画面を見たり、一大決心をしてプレイしたゲームがあっというまにゲームオーバーになったり(笑)、デモ画面を見ながらレバーを動してプレイしたつもりになる(笑)、という事ばかりしていましたが。
また、デパートに行く度にこういうことが必ず出来たわけではなく、上記のセリフを切り出すタイミングを間違えたり、親の機嫌が悪かったりした場合は、おこずかいが貰えなかったり、ゲームコーナーに行く事すら許されなくなるというケースも珍しくありませんでした。
で、そんなデパートのゲームコーナーで、この『バーガータイム』をよく見かけたわけです。
しかしながら、これはあくまで親の買い物のついでという状況下だったので、そうそう頻繁にゲームコーナーに行ける事は無かったし、また行けたとしてもすぐに帰るハメになるケースも珍しくなく、その上おこずかいはすずめの涙ほどが当たり前だったので、プレイ自体はそれほどやった事無いんですが。
むしろ、実際には他の人のプレイを見ている事の方が圧倒的に多かったりして。
そんなゲームなんですが、しかし内容自体があまりに個性ありまくりだったためか、その後年月が経ってもずっと忘れずに克明に覚えていたものです。


……にしても、こんなゲームに約5000字ものレビュー書くなんて、私くらいかもなあ。
やけに余談多いし。


2003年1月11日


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