北斗の拳の世界に、無理やりタイピングをぶち込んでます

タイトル画面。イカス!

北斗の拳 激打!

SSIトリスター WINDOWS&MAC


懐かしの人気マンガである『北斗の拳』のキャラクターを使った、タイピング練習ソフトです。
これも『特打』同様にゲームではないんですが、やはりこれは紹介しなくていけないほど愉快で楽しい笑える)ソフトなので、ここで取り上げる事にします。


さて、ソフトを起動すると、いきなりケンシロウのナレーション(もちろん声は神谷明!)とともに、以下のストーリーが流れます。


時は西暦200X年、世界はキーボード戦争の渦に巻き込まれた。
タイピングの弱さにより高配したビジネス環境は、人々にタイピング能力を求め、世はタイピング技術だけが支配する、弱肉強食の時代へと突入した。
その昔、中国より伝わる恐るべき暗殺拳があると聞く。
そのなを北斗神拳。
パソコンも似たに集中し、キーボードの経絡飛行に衝撃を与え、表面の破壊よりむしろ内部の破壊を極意とした一撃必殺の拳。
それが今ここに……。


…………なんだか北斗の拳の世界に無理やりタイピングというものをぶち込んだ事により、シリアスな世界観が思いっきり珍妙な世界観に仕上がってます。
ううむ、このオープニングストーリーを作った人は、ウケを狙ってこの文章を作成したのでしょうか、それとも大真面目に作成したのでしょうか。


ソフトを起動すると北斗七星の形にステージが並んでいます。
北斗の拳の基本はやっぱ北斗七星ですね。
掟の街、旅立ちの街、名も無き街、牙一族の砦、ビレニィプリズン、サザンクロス、カサンドラと全7ステージ構成となっていますが、最初は掟の街にしか入れないようです。
掟の街に入り、『開始』をクリックすると、『あたっ!』という掛け声とともにステージ1が開始されます。
このステージではまず、ケンシロウのナレーションが入ります。


元々人間の体は恐るべきパワーを秘めている。
だが、常人はそのパワーをわずか30%使えるのみ!
しかし俺は100%引き出せる。
それが北斗神拳奥義・転龍呼吸法だ。
リラックスして正しい姿勢こそタイピングにとっての基本。静から動へと転じるときに、転龍呼吸法の奥義はある……。
そしてその奥義を見たものには死あるのみ。Σ( ̄△ ̄;)
呼吸法により極限まで力をため、深く秘孔をつき、全ての肋骨を内側にへし折る
北斗神拳が一子相伝である理由は、この拳法が無敵のキーボード暗殺拳だからだ。
誤って使ってはならん。誤った人間が継承すれば、この世は滅びるだろう。Σ( ̄△ ̄;)


……なんだかキーボード暗殺拳は大変なシロモノらしいので、気をつけましょう。


さて、『掟の街』と『旅立ちの街』では、各キーの打ち方やタイピングの練習などの基礎を、北斗神拳伝承者であるケンシロウさんの講義から学びます。
ケンシロウが懇切丁寧に教えてくれるので、北斗の拳ファンは涙モノ(?)です。
一度クリアしたステージならば何度でも入れるので、自分の納得のいくまで練習しましょう。


そしてステージ3『名も無き街』。
ここからはいよいよ実践です。
このステージでは北斗の拳の代表的なザコとも言えるモヒカン野郎を相手に、キーを一つずつ入力していきます。またその際にキーボードの絵が出て押すべきキーが点灯するので、ここでキーの位置を覚えてしまいましょう。
画面上部には自分の体力ゲージと相手の体力ゲージが表示され、制限時間内にキーを入力できなかったりミスタイプをするとダメージを食らい、うまくキーを入力すると相手にダメージを与える事が出来ます。
キーを入力するごとにケンシロウが『あたっ!』とか、『ほあたっ!』、『ほあっちゃぁ!』と掛け声を上げるのが気分を盛り上げます。
うまくキーを入力して相手の体力を全て無くすと、敵は体が爆発四散します
どう考えても18禁的な表現だと思うぞ、これ。
いくら北斗の拳の名物シーンとはいえ、よく18禁ゲームにならなかったものです
そんなこんなで雑魚を全て倒すと、ケンシロウの決めセリフ。
次に死にたいやつは、前に出ろ!


ちなみにキーをうまく打てずに体力がゼロになると、ケンシロウは『ユリアーーーッッ!!』と絶叫してお亡くなりになります。
なんだか原作ケンシロウとはキャラがちょっと違うような気がするんですけど、あまり気にしないようにしましょう。


ところで話はそれますが、『北斗の拳』で一番有名なセリフといったらなんでしょうか?
もちろんほとんどの人が『お前はもう死んでいる』と答えるでしょう。
もちろんこのソフトの中でも、そのセリフはばっちり再現されています。
ステージをクリアすると

『お前はもう打てている』

まさかあのセリフがこんなふうに使われるとは夢にも思いませんでした。
またステージクリア時には、他にも『男の顔になったな』と誉めてくれる時があります。
なんだかバットになった気分です。(^_^;)


さて、次の街は牙一族の砦。
ここでは原作でも登場した牙一族を相手に『母音単語』入力を練習することになります。
ちなみにレイは出てきません
ここからはちゃんとした単語が画面に現れ、それを入力する形になります。
単語と同時にローマ時表記も現れるので、それを見ながら打つという手もあります。
まだそれほど難しくないので、なれればクリアはそう難しくないでしょう。
ちなみにこのステージの声優の演技はなかなか熱が入ってて笑えます
そしてクリア後のケンシロウのセリフ。

死にたくなければやめておけ。お前等と俺では、格が違いすぎる。


ステージ5はビレニィプリズン。
ここではこれまた原作でおなじみ、あの超巨大男デビルリバースが相手です。
ここからは一般的な単語を使用する事になります。
しかし、まさかあのデビルリバースがメルヘン』、『資本』、『権利』といった問題を出してくるとは……。
こんなにデカくなったのは、やはり放射能の影響か?
このデビルリバー以降は、敵の強さが各段にアップするせいか、通常の打撃だけでは相手の体力を減らす事は出来ても、倒す事は出来ません。
ここで登場するのが奥義ゲージ。
入力を成功させるごとにゲージが溜まっていき、満タンまで溜まると北斗神拳奥義が使えます。
ゲージが満タンまで溜まったと同時にスペース(奥義ボタン)を入力すると、ケンシロウの迫力あるアップシーンとともに北斗神拳奥義が炸裂し、相手を木っ端微塵にしてステージクリアです。
奥義は敵ごとに違い、このステージでは『北斗七死星点』が炸裂します。
しかしこの奥義ゲージ、満タンまで溜めるのには15回近く連続で入力を成功させる必要があり、さらに一度でもミスをすると3回分近くゲージが減少します。
入力までの制限時間も後のステージになるほど短くなってくるので、このステージあたりからタイピングの速さだけでなく、正確さも求められます。
デビルリバースを片付けた後の、ケンシロウのセリフ。

貴様には、その醜い死に様がふさわしい


ステージ6はサザンクロス。
ここはかなりの難関です。おそらく、このステージがほとんどのプレイヤーにとって大きな壁となるでしょう。
敵は北斗の拳を語る上で欠かせない存在のハート様。(笑)
ハート様、あなたにその単語は似合いません(笑)。
しかもそのハート様の後にはシンが待ち構えていて、体力を持ち越しでシンも相手にしなければならないので、ツライステージです。
さてこのハート様ですが、ここら辺から制限時間もかなり短くなり、また単語も難しくなるのでかなりの難易度になります。
しかしあのハート様が『金融先物取引』とか『通常国会』、『先天的』などの知的な単語を連発するのはあまりにギャップがありすぎるような気がします。
奥義炸裂!カッちょいい!!
そしてハート様をおなじみ『北斗柔破斬』で破裂させます。

 ケンシロウ
北斗柔破斬!
あたたたたた、ほあっちゃあ!
……
お前はただの脂肪の塊にすぎん、死ね!


 ハート様
な、なにおこの……はあっ、はおおおお、ひっ、ひでぶっ!

そしてシンとの戦いへ。

しかしシンも『貴様に俺の技を見切る事はできん!死ね!ケンシロウ!』とか言いつつ『チャイナタウン』とか『予防接種』、『不良債権』や『ブラックマンデー』といったキャラとのギャップがありすぎな単語で攻撃してきます。
ユリアは出てこんのか?
ただでさえ体力ゲージを持ち越しで二人を相手にしなければならないのに、どちらも奥義でしか倒せないので、難易度は非常に高いです。また、初めて聞くようなマイナーな単語もよく出てくるので、なれないうちは読むだけでかなりの時間を費やす事しばしばです。
このようにこのステージから急激に難易度が高くなるので、私も最初の頃、この面でかなり長い間詰まっていました。
ちなみに原作ではシンを倒した後は、ユリアがらみのドラマチックな展開があるのですが、ここではユリアのユの字も出てきません

シンとの戦いでのセリフ集

(ハート破裂後)
 シン
どうやら昔のケンシロウではないようだな、ならばもう一度地獄へ落としてやろう。
貴様に俺の技を見切る事はできん!
死ね!ケンシロウ!


(シンとの戦闘後)

 ケンシロウ
シン!
俺を変えたのは、ブラインドタッチ習得への、執念だ!
あたたたたたた、ほあたぁ!
……
ブラッディクロスの形に秘孔を突いた。
お前の紋章を抱いて死ね。
(シン、胸から血を噴出する)


 シン
どうやらここまでのようだな。
さらばだ、ケンシロウ。


 ケンシロウ
貴様の奥義を破ったのは、怒り!
執念にも勝る、ブラインドタッチの出来ぬ怒りだ!


いよいよだな、最後の戦いが、お前を待っている。


そしていよいよ最終ステージであるカサンドラ。
原作ではウィグル獄長との戦いで有名なカサンドラですが、ここではなぜかラオウが支配していたらしく、ラオウとの一騎撃ちです。
ラオウとの戦いは文章入力によるものになり、『お父さんお母さん今までありがとう』、『私は幸せになります』、『髪形変わりましたね』、『トマトは野菜か果物か』、『一番効く風邪薬をください』、『製品案内を同梱いたします』、『お買い上げありがとうございました』みたいな一般的な文章の他にも、『私は永遠の放浪者』、『刀は武士の魂ぞ』、『宇宙人に首を締められた』、『あいつの通った後にはペンペン草も残らない』といったちょっと変なセリフなどもあります。
また、『お前はもう死んでいる』、『カサンドラの門が今開かれる』、『帝王の足音が聞こえる』、『対決の門は開かれた』、『息をするのも面倒くさい』といったファンにはたまらないセリフも収録されています。
北斗の拳のカリスマ、ラオウ登場!
でも個人的には『帝王は死なぬ』、『俺の名を言ってみろ』、『引かぬ、媚びぬ、省みぬ』、『愛などいらぬ』など、もっと北斗の拳がらみのセリフが沢山収録されていたらよかったなあと思いますね。
さて、ラオウとの戦いでは、最初に馬に乗っている状態を『北斗七死騎兵斬』によって地上に叩きおろし、そこから再びもう一度戦う必要があります。
このステージは文章量は多いですが、サザンクロスほど読むだけで時間がかかるような難しい単語があまりでないので、慣れればそれほど難しくないと思います。
そしてラオウに最終奥義『夢想転生』をぶち込むと、めでたくオールクリア。
お前こそが、真の北斗神拳継承者だ』と、ケンシロウは言ってくれます。
しかし、ラオウを倒してもこれといったエンディングも無く、ユリアも出てこないので、結局ケンシロウはなんの目的でラオウと戦ったのかいまいちよく分かりませんでした

セリフ集。

(馬上のラオウとの戦闘後)

 ケンシロウ
馬上の不利を知れ!北斗、七死騎兵斬!
(顔から血を流すラオウ)

 ラオウ
ムォッ!俺の顔に傷を……許さん!

 ケンシロウ
言ったはずだ、俺は昔のケンシロウではないと!

 ラオウ
よかろう、貴様と同じ大地に立とう!

(ラオウと戦闘後)

 ケンシロウ
狂える暴凶星、死すべき時が来たのだ。
夢想転生!


 ラオウ
ングオオォ!
俺は拳王!決してひざなど地につかん!
……
フッ、強くなったな。
さらばだ、ケンシロウ。

(国王号に乗って去るラオウ)

 ケンシロウ
ラオウはまたきっと現れる、俺たちに休息はない。
また今日から、俺たちの新たなる戦いが始まる。



とまあ流れとしてはこんな感じです。
しかしこのソフト、キー入力モードが完全に固定されていて、プレイヤーのやり易いように変更できなくなっているので、『じ』を打つときには『JI』ではなく必ず『ZI』と打つ必要があるなど、いまいち融通のきかないといった欠点があり、完成度的にはいまいちです。
真面目にキーボード練習ソフトとしてやるには、あまり向いてないかもしれません。
しかし、タイプ中にはケンシロウの声で『あたた』と叫んでくれるのは楽しいです。
最初の頃は途切れ途切れで『あた、た、た、た、ウヒッ!(ハート様にやられた声)』となってしまいがちですが、慣れると『あたたたたたたたたたた、ほあっちゃぁーっ!』といった感じでかなり爽快です。
また爆発シーンや北斗神拳奥義といった要素もしっかりと再現されていて、セリフの数もそこそこあるので、タイピングソフトではなく北斗の拳グッズとしてなら、非常に楽しめるものです。
笑える要素もあるし
とにかくこのソフトは北斗の拳ファンならば間違い無く『買い』のソフトだと思います。
タイピング練習に関しては、ある程度慣れている人ならば入力モードの融通のきかなさでやりにくいかもしれませんが、タイピングの超初心者ならば変なクセがついてない分、もしかしたらこのソフトでも十分に上達できるかも知れません。


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