リュウが髪を染めていた頃
考えてみれば、格闘ゲームとしてこれ以上ないくらいストレートなタイトルですね。 国を選択し、バトル開始だ!


ストリートファイター

カプコン アーケード


ストリートファイターII』。
いまさら説明するまでもないほどの、スーパーウルトラ激!極ヒット作です。
で、その前身となったのが、今回紹介する1987年に登場したこの『ストリートファイター』。
『ストリートファイターII(以下スト2)』に比べ知名度的にはイマイチなこの『ストリートファイター(以下スト1)』ですが、しかし私にとってはとても思い出深いタイトルです。


今更って感じもしますが、とりあえずゲームの簡単な説明を。
『ストリートファイター』は対戦格闘ゲームです。
操作は1レバーに2ボタン(通常筐体版は6ボタン)。
世界のファイターを相手に一対一で闘い、相手の体力をゼロにしたら勝ち。
時間切れの場合は、残り体力の多いほうが勝ちとなります。
そして1人に対して規定数(通常は2本)先取すると、完全勝利。 次の相手に進みます。
10人のファイター全員を倒すとオールクリアとなり、ゲームオーバーになります。
なお、スト2と違ってプレイヤーが使えるキャラはリュウかケンのみで、他のキャラはCPU専用キャラとなっています。
世界を股にかけた闘いが始まる… ファイト! さあ、心行くまで存分に闘え!

 インパクト度200%だった
私が『ストリートファイター』を初めて見たのは寝屋川市駅前にあったジャンボというゲームセンターで、当時、入り口前に置かれていたそのゲーム筐体を初めて見た時は、ものスゴイ衝撃を受けたものです。
デカイ専用筐体、筐体に描かれたカッコイイ英語文字、デカイ画面、デカイキャラ、リアルでカッコイイ動き、デカイコントローラ、ド迫力のバトル、マグナムグレイトな必殺技。
もう全てが圧倒的なまでの迫力。
いやホント、誇張でもなんでもなく、本当にそれほどインパクトがあったものです。
実際、私はそのジャンボというゲームセンターへは、半分くらいはこのゲームが目当てで行ってたものですから。
また、このゲームは大型筐体のためかワンプレイ100円と割高なプレイ料金(そこでのワンプレイはほぼ全て50円)になっていたにもかかわらず、私はプレイしまくっていたんですよね。
当時の私は金などあまり持ってないない子供時代。
だから、ワンプレイ50円のゲームセンターで遊ぶのが当たり前で、『ワンプレイ100円のゲームなんて金の無駄、高くてやってられへんわ!』という考えを強く持っていたものです。
が、このストリートファイターはワンプレイ100円というハンデがあったにもかかわらず、プレイしまくりました。
それくらい、魅力あふれるタイトルだったのです。
よく遊んだなあ。
そして、よく知りあいにも紹介しまくってたなあ。
さらには、よく学校で同級生達とこのゲームのマネゴトしてたなあ。
ちなみにこのゲーム、スト2(とそれ以降のシリーズ)と違って、メッセージは全て英語で表示されていました。
で、当時の私はまだおバカなチビッコだったので、ゲーム中の文字はおろか、タイトルすら読めませんでした。
だから、ゲーム雑誌で正しいタイトル名を知るまでは、私も私の友達も、このゲームのことを『ストリートファイター』ではなく、『波動拳』と呼んでいました。
かろうじて、インストカードに載っている波動拳の名前だけはわかったので…。
したがって、当時は、
『今日、波動拳やりにいかへんか?』
『波動拳やろうとおもったのに、人いっぱいやな』
『波動拳おもろいぞ、いっかいやってみ』
という会話がなされていたものです。
うーむ、知らない人が見たら何のことだかさっぱりですな(笑)
……っと、話が少しそれてしまいましたが、まあとにかく、それくらいこのゲームには熱中したという事です。
ジャンプパンチがヒット! ジョーが吹っ飛ぶ! アドンのしなやかな蹴りがリュウを襲う! というかもうKOされてます。

 ある意味『体感ゲーム』なコントローラ
このゲームの大きな特徴の一つは、やはりコントローラでしょう。
元祖であるこのスト1には、ストリートファイターシリーズの特徴である6ボタン方式ではなく、ボタンは2つ(パンチ、キック)だけしかありませんでした。
しかし!
特徴なのは、そのボタンがやたらにデカイ!という事。
ラバーボタン』と呼ばれるこのボタンはゴム性で、サイズはおおよそ握りこぶし大。
それまでのゲームでは見れらないほどの巨大なものでした。
そしてこのボタンは単にデカイだけでなく、圧力センサーが内蔵されており、ボタンを押す強さによって技の威力が変わるという方式になっていました。
つまり、6ボタンでの弱、中、強の区別は、このゲームではボタンを押す強さによって区別されていたというわけなんですね。
で、上で書いたようにボタンのサイズがデカイ。
したがって、このゲームでのボタンは、『押す』のではなく『ブッ叩く』ものでした。
強くブッ叩けばブッ叩くほど技の威力も高くなる。
まさにゲームキャラとプレイヤーの一体感ここにあり。
ボタンを叩くには結構な力が要るもので、当然長時間プレイすると(夏場などは)汗だくになったり疲れたりするのですが、これもいい意味で格闘っぽい気分を味あわせてくれる要素となっていました。
筐体が動いたりすることはなくとも、このゲームはまさしく『体感ゲーム』。
夏場などは、ノリノリ気分で汗をかきつつ、力一杯ボタンをブッ叩きプレイしていたものです。
板割りだ! せっかくだから、かっこいい技で決めろ! All Right! 勝ったぜィ!

 デカキャラ達のド迫力バトル
このゲームは『ド迫力』なゲームでしたが、それを感じさせてくれたのが、キャラサイズ。
大型筐体、大型の画面、そして大型コントローラというだけで既に迫力は十二分にあったのですが、そしてそれに加えてこのゲームでは、当時にしてはキャラクターサイズがデカいのが更にそれを感じさせてくれてたんですよね
当時のゲームでは、これくらいの大きなサイズのキャラグラフィックを採用したゲームなどほとんど無く、せいぜいこの半分くらいのキャラサイズが普通でした。
そしてドット絵が主流だった当事は、『キャラサイズが大きい=迫力がある』という方式が成り立っていたので、大きなサイズのキャラが動くというのは、もうそれだけで大いに迫力と魅力を感じさせてくれたものです。
そしてそれに加えて、このゲームは大型筐体だったため、通常よりも大きな画面で表示されるそれは、ことさらキャラグラフィックの大きさを強烈に感じさせてくれるものでした。
さらにはこのゲームはその上、そんな大きなキャラ達が(当時にしては)非常に滑らかで多彩な動きを見せてくれる。
大きな画面内に表示されるデカいキャラ、そしてそんなデカキャラ達が(当時にしては)リアルな動きまくる。
ド迫力なゲームでした。
リュウ敗れる! アドンは親指を下に向けてリュウを挑発する 後ろ回し蹴りがヒット! さすがの元もこれはたまらない!

 動きがカッコええ
このゲームはキャラのサイズは大きな魅力でしたが、同じに動きのカッコよさも大きな魅力でした。
当時にしてはリアルで滑らかなアクションと技の数々。
パンチ、強パンチ、しゃがみパンチ、しゃがみキック、脚払い、回し蹴り、後ろ回し蹴り、強パンチ、ジャンプ、ジャンプキック、ジャンプパンチ、旋風脚、そしてラウンド開始前にお互いが一定の間合いまで接近するという演出(いわゆる前演出)……。
子供時代には、よくマンガやゲームの真似事をするという事がありますが、このストリートファイターはまさしくそんなタイトル。
ステップ移動やラウンド開始前の歩きポーズなどは、よく真似してたものです。
もちろん通常技や必殺技なども。
ジャンプキック一閃! スト2のとはポーズが違いますね。

 スト2に受け継がれる秀逸なシステム
ストリートファイター2は、格闘ゲームとしてのシステム構成が非常に秀逸なゲームでした。
実際、グラフィックやサウンド、キャラクターによる所も大きいでしょうが、それと同時にシステム周りがとてもよく作り込まれていたからこそ、これほどまで爆発的に売れたといえます。
が、しかし、今でも続いている格闘ゲームとしての基本的なシステムは、なにもスト2からいきなり登場したわけではなく、実の所、スト2で使われいてるシステム周りのほとんどは、このスト1から登場していたんですよね。
上段ガードと下段ガードの使い分け、コマンド入力による必殺技、時間切れによる判定、2本先取ルール、世界各国の格闘家と闘うという設定、弱攻撃はスピード速く威力が低い、強攻撃はスピード遅く威力が高い、勝ちポーズ、負けた時のボコボコ顔、といった部分などは、既にスト1から採用されていました。
まあ、さすがにスト1の頃のそれらは作りが荒かったのは事実ですが…。
たとえばガードは腕の部分しかガード判定が無くてそれ以外の部分はガードポーズをとってても攻撃を受けてしまうなど。
しかしながら、格闘ゲームの基本的なシステムを確立したという面においては、このスト1はものすごく画期的な作品だったといえるでしょう。
実際、上記のシステムの多くは、いまだに格闘ゲームの基本システムとして使われているのを見ても分かるはず。
もっとも、さすがに投げだけはこの頃にはまだ存在してませんでしたが…。
ボコボコ顔で『なんて強さだ! だが、世界にはお前のような強者はいくらでも存在するというのを忘れるな』とのたまっております。

 絶!スピード感
スト1は、ものすごくスピード感のあるゲームです。
なぜなら、キャラのスピードが速いから。
大体にすると、そうですね、ほとんどの敵キャラはバルログ並の機動力を持ってるようなものですか。
特にジャンプが早く、あれよあれよという間にラッシュをかけられてしまいます。
しかも、このゲームは全体的に攻撃力はバカ高くなっている。
おおよそ、一撃で全体力の4分の1から5分の1は持っていくような攻撃ばかりです。
おまけにダウンが無いときたもんだ。
攻撃を当ててもダウンしないから、1度ラッシュをかけるとそのまま一気に勝負が決する、と。
そのため、ゲームの展開がものすごく早い。
そりゃもう相当なもので、このテンポの速さは今ある格闘ゲームの中でもかなりのものと思います。
一本の勝負は実際の体感時間で15秒持てばいいほうで、10秒で勝負が決する事も珍しくなく、速ければ5秒、場合によっては2秒や1秒で勝負が決する事も
まさに秒殺、といった所でしょうか。
もちろん、そんなハイペースな試合運びなので、じっくり考えて闘ったりする暇などありゃしませんし、またタイムオーバーになることなども滅多にありません。
まあ、キャラのスピード自体は、昨今の格闘ゲームでのスピード型キャラと同等くらいなのかもしれませんが、いかんせん攻撃力がものすごく高いので、とにかく決着が早いんですよね。
そんなせいか、私はスト2が出たばかりの頃、『動き遅すぎ!』とか思ってしまったものです。
逆に、スト2から入った友人などは、スト1を『動き速すぎ!』といってました。
ナックルハンマーがヒット!! 痛ゥ!

 激烈必殺技
このゲームを語る上で絶対外せないのが、必殺技
リュウとケンは、特定のコマンドを入力する事により、波動拳、竜巻旋風脚、昇龍拳を繰り出す事が出来ます。
今ではすっかりおなじみの技ですね。 コマンドも後のシリーズと同じ。
なんですが、スト1の場合、この3つの必殺技の扱いは、他のものとは少し違います。
今でこそ、ストリートファイターシリーズでの波動拳はただの飛び道具、竜巻旋風脚は移動回し蹴り、昇龍拳は信頼度の高い対空技、程度の認識しかなされておらず、ぶっちゃけて言ってしまえば、この3つの必殺技はもはや基本技程度の扱いなっているといっても過言ではありません。
しかし!スト1ではこの3つの必殺技は、名前に偽り無しな、正真証明『必殺』な威力を持つ技でした。
どの技も、ヒットすると一撃で全体力の約40%を奪う程の超威力。 ガードされても全体力の20%近くは奪えるという。
波動拳などは判定がやたらデカく、当たれば相手はふっとぶ。
そして威力は上で言った通り、強力。
ほとんどの相手は、これだけで勝てちゃうくらいです。
竜巻旋風脚は回転速度が速く、相手がガードポーズを取っていると吹っ飛ばずに連続ヒットするので、場合によっては全段ヒットして体力満タンからKO出来る事も。
昇龍拳に至っては、なんとガード不能
当たれば最低でも全体力の40%を奪い、上手く当たれば全体力の80%奪ったり、さらには至近距離で3段全段ヒットすると、竜巻旋風脚と同じく一撃で体力満タンからKOに持っていくことも
露骨なまでの強力です。
これぞ名前に偽りなしな『必殺技』。
とまあ、これだけ強力な性能を持っているので、スト1ではこの3つの必殺技は隠し技扱いでした。
インストカードで波動拳、昇龍拳、竜巻旋風脚の紹介はされているものの、出し方(コマンド)は書かれてなかったんですよね。
この頃はレバーを一定方向に回したりして技を出すという、今で言うコマンド技自体全然使われていなかった時期ですから、どうやればいいか皆目見当がつかなかったものでした。
そのため、当時は他人のプレイを盗み見たり、噂話を聞いたりなど、色々苦労して出し方を探したものです。
また、隠し技だったというのに加え、スト1の必殺技はコマンド入力がものすごくシビア、というのも特徴でした。
あまりに強力すぎたからか、あるいは製作者がまだコマンド入力しやすさというのは考慮していなかったからか、どちらかは定かではありませんが、とにかくスト2以降の格闘ゲームに比べて、このスト1の必殺技のコマンドはものすごく判定が厳しく、慣れないと全然でませんでした。
出すのは難しいけれど、しかし出れば必殺な攻撃。
良い意味で解釈するならば、このコマンド入力のキビシさもまた、必殺技らしさを感じさせてくれたものでした。
悪い意味でいえば、『全然でねー!』てなモンですが…。
まあでも、慣れれば連続で出す事は出来ましたけどね。
波動拳! スト2のよりもこっちのポーズの方がかっこいいと思う

 ゲームバランスは悪いゾ
格闘ゲームではキャラ感の性能のバランスが非常に重要視されます。
が、スト1のゲームバランスは、お世辞にもいいとはいえません。
いやぶっちゃけ、悪いといった方がいいかもしれないですね。
敵キャラのスピードはやたらに速いく、前述したように、全キャラスト2のバルログ並の速度で動き回ります。
そして各々の技の威力も高い。
敵の攻撃は大体どれも、喰らうと一撃で全体力の5〜3分の1近く減ります。
その割に、プレイヤーの方の性能はというと、あんまりよくないです。
敵キャラに比べ、動きは少々重ったるく、ジャンプする時などは一瞬タメ動作が入るという体たらく。
また、技の威力も敵キャラに比べると低く、強攻撃でも敵の攻撃の半分くらいしか威力がありません。
スト2で例えるなら、敵の攻撃は投げと同じくらい威力あるのに、こちらの攻撃は中攻撃程度の威力しかないようなものですか。
あるいは、プレイヤーよりも性能も攻撃力も高いボスと戦っているようなものですかね。
総合的な性能が低いため、まともに戦うと大抵性能差で負けてしまいます。 かろうじて、しゃがみパンチ連打と強脚払いが使えるくらいか。
がしかし、その反面、必殺技の威力と性能はとんでもなく高く、通常技とは逆に使い勝手がムチャクチャ良いです。
はっきり言って、必殺技を連発してるだけで勝ててしまうほど
実際、当時はこのゲーム、『波動拳さえ出せればおおよそラストまで行ける』とまで言われていたくらいですから。
通常技などの性能は悪いのに、必殺技は圧倒的に高性能。
つまり、攻略は完全に必殺技に依存しなければならない、と。
ネオジオの餓狼伝説(初代)は必殺技を出してるだけで簡単にクリアできるので有名ですが、このゲームもまさにそんな感じです。
いやそれ以前に、必殺技使わないとクリア不可能かもしれないですね。
その反面、必殺技さえ使えればほとんどの敵に簡単に勝てちゃうという。
まったくもって大味なゲームです。
とまあ、今の視点からすればクソゲーとも言われそうなこのバランスの悪さですが、しかし当時、これでも十分楽しめたんですよね。
当時はまだ格闘ゲームというジャンルが確立されていなかった時期だったため、別にこういうキャラバランス調整でも誰も不満など持ちませんでしたし。
私も、このゲームはバランスがどうとか言うのよりも、とにかく硬派でカッコよくて派手でド迫力で爽快感のあるバトルゲームとしてプレイしていたので、十分楽しんでいました。
やりこむゲームとしてはいまいちですが、カッコイイゲームという面からすれば、魅力は120%でした。
波動拳を潰しつつサガットのヒザがリュウに襲い掛かる。 ウギャァ!

 楽しい(?)ボーナスステージ
スト1には試し割りを行うボーナスステージがあります。
全部でかわら割り、ブロック割り、3枚板割り、4枚板割りの4種類あり、対戦相手を2人倒す毎にボーナスステージに挑戦します。
昨今のゲームではめっきりボーナスステージなんて見かけなくなりましたが、この頃はメジャーでしたよね。
かわら割りとブロック割りはパワーゲージに合わせて行うタイミング系、板割りは画面左右にある板を割るアクション系の内容です。
ところでかわら割りとブロック割りといえば、当時、肘でボタンを押そうとしたけど、案の定外れてしまい筐体に肘を強打して悶絶した事もありました。
おそらく、似たような事をやったプレイヤーは多かったはず。
実際には、別に肘を使ってまでボタンを強く押さずとも、掌で奥まで押し込むように押すだけで十分OKだったんですけどね。
そんな事にも気付かないバカな子供時代だったものですが、今ではいい思い出です。
ちなみに一枚も割れなかったら、ブーイングを喰らいます(笑)
気合一閃! 瓦を割れ! ただ割るだけでなく、いかにカッコよく決めるかがポイント。 点数変わらないけど。

 2種類の筐体
ストリートファイターには、2種類のバージョンが存在します。
一つは最初に出た、大型筐体バージョン
そしてもう一つは、後に出た廉価版とも言える、通常筐体バージョン
基本的な内容こそ同じですが、細かな部分で異なります。
大型筐体版の方は、前述したように、専用筐体に1レバーにラバーボタンを採用した2ボタン式。
ボタンを押す強さによって、技の威力が変わります。
といっても、正確に言えばボーナスステージの部分でも書いたように、強く押すのではなく奥まで押し込むようにするだけでいいんですけどね。
当時は、それに気づくまで目一杯力一杯ボタンをたたきまくり、時には疲労困憊し、時には手が痛くなることもあり、時には手が滑って筐体の硬い部分を痛打してしまうということもよくやったものです。
また、専用筐体と言うこともあってか、画面が大きく音も大きく臨場感抜群で、まさに『ド迫力』という言葉がぴったりなゲームでした。
次に通常筐体バージョンですが、こちらは専用筐体版よりもずいぶん後に出ました。
私も詳しくは知らないんですが、聞く所によると、もともとスト1は専用筐体版のみが存在していたんですが、しかし専用筐体のラバーボタンの部分が非常に故障しやすく、メンテナンスが大変だったみたいです。
で、その解決策として、通常の筐体でもプレイできる通常筐体版が出たんだとか。
確かに、思い返してみるに、当時、このゲームのボタンは効かなくなってたり、ボタンのゴムが破れてたりしてましたね。
まあでも、これはあくまでうわさ程度で聞いた話なので、詳しい事情は違うかもしれませんが……。
通常筐体版は専用筐体版からいくつか変更がなされています。
最大の違いは、2ボタンから6ボタン(パンチとキックに各3つずつボタン)になったということ。
ラバーボタンでは押す強さによって威力が変わるのを、通常筐体版ではそれを3つのボタンに振り分けることにより、攻撃の弱中強を使い分けれるようにしたわけです。
つまるところ、カプコンの格闘ゲームの6ボタンシステムは、ここで初めて確立されたわけですね。
スト1の開発者も、まさかこのボタン配置が同社の格闘ゲーム操作のスタンダードになろうとは、夢にも思わなかったでしょうな。
なお、マニアックなネタですが、通常筐体の6ボタンバージョンでは、大型筐体よりも攻撃の出のスピードが少々大きくなっています。
特に強パンチや強キックはの出は相当鈍くなっており、(コントローラでは)出しやすくなったけど(スキが大きくて)別の意味で出しにくくなったという、どことなく妙な、しかし考えてみれば理にかなった調整になってしまってました。
あとこれはイマイチ自信が無いのですが、大型筐体版に比べて通常筐体版では、昇龍拳の無敵時間が長くなったとかならなかったとかいう話を聞いたことがあります。
通常筐体版での昇龍拳は上昇中のみならず下降中も無敵というとんでもない技でしたが、大型筐体版のほうはそれよりも無敵時間が短かったらしいですね。
といっても当時、大型筐体版をプレイしていた頃は、そもそも波動拳しか使わず昇龍拳はぜんぜん出せなかったので、詳しいところはよく分からないんですが…。
瓦割り失敗。 いたいっす。 観客『ブーブー』 さすが忍者だけあって、身が軽い。

 ザ・硬派!ストリートファイター野郎軍団
対戦格闘ゲームといえばキャラクターともいえるくらい、キャラクターの個性が重要視されています。
もちろん、対戦格闘ゲームの始祖となったこのスト1でも、多彩で個性的なキャラが用意されています。
その数、プレイヤーも合わせると12人。
といっても、システムの説明でもいったように、プレイヤーキャラであるリュウとケン以外はCPU専用キャラで、プレイヤーが彼らを操作することはできなくなってるんですが…。
さてそのキャラ達ですが、一言でいったら『ド硬派』。
まったくもって、シヴくて暑苦しくて漢な野郎どもばかりです。
もちろん、スト2以降の格闘ゲームではデフォルトでほぼ必ず含まれる女性キャラといった存在も、このゲームには影も形もありません。
正真正銘、女っ気ゼロ。
その上、格闘ゲームにはよく見られる変なイロモノ系のキャラなども一切おらず、どいつもこいつもストイックで、いかにも無骨なストリートファイターといった雰囲気の男臭い野郎オンリー。
徹底的にシヴい。
格闘ゲームでは数少ない、『漢』を満遍なく感じさせてくれるゲームです。
もともとこの時代のカプコンゲームは、どれも男々してる硬派な雰囲気のゲームばかり(『闘いの挽歌』レビュー参照)だったので、このスト1もそんな一本だったわけですね。
そして、それがカッコいいのです!
私は今も昔も無骨なかっこよさと言うのを好む傾向があるんですが、そんな雰囲気を満遍なく漂わせているこのゲームは、それだけでコインを投入させる魅力を持っていたものでした。
で、最終的に、このスト1の虜になりまくったのは、ここまでのレビューを見ても分かるでしょう。
あんまりにもこのゲームのストイックで硬派なカッコよさに惚れていたせいか、続編である『スト2』が登場したばかりの頃は、妙に明るいタッチのグラフィックやマンガっぽい雰囲気がイマイチ気に入らず、『なんか軟派なゲームになっちゃったなあ』とか、『スト1のほうがカッコよかった』と思っていたものです。
ついでに、スト2しか知らない友人達に、1の渋さを必死に伝えようとしていたものです。
まあでも、結局はその後は、スト2の面白さにハマってしまったんですけどね。
でも、ド硬派で無骨で漢な雰囲気は、今でもこの『スト1』がストリートファイターシリーズの中でナンバーワンだと思っています。
……って、話題がそれてますな。
話を戻して、そんなスト1の全野郎キャラを紹介します。
昇龍拳vs頭突き! どちらも痛そうだ。 バゴォ! イーグルのスティックがリュウを叩きのめす!

 リュウ
いわずと知れた、主人公。
スト2以降も大活躍の、真の格闘家を目指すためひたすら戦い続ける男です。
……なんですが、実はスト2以降に見られるリュウと、このスト1のリュウは微妙に、いや、かなり違ってたりします。
まず、顔が若々しい
スト1はシリーズ最初の作品で時代的にも一番昔の話になるわけなんですが、そんなせいか、リュウの顔が本当に若々しいです。
20代、いや、見方によっては10代にも見えるかも。
そして次に、靴を履いている
リュウといえば裸足というイメージが浮かぶものですが、しかしスト1の頃のリュウはなんと赤いカンフーシューズを着用していたんですね。
おまけに着ている道着もボロボロではなく、ちゃんとしたものになってます。
さらにおまけに、髪が赤い
スト2以降のリュウは黒髪か、あるいは少し茶色っぽい黒髪で統一されており、赤髪のリュウはこの作品のみ。
リュウは日本人であるため、赤い地毛というのは考えにくいので、これはもう染めていると考えるべきでしょう。
格闘家としての修行をしていたとはいえ、リュウも若い頃はこういう色気づいていた時期があったんですねえ。
って、おそらく製作者はそこまで深く考えてはいなかったでしょうけど。
ちなみにこの直後の話であるストリートファイターZeroシリーズでは、ちゃんと黒髪に戻しています。 やはり不真面目だと自分でも思ったんでしょうか。
あと、スト1ならではなリュウの特徴として、英語をしゃべるというのがあります。
たった一言だけなんですが、勝利時にはっきりと『All Right!』としゃべります。
今のリュウからは考えられないですな。
この頃は、やはり若者らしく、いろいろ冒険したい年頃だったんでしょうかねえ。
さてこのリュウの性能ですが、前述したように、ほかのキャラに比べてあまり高くないです。
敵に比べ通常技の出が遅いし、また攻撃力も敵に比べて低いし、ジャンプも遅い。
一応、使える技と言えば、判定がそれなりに強く連打の効くしゃがみ弱パンチくらいか。 それでも、威力が低いので接近戦で連打するくらいしか使い道は無いんですが。
つまり、総合的な性能では敵より劣るので、まともに戦うと負ける確立大ということですね。
まあそりゃ、リュウとケン以外はすべてCPU専用キャラなので、リュウの性能が低くなるのは必然といえば必然なんですけど。
ほとんどの格闘ゲームでも、CPU専用キャラって性能高いですし。
が、しかし、それはあくまで必殺技を使わない通常技のみで戦うということを前提にした場合です。
リュウのもつ必殺技『波動拳』、『竜巻旋風脚』、『昇龍拳』は、通常技の弱さとは打って変わって桁外れの高威力、そして使いやすさ。
必殺技の項で書いたように、必殺技を出してるだけで、ほとんどの闘いには簡単に勝ててしまいます。
必殺技があるとめっぽう強いが、無いと大苦戦。
えらく極端な性能ですね。
ちなみにマニアックなネタですが、スト1での波動拳は硬直時間が一定ではなく、硬直は飛んでいる波動拳が画面から消えるまで、となっています。
つまり、波動拳を敵によけられたら硬直時間がごんぶと長くなってしまうわけでして、逆にガードさせると硬直がすぐに切れるので、至近距離だとうまく出せば連打することができるという、今の波動拳からは考えられない技性能になっていました。
あと、スト1の波動拳は敵の技で破壊される事があるというのも独特な特徴です。
波動拳を撃ったつもりが敵の飛び蹴りで潰されて、そのままなし崩し的に攻撃を食らってしまう、と言うことがスト1ではよくありました。
あと、垂直ジャンプ強キックは竜巻旋風脚と同じ動きだったりします。
対戦プレイでしか拝めない、リュウのボコボコ顔。 オーライ! 見事にブロックを手刀で粉砕!

 ケン
ご存知、リュウの永遠のライバル。
アメリカ人と日本人のハーフ、赤い道着、昇龍拳に磨きをかける男、金髪なのに眉毛は黒、後によき父親になるなど、ストリートファイターシリーズを語る上では外せない人物です。
が、スト1の頃はというと、今では信じられない話ですが、存在感はほぼゼロに等しいものでした。
いやもう、当時はケンの名前どころかケンの存在すら知らない人も多くいました
それもそのはず、スト1の頃のケンは2P側専用で、対戦専用のキャラとして用意されていたんですね。
1Pプレイだとリュウしか出てこず、ケンは名前どころか影も形も無いという有様。
2P対戦(乱入対戦)を選択して、初めてその存在が知られるという扱い。
一応、対戦プレイで勝つと、以降はケンを使って1Pプレイをすることになりますが、しかしそうしたいなら最初に対戦をしなければなりません。
しかしながら、対戦が意識されたのはスト2以降であり、もともと対戦なんてまったくの範疇外だったスト1においては対戦するプレイヤーなんぞほとんどおらず、みな1Pプレイがメインでした。 それに、対戦しても必殺技の応酬になるだけですし。
なので、ケンの存在を知るものはほとんどいなかった、と。
今のケンの存在感から考えると、悲惨な扱いでしたな。
まあそんなケンですが、性能のほうはというと、後に出たスト2(無印)と同様、リュウと同じです。
もっとも、必殺技の性能がケタ外れに高いゲームなので、通常技やスピードといった能力が一緒だったとしても、結局やるのは必殺技ばっかりなのであまり関係ないんですけどね。
ああそうそう、ケンのほうはリュウと違って、スト1時代でも裸足です。
リュウvsケン、宿命の対決。 リュウが立ちキック、ケンはガード。 かっこいいぞ! 

 
日本の坊さんです。
坊主には禁じられている私闘(ストリートファイト)をしているところから察するに、おそらく少林寺拳法を使う破戒僧なんでしょう。
でもその割に、ステージは寺の中だったりします。
特にこれといった特徴は無く、飛び蹴りや上段蹴り、足払いといった技を使ってきます。
まあ一言でいったら『地味』なキャラです。
しかしながら、その地味さがストイックな感じがして、坊さんキャラにしては妙にかっこよく見えたりします。
ちなみにこのゲームでは開始直後にどの国から始めるかを選択でき、そしてカーソル位置はデフォルトで日本に合っているせいか、日本での一人目の相手となる烈が一番最初に戦う相手になる場合が多いです。
眉毛のやたら太い烈さんです。 坊主キックがリュウの顔面をしばきあげる!

 
日本の忍者です。
外見からして、これ以上ないくらい忍者してます。
技もいかにもそれっぽいもので、手裏剣投げ、3連手裏剣投げ、空蝉の術など、トリッキーな技でプレイヤーを翻弄します。
あと、こいつは鉤爪を装備しています。 鉤爪を使うキャラといえばバルログが有名ですが、スト1ですでに鉤爪を使うキャラがいたんですね。
ちなみにこいつはなぜか『ガードしない』キャラです。 忍者らしいというか、らしくないというか。
ただその分、空蝉の術で消えたり手裏剣を投げてきたりなど、攻撃の面でプレイヤーを苦しめてきます。
激のステージは川原みたいな場所です。
えらく渋い激サンです。 ニンジャといえば手裏剣、手裏剣といえば忍者!

 ジョー
名前から外見からいかにもアメリカ人っぽい、マーシャルアーツ野郎です。
もちろん得意技はローリングソバット。
他にローキック、ボディーブローなどを繰り出してきます。
ソバットを絡めたラッシュがなかなか強力で、一度攻め込まれると一気に勝負が決してしまうことも少なくなく、ツボにはまったこいつに苦汁を飲まされることもありました。
ジョーのステージはこれまたキャラと同じく、いかにもアメリカンな雰囲気漂う電車車庫です。
ジョーさん。 角刈りアメリカンです。 マーシャルアーツといえばやっぱりソバットでしょう。

 マイク
バイソンとは関係は不明ですが、とにかく黒人ヘビー級ボクシング野郎です。
といっても、バイソンのようにいかにもボクサーといった外見ではなく、ジーンズにシャツ、剥き出し拳という見てくれから、どちらかといえばボクサーくずれストリートファイターてな感じですね。
そんな彼ですが、繰り出されるパンチは強力無比。
ストレート、フックなどがすさまじいスピードで繰り出される上に、破壊力もすさまじい。
まともに戦うと、相当手ごわい相手です。
……が、ボクサー系キャラの悲しさか、遠距離戦に弱く、波動拳が使えれば全キャラ中最も楽に倒せる相手なんですね、これが。
ジャンプが他のキャラに比べて低いので、波動拳をほとんど避けれないという。
その上、波動拳をガードしても衝撃で少し後方に吹っ飛ぶので、ガードされても問題なし。
波動拳を出せればザコというその扱いは、ゲーメストや雑君保父の漫画でもネタにされてたものです。
ちなみに波動拳が出せない場合は、しゃがみガードでタイムオーバーまで粘るという方法が使えます。
しゃがみガードしていると、マイクは下段パンチをずっと出し続け、そしてそのままタイムオーバーまで持ち込めるので、少しでも体力をリードしているのなら、この方法で簡単に勝ててしまいます。
パンチは強いのに、このゲームでは弱い扱いという、なんとも不憫なキャラです。
マイクのステージは、岩肌に4人の大統領の彫刻がなされたマウント・ラッシュモーア国立記念碑。
彫刻の立体感がなかなかリアルでした。
こら、何だそのにやけ面は! マイクさんよぉ! ダイナマイトパンチがリュウの顔面を捉える。 一撃でこの減りだ!

 リー
見たまんまな、中国拳法使いです。
得意技は高速で繰り出すジャンプキックに、旋疾歩(踏み込みパンチ)。
スピードが速く、それに加えて飛び蹴りとホバーリングするように移動しつつ繰り出す旋疾歩が強力で、ラッシュがかなり強烈なキャラでした。
ちなみに設定によると、スト3で出てくるユン&ヤン兄弟の叔父にあたる人物らしいです。
旋疾歩などに、その面影が見られますね。
リーのステージは万里の長城。
リーさん。 まさにステレオタイプな中国人顔ですな。 旋疾歩! バーンナックルの原型ともいう。

 
中国の暗殺拳使い。
こいつもリーと同様、ジャンプ攻撃からのラッシュが相当に強力。
しゃがみキックのポーズが独特でカッコよく、よくマネしてたものです。
ちなみにスト2での春麗の元伝暗殺蹴というしゃがみ強キックは、名前の通りこのキックがモデルらしいです。
春麗と元がどういう関係だったのかは分からないのですが。
余談ですが、当時、私の周りでは、どういうわけかこいつには竜巻旋風脚が有効という、わけの分からない攻略方が知られていました。
今考えてみると、他の敵に比べて特に有効だったとは思えないんですけどねえ。 波動拳だけでほとんど勝てたし。
もうひとつ、こいつは外見的なイメージから、私の周りでは元をジャッキーチュン(ドラゴンボールの彼)と呼んでました。 っていっても、よくみたらヒゲがはあるという以外はぜんぜん似てないんですけどね(笑) なんで似てるだなんて思ったんだろうか。
元のステージは香港の歓楽街らしき場所。
ご存知の通り、元は後にZEROシリーズでめでたく再登場します。
よく見たら、ぜんぜんジャッキーチュンとは似てませんな。 カッコええ元の暗殺蹴り! でもどこらへんが暗殺なんでしょうねえ。

 バーディー
イギリスのパンクなモヒカン野郎です。
その巨体から繰り出されるナックルハンマーやヘッドバットは泣きたくなるほど強烈。
動きこそ他のキャラに比べて少し遅い(それでもリュウより速いが)のですが、とにかく攻撃力が高いので一発が怖いキャラでした。
ナックルハンマーなどは、一発で全体力の半分を減らすくらいでしたからねえ。
バーディーのステージは、イギリスの町の中。
ちなみにバーディーも元と同様、ZEROシリーズでめでたく復活を遂げました。
……のですが、バーディーはスト1の頃はそこそこワイルドでかっこいいキャラだったのに、ZEROシリーズでは大幅に太ってしまい、さらにおまけにバカっぽいイロモノ系キャラに変貌してしまってました。
ZEROまでの間、いったい彼に何があったんでしょう。
北斗のケンのザコのような面のバーディー。 でもキャラグラフィックは何気にかっこいい。

 イーグル
イギリスの棒使いです。
服装、顔ともに高貴な雰囲気抜群で、貴族キャラの先駆けともいえるでしょう。
対戦時のグラフィックから見るに、結構若いのかも。
彼の攻撃手段は、見た目通り棒(ダブルスティック)。
リーチがあり、回転攻撃も強力で、喰らうと痛いです。
彼は棒を使って防御するせいか、波動拳をノーダメージでガードしてしまいます。
見た目も雰囲気もかっこよかったので、個人的には好きなキャラですね。
イーグルのステージは、向こうに城が見える公園のような場所。 なんとなく貴族してます。
なお、彼はこのたび、CAPCOMvsSNKに14年の時を経てめでたく復活しました。
CvsSではスト1の頃より少し老けましたが、しかしその分ダンディ度は増しました。
ダンディなイーグルさん。 顔の傷がシヴイ。 回転アタック! CvsSでもばっちり残っているぞ!

 アドン
悪人ヅラした、タイのムエタイ使いです。
ZEROシリーズでも出ているので、知っている人も多いはず。
回転キックがむやみやたらに強く、これをやられているだけでなすすべもなく瞬殺されてしまいます。
他にボディーブローや連続回し蹴りなど、強力な技を使ってきます。
そしてさすがスネを鍛えているムエタイ使いらしく、波動拳をガードしてもノーダメージ。
そのため、波動拳を使えても、勝つのはいささか難しくなっています。
アドンのステージは、タイの田舎っぽい風景。
なお、この頃のアドンは悪人ヅラですが、しかしそれが逆に落ち着いたワイルドさあふれる雰囲気をかもし出していて、とてもカッコよく見えました。 勝ちポーズも挑発的でイカス。
なんですが、なぜにZEROシリーズでは『ジャガー!ジャガー!』とやたらにうるさい変なキャラになってしまったんでしょうねえ。
アドンさん。 いかにもハングリーそうなムエタイ野郎ですな。 アドンの回転蹴り、ZEROで言うならジャガーキックがリュウの脳天をドギャスと直撃!

 サガット
スト1のラスボスで、ご存知、(自称)リュウの永遠のライバルである、タイのムエタイ使いです。
といっても、このスト1の頃が初顔合わせなんですが。
とりあえずいえるのは、今のサガットとは似ても似つかないということですか。
いやぶっちゃけ、スト1のサガットは不細工です。
顔グラフィックも半にやけ面だし、今のサガットとはもはや別人といってもいいほど。
なんですが、しかしさすがムエタイの帝王として君臨しているラスボスなだけあって、その強さは相当なもの。
まだタイガーアッパーカットこそ使わない(まだ開発してない)ものの、ヒザ蹴り(タイガーニークラッシュの原型?)によるラッシュは超強力。
そして最も恐ろしいのが、伝家の宝刀、タイガーショット。
何が怖いかって、ヒットすれば一撃で全体力の半分以上(約60%)を奪うというその超威力。
なんとかガードしても全体力の3分の1は減るという。
おまけにタイガーショットと波動拳は打ち出す高度が違うので、相殺出来ないというおまけつき。
お互い同時に撃ち合うと必ず相打ちになるのですが、しかし前述した破壊力のため、必然的にこちらが不利になるという。
また、アドン同様スネを鍛えているせいか、波動拳で削ることも出来ません。
したがって、これまでのように波動拳を連打しているだけではほぼ確実に負けます。
まさにラスボスの名にふさわしい強さ、といえるでしょう。
一応、ガードポーズをとりつつ、タイガーショットを打ってきたらガードするかしゃがんで避けて、すぐにタイガーショットの硬直中に波動拳を叩き込むという攻略法がありますが、しかし確実ではなく、サガット相手には昇龍拳が使えないとなかなか勝てません。
設定では、サガットは昇龍拳に破れて胸に大きな傷を負うということになってますが、ゲームでもまさにそんな感じになっているのですね。
よく出来てる。
サガットのステージは、タイの寺院らしき場所。
なお、いまさら説明するまでもないですが、サガットはスト2以降多くのシリーズに再出演を果たしています。
サガットさん。 こ、このツラ……。 伝家の宝刀、タイガーショット! 一発で体力満タンからこの減りだ!

とまあ、ちょっと長くなってしまいましたが、ざっとキャラを紹介してみました。
まったくもって、どいつもこいつも硬派な野郎どもばかりです、いい意味で。
負けじとリュウも昇龍拳で迎撃! サガットが胸に傷を負うシーンですな。 竜巻旋風脚がマイクにぶち当たる! 何気に背景が綺麗。

 メッセージはすべてEnglish
格闘ゲームといえば勝ちセリフがつきものですが、もちろん元祖であるこのスト1にもその類のものはあります。
しかしながら、このゲームでは、メッセージの類はすべて英語なんですね、これが。
しかも、このゲームでは勝った方がセリフを言うのではなく、負けたほうがセリフを言うという逆のシステムを採用していました。
いや、正しくは、リュウにセリフがなかったというべきですか。
相手に勝つと、相手機やらがボコボコ顔で負け惜しみを言い、逆に相手が勝つと、今度は勝ちセリフを吐くという、珍しい方式でした。
もっとも、セリフはみな同じでしたけど。
あ、でも、セリフはボイス付きという豪華なものでした。
ボコボコ顔シリーズ烈サン編。 こいつも英語しゃべってます。 インターナショナル坊主なんでしょうか……? 負けた場合、『俺を倒したかったら、もっと勉強することだな、アマちゃんよう。 ウハハハーッッ!』とのたまってくれます

 移植版はというと…?
スト1は、PCエンジンに移植されました。
それも、CD-ROM2の第一弾タイトルという、ハード立ち上げ期の牽引ソフトと言う大役として。
スト1は大きなキャラグラフィックに多彩なアニメーションなど、かなり高いハード能力と容量を必要とするゲームでしたので、CD-ROM2の大容量パワーとPCエンジンの能力を見せ付けるため使われたというわけですね。
実際、私も私の知り合い達も、家庭用ゲーム機であの大迫力なストリートファイターがプレイできる、というのは非常に魅力的に感じられたものです。
それくらい、スト1の迫力とグラフィックは、アピール度が高いものでした。
もっとも、金持ちの同級生が買ったのを何度かやらせてもらったことがあるだけで、私は買えなかったんですけどね。
移植度のほうはさすがハードの牽引役として使われるだけあって、PCエンジンのグラフィック能力、そしてCD-ROM2の大容量を生かした、高い移植度を誇っていました。
グラフィックは色数こそ少し減っているものの、ほぼオリジナルそのままで、またアニメーションパターンもほとんどオリジナルと遜色なし。
もちろん、強力無比な必殺技も健在。
そして音楽はCD-DAでオリジナルの曲を完全に再現。
サウンドの質こそ少ししょぼかったですが、しかし当時にしては、驚異的な移植度だったものです。
ちなみにボタンは6ボタンではなく、押した長さによって威力が変わるというシステムをとっていました。
なお、移植の際にタイトルが『ストリートファイター』から『ファイティングストリート』に変わってたんですが、なんかタイトルの著作権で問題でもあったんでしょうかね。
リュウ倒れる! この時のサガットは、『カーッカッカッカッ……』というボイスであざ笑ってくれます。 ムキーっ!

 まとめ
というわけで、好きなゲームと言うこともあってか、必要以上に長々グダグダと語りまくってしまいました。
実の所、このスト1は元々それほど売れたタイトルではなかったので、スト2ほどの知名度は無い(というかスト2の売れ方が常軌を逸してたのだが…)です。
そしてゲーム自体も、キャラの動きはストIIよりもはるかに荒い(当時はこれでも十分リアルだったけど)し、必殺技が異常に強いし、敵の動きはやたら速いし、ゲームバランスはお世辞にもいいとはいえないしと、作り自体は荒いといわざるをえないです。
しかし、私にとっては、スト1はそういった欠点を吹き飛ばすほどの、そしてそれを気にさせないほどのインパクトと迫力、カッコよさが溢れていました。
それに、私の好きなド硬派さ、男臭さも絶大なまでにプンプンでしたしね。
そんなわけか、当時はかなりやりこんだし、私にとっては忘れられない印象深いタイトルです。
実際、それくらい気に入ってたからこそ、スト2が出た当初はムキになってスト1の方がいいよと自分にムリして言い聞かせていたものですから。
ストリートファイターシリーズのの原点として、格闘ゲームの原点として、一度はプレイしてみては?
エンディングでのメッセージ。 訳すと『君はとうとう”キング・オブ・ザ・ヒル”の座を取得した。 だが忘れるな、戦士に休息はない。 いついかなる時も、挑戦者は君を打ち倒そうと待っているのだ。 次なる戦いが、君を待つ』

2003年6月23日


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