人質達を救出せよ! 指令は今、下された!(広告より)
タイトルデモ。 動いているエイリアンの目が不気味です。 スペースガン。 ベタなネーミングだけど、ゲーム内容は見事に名前勝ちしてます。


スペースガン

タイトー アーケード


 ストーリー
西暦2039年……。
人類は高度に発達させた科学力により、宇宙開発を順調に進行させていた。
しかし、宇宙には人類の想像をはるかに超えた、未知の危機、未知の生命体が存在していたのである。

…1隻の半壊したスペースシップ。
このスペースシップからSOS信号をキャッチした地球連邦政府救助隊の隊員であるあなたは、乗組員の安全を確保するため、ハッチを開けて内部に乗り込んだ。
そして、いまだかつてない恐怖が迫る……。



スペースガン(SPACE GUN)は1990年に登場したゲームです。
とりあえずこのゲーム、硬派なSFや映画『エイリアン2』といった雰囲気が好きな人は、つべこべ言わずにプレイすれ!と言っておきます。
まあそれくらいこの手のものが好きな人にとってはハマる内容だという事です。
え、私ですか?もちろん大好きですよ。
私はガンシュー全般が好きなのですが、このゲームは中でもかなりのお気に入りですね。
ゲームを始めて最初に出会う、4本腕エイリアン。 実験室のような場所。 しかし、ここもすでにエイリアンの巣窟と化していた…。

実は当時、発売前にゲーメストに載っていた『スペースガン』というタイトルを見て、「なんかやけにベタなネーミングだなあ。 内容はスタートレックみたいなお約束な雰囲気のゲームなのかなあ」という初印象を持ってしまい、実際にプレイするまではそれほど期待してなかったんですよ。
しかし、いざゲームセンターに登場してからプレイすると、いやはや予想とは裏腹に、もうホント、見事に私のツボに思いきりはまったゲームでしたよ。
コリャメチャ面白くて楽しくてナイスでグレイト!!
なぜって、

 未知の敵と戦うという燃えるシチュエーション!
 グロテスクで不気味なエイリアン!
 ド硬派でSFな世界観!
 凝った演出!
 恐怖感を煽るBGM!
 極派手で痛快な銃撃戦!
 イカす特殊兵器!
 脳内麻薬出まくりな展開!


だったからです。
というわけで、当然ハマりました。
そーとーにやり倒しまくりました。
おそらく、数百回はプレイしまくったかなあ。
もちろんサントラ(スペースガン/ミズバク大冒険のカップリング)も買ってしまいました。
というわけで、このゲームの魅力と特徴を自己満足度120%全開で語っていきます。
外ではハチや牙のあるエイみたいなのが襲ってきます。 このエイリアンは『オッス!最近調子どう?』といってるわけではありません(笑)

 SFガンシューティング
スペースガンはSF世界を舞台にしたガンシューティングです。
プレイヤーは救助信号をキャッチした救出隊員となり、連射可能な通常弾、そして弾数制限ありだが非常に強力な4種類の特殊弾を駆使してエイリアンと戦いつつ、半壊した宇宙船や基地の中に閉じ込められた乗組員を救助します。
グラフィックやゲーム性など、ゲーム全般の完成度はかなり高く、技術的にも演出的にも徹底的にこだわりを感じさせるそのゲーム内容は、プレイヤーをゲームの世界にグイグイ引き込みます。
様々なエイリアンが待ち受けています。 でも、こんな牙付きタマゴが襲いかかってきたらスゴイいやだろうなあ…。 うりゃうりゃ撃ちまくって腕をフッ飛ばしてやりました。

 凝りに凝った演出
まず挙げておきたいのが、ゲーム中の演出ですね。
スペースガンは映画『エイリアン2』といったホラーアクションを強く意識しているゲームで、その手のモノが好きな人にはたまらない演出や場面が随所に盛り込まれています。
なんといっても、静寂と動きの切り替えがいい。
このゲームは、全般通して静寂感漂う半壊した宇宙船や廃墟となった宇宙基地を舞台にしています。
つまり、舞台は『静』な雰囲気となっているんですね。
騒がしいのではなく、静かな通路や広場を、プレイヤーはゆっくりと前進していく。
こういった静寂な雰囲気が、いかにも何かが起こりそうな不気味な基地、というのをよく表現しているんですよね。
そして突然壁をぶち破ってエイリアンが出現、天井からエイリアンが襲来、不気味な足音を立てながら奥からエイリアンが接近。
それまで物音のほとんどしない『静』だったシーンが一転して呻き声、怒号、銃声、爆発の轟く戦闘シーン『動』に切り替わる。
この『静』と『動』の切り替えが秀逸で、プレイ中は終始『静』と『動』の緊張感を存分に味わせてくれます。
ガンシューといえば撃ちまくるものが多いため、基本的にめまぐるしく変化するという『動』な雰囲気オンリーの場合が多いのですが、それに『静』の要素を取り入れたこのゲームは非常に画期的なのではないでしょうか。
さて、これ以外にも凝った演出は沢山あります。
先ほど言ったような、様々な状況から出現するエイリアンは、怖さ満点
画面の奥から『ズシンズシン』と足音を立てながら接近してくるエイリアンは、恐ろしい威圧感と重量感を感じさせてくれます。
他にも、エイリアンに寄生されそうになっているクルー達、人間に化けているエイリアン、撃つともだえ苦しむエイリアン、何かの実験場のような場所、撃つ場所によって変わるエイリアンのリアクション、人間に化けているヤツら、破壊したエイリアンの肉片がプレイヤーの風防ガラスに張り付く、卵が沢山ある先には親玉のエイリアンが…、など、不気味でグロテスクで恐怖な演出がテンコ盛り。
また、映画『エイリアン2』のように生命探知機が使われているというのもポイント高し。
『ピィーン……ピィーン……』という探知機の音は、緊張感が出てていいですね。
まあもっとも、この探知機は実際にはあんまり役に立たんのですけど(笑)
他にも、恐怖感を煽るBGMもゲームを盛り上げてくれてナイス。
ゲートの向こうには、何があるのか? 突然エイリアンに変身する人間達。 こんなシーンもあるんですね

 秀逸なエイリアンの造形
このゲームで語るべきモノの一つだと思うのは、敵エイリアンのデザインですね。
人間型のエイリアンから、虫みたいなヤツ、イソギンチャクみたいなヤツ、エイみたいなヤツ、ボールに凶悪な口が付いたようなヤツ、虫みたいなヤツ、風船みたいなヤツ、芋虫みたいなヤツ、UFOみたいなヤツ、首長竜のようなヤツ、よく分からない形状のヤツなど、エイリアン達は種類も形態も特徴もバリエーション豊富。
よくもまあこんなに多彩なエイリアンをデザインできたものだと、感心しますねえ。
もちろん、メインの敵である人間型エイリアンも個性豊かで、腕が四本あるヤツ、口から寄生生物を吐き出してくるヤツ、緑のヤツ、白いヤツ、赤いヤツ、紫のヤツなどこれまた多彩。
しかもそれだけでなく、そんな多種多様なエイリアン達は、炎を吐いたり、やたらに動きが速かったり、噛み付いてきたり、壁を壊して出現したり、シャカシャカと接近してきたり、上から降って来たり、引っ掻いてきたり、人間を抱えて楯にしたり、異様にタフだったり、頭を破壊してもまだ動いていたり、など、色々な動きや攻撃、リアクション、死に様を見せてくれます。
とにかく多彩で多種多様なエイリアンの造形や動きは、見ているだけで楽しい。
ここら辺のこだわり具合は、さすが、というべきですか。
腕を撃って引っ掻きを回避するのは基本です。 遠くから迫ってくるエイリアン。 足音が不気味度満点。

 撃つ場所によってリアクションが変化
私がこのゲームで特に気に入ってるのが、エイリアン(特に大型の場合)は撃たれた場所によってリアクションや死に様が変わるという部分です。
このゲームでは、FPSゲームなどでよくみられる、『部位ダメージ』なるものが採用されています。
例えばこのゲームでもっともよく出現する人間型エイリアンの場合、腕を撃てば腕が吹き飛び、そして頭を撃てば頭が吹っ飛ぶ。
また、下半身を打つと下半身が無くなってベチャッと潰れたり、さらには近距離でエイリアンを破壊すると画面(プレイヤーの風防ガラスの部分)に肉片が付着するといったシーンも。
他にも、芋虫状の敵は体を撃つと2匹に分裂したり、大型の敵の触手部分を破壊したり、などもできます。
それまでのガンシューティングの敵といえば、基本的にどこを撃ってもみな同じであり、敵毎に差があるとすれば耐久力と当たり判定の大きさくらいのものだったのですが、しかしこのゲームでは撃つ部位によって様々な違いが起きる。
ガンシューという分野、しかも2D画面による擬似3Dゲームで、これほど細かなダメージ制度を実現しているのは、1990年という登場時期を考えると、まさしく驚愕モノ。
私も当時、この細かな部位ダメージ設定に驚いたもので、このような細かなこだわりがエイリアンと戦っているという気分をことさら強く感じさせてくれたものでした。
しかもこの部位ダメージシステム、単に演出的なものだけではなく、実はちゃんとゲームの攻略上重要なシステムとして機能しているんですよね。
例えば腕や頭を破壊して攻撃を防ぐなど。
人間型のエイリアンは耐久力が高くタフ(後述)なので、普通に撃ったら到底攻撃を防ぐ事が出来なかったりするのですが、しかし撃ち方によっては攻撃を回避する事が出来るのです。
例えば、腕を破壊すれば一瞬エイリアンはひるむので、引っかき攻撃が来る!という瞬間も、腕を破壊してエイリアンを苦しめて引っ掻き攻撃を封じる、という風に。
さらにそれを応用して、引っ掻きが得意な敵は両腕をあらかじめ破壊する、噛み付きが得意な敵は頭を破壊するといった戦法を駆使して、有利に戦いを展開する事ができるわけです。
もっとも、そもそもこの攻略を使わないと到底先に進む事は出来ないんですけど。
エイリアンのクセになまいきにも人間を楯にしてきます。 腕を撃ち落として助けるべし! ギャース! いきなり画面一杯に迫っての噛み付き! 初めて見る人の度肝を抜いてくれます。

 半パターンで半ランダムな展開
スペースガンは他のガンシューと同じように、基本的に敵の出現位置は毎回決まっています。
まあいうなれば、おおよその敵の出現場所はパターン化されているというわけですね。
ただしかし、このゲームのいい所は、敵の行動パターンは決まっていないという事。
言い替えると、敵の動きにはランダム性があるという事です。
敵の出現位置は一部を除いて完全に一定なのですが、しかし敵の動きはある程度の特徴こそあれ、基本的には毎回異なります。
例えば毎回同じ場所で出現する敵でも、出現していきなり引っ掻いてくる時もあれば、うろうろしてなかなか攻撃してこなかったり、接近して噛み付いて来たり、遠距離攻撃を仕掛けて来るという事もあるのです。
このため、毎回同じパターンで敵を倒すという戦略が通じず、敵と戦うにはある程度の臨機応変性が要求されます。
また、敵の動きが毎回異なるという半ランダム性になっている事により、ゲーム展開が単純なパターン化によるマンネリに陥らず、どれだけ敵の出現位置を正確に暗記していても、必ずしも安全に敵を倒せる事にはなりません。
気を抜くと思いがけない場所で大ダメージを受けたり、また逆に以前は難所だった場所が次のプレイでは意外に簡単に抜けれたりする、という展開もあります。
実際、私も毎回死ぬ場所は異なり、ワンコインで思ったより早く死ぬこともあれば、クリア直前まで行けるすることもあります。
つまり、このようなランダム制が採用されているおかげで、スペースガンは何度も遊べるのです。
エイ型モンスター。 小さな体に似合わず、大量の体液を吐き散らかしてきます。 ズビャズビャアッと、血沸き肉踊る血みどろ銃撃戦。

 エイリアンはタフターフ
映画『エイリアン2』では、やたらにタフで強靭な生命力のエイリアンが大量に登場して観る者の度肝を抜いてくれますが、このスペースガンに登場するエイリアン達も、それに負けないくらい恐ろしく強靭でエネルギッシュです。
それこそ、これぞまさしくエイリアン!といえるくらい。
メイン敵キャラである人間型エイリアンですが、もうアキれるくらい強靭な生命力としつこさ。
エイリアン達は腕を破壊しても平気で噛み付いてくるし、さらに凄い事に、頭を破壊しても平気で歩き回ります
そしてそんな状態になってもまだ攻撃してくるヤツや、破壊された頭部の付け根から寄生生物を吐き出してくるヤツなんかも日常茶飯事。
耐久力も相当なもので、1発、2発の弾がヒットした程度では全然こたえず、20発、30発、40発撃ち込まなければ倒れない。
中には50発、60発以上撃たないとくたばらないヤツなんかもいて、まさに怪物。
腕や頭を破壊しても平気で動き回り、2〜3発で人間を絶命させるプレイヤーの銃弾(このゲームの人間は2発撃つと死ぬ)に何十発も耐えうる常識外れの耐久力、生命力。
さすがエイリアン。
未知の生命体だけあって、地球の生物のセオリーが全く通用しません。
さらにボスクラスになると、数百発もの銃弾を撃ちこまないと倒せないというレベル。
最近では、セガのザハウスオブザデッドが、タフな敵(ゾンビ)が出てくるゲームとして有名ですが、しかしこのスペースガンの敵は、それよりもかなり以前の作品でありながら、ザハウスオブザデッドをはるかに凌駕するほどケタ外れの化け物さを見せ付けてくれます。
ゾンビ以上の脅威。
頭部を破壊しても平気で攻撃してくる生物が登場するゲームって、これ以外であるのでしょうか
それくらい、強靭で生命力の強い敵、というのを強烈に印象付けてくれるゲームです。
出た! 頭が破壊されても平気で動き回って攻撃してくるエイリアン!どういう体の構造してるんだ? こっちはさらに両腕も無いのに動く! さすがはエイリアンと、誉めるべきでしょうか。

 こだわりを感じさせる高品質なグラフィック
スペースガンはフットペダルや特殊兵器、恐怖を醸し出している演出など、他の部分が比較的目立つせいか、グラフィックに関してこれといってあまり話題にならないのですが、しかし実はグラフィックもかなりよく出来ています。
まずなんといっても、3D空間の存在感。
このゲームは時代が時代なだけに、ゲームは2Dグラフィックスの拡大縮小のみによる擬似3Dグラフィックスなのですが、しかしその拡大縮小機能の使い方が非常に上手い。
2Dグラフィックスなのに、3D空間らしさがすごくよく出ているのです。
特に壁グラフィックの表現の仕方が上手く、奥行きのある壁やアイテムボックスの見える角度などは、ちゃんとプレイヤーの動きに合わせて少しずつ変化していきます。 ぱっと見ではDOOMとかと同じくらいリアル。
スペースガンで使われている、2Dグラフィックスで擬似的に3D空間を表現する技術は、地味で目立たないもののせいか、このゲームを語るときにこれといって話題にならないようですが、私はこれ、かなり凝った表現を使っているものだと思いますね。
後に出た同社の『ガンバスター』などはこれがさらに発展して、2Dグラフィックスでありながら近年のFPSゲームと同じFPS状態を実現してたりもするし。 まあ、ゲーム自体は売れなかったけど。
おおっと、話が少しそれてしまいましたな。
さて、スペースガンは擬似3D空間のグラフィックスだけでなく、エイリアンなどのキャラグラフィックもよく出来ています。
生々しい生物感が上手く表現されており、またアニメーションパターンも豊富。 滑らかな動きです。
撃つと悶え苦しむし、爆発形の武器を撃ちこむと木っ端微塵になる、そして先ほども言ったように、体の各部位を撃つとその部分が吹き飛ぶなど、様々な動きで楽しませてくれます。
個人的にスゴイ!と思ったのは、敵の体が至近距離で四散すると、飛び散ったいくつかの肉片がプレイヤーの風防ガラスに張り付くという演出ですね。
しかも、それはちゃんと肉片が降りかかる距離でのみ起こるようになっているなど、凝ってます。
ドバァッと肉片が飛び散る! バイオレンスなゲームです。 牙付き触手でガブリと噛み付き。 こんなの実際にいたらムチャクチャ怖いだろうなあ。

 斬新なアイデア、フットペダル
このゲームならではのポイントとして、フットペダルというのがあります。
スペースガンの筐体下部にはフットペダルが取り付けられていて、これを踏む事によりスクロールを戻す事が出来ます。
例えば、前進しているときにフットペダルを踏むと後退する、右に移動しているときに踏むと左に戻るなど。
上手く使うと、敵の攻撃をかわしたり逃げながら戦ったりする事が可能になるわけです。
このフットペダルによるスクロール戻しが、当時にしては非常に斬新でした。
これまでのガンシューといえば、基本的にプレイヤーの移動は全てオートであり、どんなにダメージを受けようがどんなに大量に敵が出てこようが、強制的に進まざるをえないものだったんですよね。
しかし、このスペースガンでは、フットペダルを踏む事により、ある程度まで自由にスクロールを戻す事が出来るという、それまでのガンシューでは考えられない画期的なシステムを取りこんだのです。
いまでは『タイムクライシス』や『ガンサバイバー2』のように、プレイヤーがある程度移動方向や視点を変更できるガンシューは珍しくありませんが、しかしスペースガンはこれを1990年にすでに実現していたのです。
しかもこれは単なる思い付きで付けられたものではなく、ちゃんと戦い方の戦略性と攻略において上手く機能しているというのがスゴイ。
例えばこのゲームでは基本的に敵の出現位置は決まっているので、ペダルを踏んでスクロールを戻している間は新たな敵が出現する事はありません。
したがって、現在戦っている敵が少々手強いと感じたら、ペダルを踏んでそれ以上敵を出現させないようにする事が出来るわけです。
で、今戦っている敵を片づけてから、ペダルを戻して先に進むと。
こうする事で、一気に大量の敵と戦わずに済むわけですね。
また、奥に進んでいる時に敵が出現し、ズカズカと前進してきた場合、フットペダルを踏んで後退しつつ戦うという戦い方も出来ます。
この手のエイリアンバトル系映画では、迫ってくるエイリアンをバリバリ撃ち続けながら少しずつ後退していくというシーンがしばしばありますが、スペースガンではフットペダルによってそんな映画のような演出を上手く実現しているわけです。
映画的な心憎い演出としても機能し、また攻略としても機能するこのフットペダルのシステム、非常に画期的かつ優れたシステムだと思いますね。
ある意味、このゲームがそこらの凡作ガンシューと一線を画しているのは、このフットペダルの存在によるものだといっても過言ではないほどかもしれないです。
後半にもなると、タフなヤツらがわんさと迫ってきます。 ズビャズビャ引っ掻かれまくってます ピンチ!

 ガッションと特殊兵器
当時のマシンガン系のガンシューでは、大抵ボム的な存在の特殊兵器があるものですが、このスペースガンでも、もちろんそれは採用されています。
このゲームの特殊兵器は、銃の前方下部に取り付けられているスライド部をガシャンと手前に引く事により弾を装填し、そしてトリガーを引いて発射。
いわゆる、ショットガンなどでおなじみのポンプアクションなわけですね。
しかし、このポンプアクション、アクション映画などが好きな人なら分かると思いますが、とにかく見た目がやたらにカッコよく見えるものです。
で、それを実際にプレイヤーが行えるとなると、これがもうたまらない。
ガションとスライド部を引いて特殊弾を装填、そして発射!
他のゲームのような単に特定のボタンを押すだけで発射される特殊兵器ボタンとはとは違い、こちらは実際に弾を装填しているような感じにさせてくれるので、気分の盛り上がり方が違います。
ガンシューはコントローラが実際の銃と同じ形をしているので、他のアクションゲームよりも『主人公へのなりきり度』が高いものですが、スペースガンのポンプアクションはそのなりきり度をさらに高めてくれるのです。
ガシャンと装填し、『ウラァッ!』と特殊兵器をエイリアンに向けて発射!
燃える!
というわけで、このように撃つアクションがやたらにナイスな特殊兵器ですが、弾は全部で4種類あります。
弾はポンプアクションの回数により撃ち分けることが可能で、1回スライドさせるとフレイム弾、2回スライドさせるとボム弾、3回スライドさせるとブレード弾、4回スライドさせるとフリーズ弾が発射されます。
ちなみにこの時に表示される照準は武器毎に異なっており、これがやけに凝っててカッコエエです。
さて、ここで簡単に各武器の特徴を紹介。

 フレイム弾
いわゆる火炎弾で、ヒットした敵を火だるまにします。
ほとんどの雑魚敵を一撃で倒せる攻撃ですが、しかし攻撃有効範囲は狭く、1発でおおよそ1〜2体分しか攻撃できないので、複数の敵相手には向かないボムです。
ただ、この弾には大きな利点が一つあります。
それは、ボスクラスの敵にこの弾を喰らわせると、数瞬だけボスをひるませる事が出来るというもの。
ボスクラスの敵の接近攻撃(噛み付きなど)は、基本的に出されると回避不能で必ずダメージ確定となっているのですが、しかしこのフレイム弾を当てるとボスはひるむので、接近攻撃を中断させる事が出来るのです。
したがって、接近攻撃によるダメージの免れないボス戦においてはものすごく重宝する武器で、これのある無しがそのままボス戦で受けるダメージ量に反映するといっても過言ではありません。
いや、極端な話、ボス戦(特に後半)ではこれが無いとほとんど終わってます。
燃え尽きるべし! フレイム弾発射!
 ボム弾
いわゆるロケット弾で、ヒットしたら爆発し、敵を吹っ飛ばします。
とにかく威力が高く、ほとんどの雑魚敵を一撃で粉砕。
また攻撃範囲も広く、画面の大部分を覆うくらい爆発の攻撃判定が発生するので、目の前にいる敵をほとんど蹴散らせます。
ヤバイ!と思ったらこれを出しておけばとりあえず安心と言えるくらい、特殊兵器の中でも特に頼り甲斐のある攻撃です。
ただ、攻撃力が高くまた攻撃範囲も広いのが仇になり、助けを求める人間やとらわれている人間の近くで使うと、その人達をもボムの巻き添えにしてしまいやすいのが欠点。
また、ラスボスとのバトルでも、後方のコックピットにダメージが行くので、これまたこの局面では使いにくいです。
吹き飛ぶべし! ボム弾発射!
 ブレード弾
敵を貫通する鋭いブレード(真空波?)を発射します。
ブレードは貫通力があり、一直線上に並んだ敵全てにダメージを与える事が出来ます。 したがって、奥行きの長い通路で敵が複数並んでいるといった状況においては、有効な特殊攻撃となります。
ただしかし、ブレードは上下への判定が小さく、特に小型の敵には高さを上手く合わせないと外れる事があります。
また、貫通力はあっても威力は少し弱めで、タフなザコ敵などは一撃で倒せない事もあります。
さらにブレードは、撃つためにはスライド部を3回引かなければならないので、とっさには出しにくい。
ついでに言うと、この武器は細長い真空波みたいなのがシュバッと飛ぶだけなので、他の特殊攻撃に比べて見た目がものすごく地味です。
とまあ、比較的欠点が多いので、個人的には4つの中で最も扱い辛い特殊攻撃ですね。

 フリーズ弾
周囲を瞬時にカチカチに凍らせる弾を発射します。 俗に言う凍結弾ですね。
凍った敵は一定時間、完全に無防備状態になります。
凍らせる範囲はかなり広く、さらに凍った状態の敵は1発撃つだけでコナゴナに出来るので、非常に使い勝手の良い頼れる特殊攻撃です。
さすがにボスクラスの敵は、凍らせて一撃粉砕というわけにはいきませんが、しかし氷結させると1〜2秒ほど完全無防備状態に出来るので、ボス戦においてはフレイム同様に役立つ武器です。
欠点は、フリーズ弾を撃つにはポンプアクションを4回も行わなければならず、とてもとっさに出せるような攻撃ではないという事と、人間が近くにいると巻き添えにしてしまうという事ですか。
凍るべし! フリーズ弾発射!
異常が特殊兵器の大まかな特徴です。
特殊兵器の弾の出現は基本的にランダムとなっているので、敵との戦いにおいてこれらの兵器の使用を完全にパターン化する事は出来ませんが、それぞれの特殊兵器は異なる利点、欠点を持っているので、状況に応じて使い分けるようにする必要はあります。
特に攻略する上では重要で、使い所を考えて撃たないと弾のムダ使いになったり、人間を殺してしまったり、余計なダメージを受けたりする事もあるので注意。
タマゴから大量の寄生生物が飛び出してくる。 不気味っす。 ガブリとひと噛み。 牙が大迫力ですな。

 ルート分岐で異なる展開
このゲームには、特定の地点でルート分岐があります。
例えば通路の分岐点で左に行くか、右に行くかなど。
最終的には同じゴールに辿り着くのですが、しかしルートが違えば敵の出現パターンや展開も変わります
分岐点はそこそこあり、選択によって難易度が簡単になったり、アイテムを沢山取得できるたり、スコアを稼げたりするので、分岐の選択を上手く使えばゲーム展開を有利に進める事が出来ます。
肉塊エイリアン。 私のワンコインクリアの最大の壁で、コイツ、強すぎてイヤになります。 脱出用宇宙船の前に立ちはだかる、4本足エイリアン。 他のエイリアンに比べてどことなく見た目がカッコ悪いなあ。

 ZUNTATA節絶好調な音楽
スペースガンで忘れちゃならないのが、音楽。
私の好きなZUNTATAというサウンドチームの音楽ですが、相変わらずここでも良い仕事してますねえ。
特に静かな感じから段々焦燥感溢れるテンポになっていくという、恐怖感を煽る曲が上手く、今聞いても全く色あせていない、良い曲ばかりです。
さすがZUNTATAというべきか。
これが不気味な演出を盛り込んだゲーム内容と組み合わさるのだから、曲の演出もゲーム演出効果も倍増。
イカス!
エンディングの少し物悲しい雰囲気の曲も、映画のエンディングっぽくて良い感じ。
個人的には、1面、3面、4面の曲が特に好きです。
効果音も、エイリアンの鳴き声や撃った時のズビャズビャという音が非常にいい感じ。
つまるところ、このゲームの曲は必聴だということです。
ちなみに私の場合、当時はサントラまで買ってしまいました。
サントラはスペースガンとミズバク大冒険のカップリングだったんですが、まるで正反対な雰囲気なゲームが一つのCDにカップリングされてるというのは、なんかギャップがあってちょっと変でしたねえ(笑)
壁に張り付いている、わけのわからないエイリアン。 体液攻撃がイヤらしい。 グバァッと大口を開いての噛みつき! 怖いぞ!

 ライフは10ポイント
このゲームの初期ライフは10ポイントとなっています。
他のマシンガン系のガンシューに比べて幾分少なめな印象を受けますが、しかし道中それなりに回復アイテムが出る上に、エリアクリア時には2ポイント回復します。
また、攻撃によっては何度か受けて初めて1ポイントのダメージとなるものも多いので、見た目ほど少ないとは感じません。
ただ、引っ掻き攻撃の場合は、1ポイントのダメージとなる事が多いので、引っ掻かれまくるとあっという間にライフが無くなってしまいます。
やたらに引っ掻くのが早いエイリアン。 斬られて斬られて斬られまくってます。 傷跡が痛々しい。 ブシャアッ!とエイリアンの上半身が吹っ飛ぶ! 見たかコノヤロ!

 難易度は高い
マシンガンタイプのガンシューは、プレイヤーが圧倒的な火力を持っているため、敵を手強くするという傾向があり、そのため必然的に高い難易度を有するゲームが多いものですが、スペースガンもそのパターンに当てはまるもので、全般的な難易度は高めです。
前半はまだそれほどでもないのですが、しかし後半やラスト近くの難易度はかなりのモノ。
このゲームが難しいと感じられる決定的な理由は、前述した桁外れなまでに高い敵の生命力でしょう。
数十発撃ちこまないと倒せない敵との戦いがメインで、さらに後半になるとそんなタフな敵どもうじゃうじゃと大量に襲ってくる。
強靭なエイリアンが群れを成して襲ってくる後半は、まさに悪夢。
こんな敵どもがやたらに出現するわけですから、後半以降、通常弾だけでは威力があまりに足りず、到底打ち勝つ事が出来ないのです。
また、プレイヤーの銃はエネルギー制で、撃つとエネルギーが減少し、撃たないとエネルギーがチャージされていくようになっているのですが、しかしゲームが進むにつれ敵の数は増加していくので、増加した敵の量を捌けるだけの銃のエネルギーチャージが到底間に合わず、エネルギー不足で敵を撃ちきれなくなる、もしくは敵の攻撃を撃ち落せなくなるという状況に陥りやすい。
まあ、そのために特殊兵器とフットペダルがあるわけですが、しかし、この2大要素は使い勝手こそ良好ですが、しかしそこまで頼れる存在ではありません。
なぜなら、特殊兵器は強力で頼り甲斐のある武器ですが、弾数制限があるのでおいそれと使いまくるわけにはいかないから。
考え無しに使い過ぎると、弾切れになって悲惨な目にあいます。
特にボス戦で特殊兵器が切れると、目も当てられない。
特殊兵器が無くなると、安心して死ねます。
しかし、かといって特殊兵器の使用をケチると、敵を倒すのがとても難しい。
場所によっては特殊兵器を使わないと絶対に越せないようなところも沢山ありますし。
フットペダルも、上手く使えば敵を一体ずつ相手にしたり、下がりながら戦ったりといった使い方が出来る便利な機能ですが、しかしこのゲームには制限時間が設定されていて、残り時間がゼロになると強力なザコ敵がうじゃうじゃ出現するようになっています。
なので、フットペダルを使って下がりながら戦いをやりすぎると、けっこうあっさり時間が無くなってしまい悲惨な目にあいます。
この特殊兵器とフットペダルのやり取りのバランスがけっこうシビアで、特に後半などはかなりしっかりと考えて使いこなさなければならないのです。
これがなかなかキビシい。
さらにそれだけでなく、敵の動きとアイテムの出現がランダムとなっているというのがこれまたキツい。
つまり、このランダム性によりパターン化による攻略が出来ず、ある程度アドリブで敵を捌く必要があります。
しかし、敵はみな手強くしぶといので、的確な射撃力、一瞬の判断力、どの武器を使うかという戦略性など、攻略するにはかなり高度なプレイヤースキルが求められます。
このため、ワンコインクリアを実現するのはかなり難しい。
決して不可能というレベルではないのですが、しかし普通のプレイヤーならばまずムリに近いかも
実の所、私もワンコインクリアした事は3回しかないです。 それも、運良く回復アイテムが連続で出てくれたという偶然によるもの。
2コインなら、いまやってもほぼ確実にクリアできるんですけどねえ……。
私にとってはなんとも微妙な難しさの難易度でした。
まあとにかく、一般プレイヤーにとってはかなり難しいゲームだという事です。
ただしかし、2人同時プレイをすると、火力が2倍になるので、1人プレイよりも戦闘がずいぶん簡単になるようです。
もっとも、双方ともある程度のスキルが要求されるのは当然ですが。
頭無しエイリアンと牙付きボールとの混合攻撃。 手強いぞ! ボム弾で木っ端微塵のエイリアン。 四散した肉片がグロイですな。

 スペースガンの不満点
私が感じた、このゲームで感じた大きな欠点は、主に2つあります。
1つは、敵の攻撃の中には特殊兵器を使わないと必ずダメージを受けてしまう個所が頻繁にあるという事。
例えば噛み付きや雑魚キャラの引っ掻きなど。
これらの攻撃は特殊兵器のフレイム弾かフリーズ弾を使わない限り、出されると絶対に回避不可能となっています。
どれだけ敵の攻撃パターンを読んでいようが、どれだけ射撃が上手かろうが、フレイム弾かフリーズ弾を持っていないと必ずダメージを受けてしまうわけなんですね。
フレイム弾やフリーズ弾によって敵を一瞬ひるませてダメージ回避というのは、演出の一環としてはなかなか面白いものとして機能していると思いますが、しかしゲームプレイの一環として考えた場合、アクションゲームでありながらプレイヤースキルによるものではなく、一定の条件(この場合は特殊兵器を使う)を満たさないと絶対に越せないものというのは、どうにも不満を感じるものです。
実際、終盤戦やボス戦になると、特殊兵器が無いとほとんど終わってる状況だともいえますし。
もう1つは、敵の飛び道具の距離が把握しにくいという事。
いくつかの敵は体液や寄生生物を飛ばして攻撃してきますが、基本的にこれらの飛び道具は撃ち落す事が可能です。
しかし、これらの攻撃、撃ち落そうとしたときにはすでに喰らっていたという事が珍しくなく、敵の攻撃がどれくらいプレイヤーに接近しているのかというのがイマイチ把握し辛いのです。
オペレーションサンダーボルトの場合、ナイフや手榴弾は画面の下部分まで来るとダメージとなるので、おおよそ攻撃がどれくらい迫ってきたかというのが分かるようになっているのですが、しかしスペースガンでは画面全てが攻撃を喰らう部分なので、ぱっと見でこれらの飛び道具とプレイヤーとの距離の識別がしづらいのです。
これは特にボス戦で非常に辛い要素となり、体液や寄生生物を撃ちまくってくるボスの攻撃を喰らう前に撃ち落すのは至難の技。
これがかなりツライですね。
実際、私がプレイしたとき、受けるダメージの8割方はこの飛び道具によるダメージですから。
というわけで、この2つが私の感じた主なスペースガンの不満点です。
特に後者のは、この手のFPSの視点で展開されるゲームでよくある欠点といえるのですが、何かウマい解決方法はないものですかねえ。
エイリアンの巣窟。 次々に体液やら寄生生物やらが襲い来る、熾烈な戦いです。 人間との対比を見ても分かるように、エイリアンどもはどいつもこいつもガタイがデカいです。

 エンディングは2種類
スペースガンではグッドとバッドの2種類のエンディングが用意されています。
エンディングの分岐はラスボス戦。
ゲーム終盤、地球へ戻るための脱出用小型宇宙船のコックピット室に到達したプレイヤー達は、エイリアンのボスと対面し、ここで最後の戦いが始まります。
しかしながら、ここはコックピット室なので、プレイヤーの流れ弾はコックピットにダメージを与えてしまうようになっています。
したがって、この最終バトルでは、プレイヤーはコックピットに出来る限りダメージを与えないように、エイリアン達だけを的確に攻撃しなければならないのです。
で、そんな中でラスボスとのバトルが展開されるのですが、しかしコックピットにダメージを与えすぎると、例えラスボスを倒せたとしてもコックピット部が破壊されてしまい、脱出不可能となり、バッドエンドに。
上手くコックピットを破壊することなくラスボスを倒す事が出来ると、無事惑星から脱出する事が出来、晴れてグッドエンドとなります。
同社のオペレーションウルフ、オペレーションサンダーボルトでも同じように特定の条件によってグッドエンディング、バッドエンディングへ分岐しますが、タイトーのガンシューのスタッフは、この手の2種類のエンディングが好きだったんでしょうかねえ。
ちなみにハッピーエンドでも、地球へ帰るプレイヤー達の宇宙船のシーンとスタッフロールがひとしきり流れた後、大きなUFOがゆっくりと地球へ向かっていくという、実は結構ブラックっぽい内容になっていたりします。
エンディング。 みんなの喜びようが伝わってくるような一枚絵ですね。 音楽も良し! 殺られた主人公。 これから喰われるんでしょうか。

 まとめ
スペースガンは、楽しいゲームです。
ガンシュー好きな方は当然として、『エイリアン2』のファン、バイオレンスなゲームが好きな人、不気味なクリーチャーが好きな人、ホラーな雰囲気のゲームが好きな人、燃えるゲームが好きな人、ゲームミュージックにこだわる人は、まず間違い無くハマるゲームだといえます。
レトロであり、またアーケードゲームという事もあるので、プレイする機会は多分それほど無いかもしれませんが、もしどこかのゲームセンターやゲームコーナーなどで見かけたら、ぜひとも一度プレイしておいて損はないでしょう。
今見ても全く色あせない、卓越した演出力、グラフィック、爽快感溢れるガンシューが、そこにはあります。
口から寄生生物弾発射! さりげなく転がってる右の死体がエイリアンの怖さを演出してていいですね。 ラスボス。 コイツはたまにワープもしたりします。

ちなみにこのゲームで個人的にものすごく残念だったな思うのは、『続編が出ていない』という事ですね。
エンディングの所を見ても分かるように、ストーリーは2作目が作られても全くおかしくない引きだったし、ゲーム自体もとてもよく出来ていて、プレイヤーの評判も決して悪くなかったタイトルだったと思うんですけどねえ。
個人的にとても好きなゲームなので、いまでも続編を切実に希望してたりして…。

2002年9月22日
後ろのコックピットにダメージを与えすぎないよう、戦わなければなりません。 気を使うラスボス戦です。 大型UFOから小型UFO登場。 なんか、インデペンデンスデイみたいですな。


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