サブタイトルは『悪夢は本当にやって来る』だったと思う。
主人公の顔。コワイッ!! 死体発見。ミステリーらしくなってきました。


ディジャヴ

ケムコ ファミコン


ケムコ海外移植アドベンチャー3部作シリーズの第1作目。
アメリカをある街を舞台にしたハードボイルドな雰囲気漂うアドベンチャーで、ミステリー色が非常に濃い作品です。
ちなみに2作目はファンタジー世界を舞台にした『シャドウゲイト』、3作目はホラータッチな世界が舞台の『悪魔の招待状』となっています。
当時の私はこういった探索型のテキストアドベンチャーというのがわりと好き(今もそうですが)でして、このシリーズは3作とも全てプレイしました。


ゲームは非常にオーソドックスなコマンド選択式のアドベンチャーで、特に説明書などなくても5分もプレイすれば基本的な操作はマスターできます。
かくいう私もそうで、このソフトは中古ショップで説明書無しで裸状態のカートリッジを買ったのですが、全く問題なかったです。 ちょっと理解し難かった部分といえば、セルフ関係とアイテムページ関係か。
ちなみに当時雑誌に掲載されていた情報によると、このゲームの定価は9800円と、他のソフトに比べてやたら値段が高かったみたいです
なぜなんでしょう?
私は中古で1500円のを買ったんですが……。


さて、このゲームで特徴的なのはスタート時、主人公自身、自分が何者か全くわからないという事でしょう。
ゲームをスタートさせると、主人公がトイレで目覚めると事から始まります。
しかし主人公は、自分がなぜトイレにいるのか全くわからず、しかもそれだけではなく、自分は何者で一体今まで何をしてきたのかという事すらまるで思い出せない。
そして何がなんだかわからないままトイレを出て近くの部屋に入ると、そこには血を大量に流した何者かの死体が……。
という出だしから始まり、プレイヤーは自分が何者か、そしてなぜあんな所で目覚めたのか、なぜあんな所に死体があるのか、という謎を解くべく奮闘します。
そう、いってしまえば『記憶喪失』を題材にした話なんです。
『記憶喪失』は映画や小説、マンガなどでもしょっちゅう扱われるネタで別に珍しくないともいえるんですが、やはりなんだかんだ言いつつも記憶を失った主人公が自分を取り戻していく内にいろいろな事件や陰謀に巻き込まれていくというのは、正にミステリーの王道というか、話的にも盛り上がりやすいというか、なんかプレイヤーを引きつける要素があるんですよね。
多分、あらかじめいろいろな事を知っている主人公よりも、最初に何も知らない主人公が一つ一つ情報を仕入れていくという形の方が、よりプレイヤーに近いシチュエーションであり、感情輸入度も高まるからかもしれませんね。


そういやこのゲーム、物語自体は第2次世界大戦中にアメリカで実際にあった話がモチーフになっているとか。
そそう言われてみるとストーリーは最近の壮大な物語など比べるとかなり地味な方ですが、その分主人公のふるまいの一部に妙なリアリティがあって面白い。
特に証拠品に関することなど、主人公はいかにも現実に行いそうな事をしてのけます。
ストーリーは多少盛り上がりにかけますが、結構面白かったのではないでしょうか。
少なくとも私は楽しめました。


さて、次はゲームシステムやプレイ感覚自体の感想を。
このゲーム、世間一般的にはやりにくい、つまんない、クソゲーといった評価が妙に多いみたいですね。
もちろん楽しんだ人もいたはずですが、少なくともネット上ではあまりいい評価というのは転がっていませんでした。
世間一般的にこのゲームが駄目だといわれる一番の原因は、多分、やたらにゲームオーバー(死亡、あるいは逮捕される)になりやすいからじゃないでしょうか。
例えば、銃で関係ない人を撃つと警察に捕まってしまいゲームオーバー、横に移動しただけで崖から転落してゲームオーバー、車を動かそうとすると爆発してゲームオーバー、銃を自分に使うと自殺してしまいゲームオーバー、ゲーム進行とは関係ない薬を飲むと死亡してゲームオーバー、銃を持った男に話をすると撃たれてゲームオーバー、話しかけてきた女性に素直に対応すると撃たれてゲームオーバー、など、ゲームのフラグ成立とは関係のない妙な行動をすると、大抵は即座にゲームオーバーに。
このため、フラグの成立方法を知っていないと、ほとんどの場合クリアまでに数十回から百回以上は理不尽な展開でゲームオーバーになるので、このゲームはしばしばクソゲー扱いされる事が多いようです。
ただしかし、確かに理不尽なゲームオーバーが多いというのは事実ですが、コンティニューすればゲームオーバーの直前から再スタートできるので、そんなに悲観するべき事でもないんですよね。
当時の他のゲームの場合だと、セーブした場所まで戻される、あるいは最初からやりなおしといったものもあった時代ですから、このゲームのコンティニューでの再スタートは非常に親切だったのではないでしょうか。
また、このゲームではクリアするのに必ず必要なアイテムは絶対に捨てたりする事が出来ないようになっているので、完全な『ハマリ』というのは存在しません
他にもゲーム中ではまれにコインを使用する場面があるんですが、このコインも使い切っても特定の場所からまた取得できるようになっているなど、とにかく全編通してハマる要素は皆無といってもいいくらいです。
実際に必ずハマらないという保証は出来ませんが、とりあえす私は2回クリアしたけど、ハマった事はありませんでした。
海外のゲームの割には、なかなか親切に出来てます。
しかし欠点は、ゲームのテンポがかなりのろいという事。
というのも、カーソルの移動速度がかなり遅くて、アイテムを使ったりする時などはいちいちメモを1ページずつめくっていかねばならず、非常にかったるい。 それにメッセージ表示用の弾丸のアイコンも、動きがやけに遅いのでたまにイラつきます。 そこらへんは少々不満。
あと元がアメリカ産のアドベンチャーゲームなせいか、グラフィックがいかにも洋ゲーといったモノなので、この手の絵が嫌いな人には少々辛いかもしれません。
また、プレイ中に手に入るアイテムの半分近くがゲームの進行とは全く関係無い物なので、日本のようにゲーム中に手に入るアイテムは全て何かしら使い道があるモノだと信じてプレイすると痛い目にあいます。


とまあいろいろ書きましたが、とにかく、手探りで謎を一つ一つ解いていくこのタイプのゲームは、やってみると結構面白いんですよ。
が、従兄弟にプレイさせると『めんどくさい』の一言で片付けられてしまいました。
う〜む、やはり万人には向かないゲームなのか。
結構楽しいと思うんだけどなあ。


そういやこのゲーム、続編で『デジャヴ2』というのが製作されたというのを聞いた事があります。
もちろん英語版の方。
日本のパソコンやコンシューマに移植されたという話は聞いた事ありませんね。
このシリーズ好きなので、どこかのメーカーが1と2のカップリングで出してくれませんかねえ。
……と、思って調べてみると、なんとゲームボーイで1と2がカップリングされて出ていました!
いやはやなんとも。

2000年12月31日


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