知ってる人多分いねぇウルトラマグナムマイナーゲー。 元のタイトルは『バトルガール』?

電脳少女リジェクション


シュールドウェーブ FM-TONWS


電脳少女リジェクションは、FM-TOWNSにてリリースされた、3Dシューティングアドベンチャーゲームです。
といってもいかんせん10年以上前のゲームで、登場時期は1992年か1993年。 しかもプラットフォームはマイナーハードなTOWNSだし、さらにはゲームそのものもぜ〜んぜん話題に上がらないモノだったので、ここで語ったところで誰もわからないでしょうし、またこれから知る事もないでしょうな、これ。
試しにこれ書いてる時にGoogleにて『電脳少女リジェクション』で検索してみたんですが、引っかかったのが

たった1件

こりゃスゲェ!!
私も今までレビューやら興味本位やらでいろいろなマイナーなゲームのタイトルを検索したものですが、一件しかひっかからなかったってのはさすがに前代未聞。
どんだけマイナーなんだよ。
低知名度にかけては屈指だと思っていたあの『ザックマックラッケン』でさえ、今では約10件は引っかかるってのに。
電脳少女リジェクションは、まさにキングオブ無名の称号にふさわしいタイトルといえますな。
そしてそんなタイトルをレビューしようって私自身も、ある意味狂気の沙汰といえましょうな。

しかしながら、レビューをするといっても、私自身もTOWNSを持ってた頃にプレイしたきりで、断片的にしか思い出せなかったりするので、大して詳しく書けるわけでもなかったりするんですが…。
まあそれでも、ゲームの内容だのなんだのとはっきりとはいうかないものの、ある程度は覚えてはいるので、思い返せる限りを記憶の奥底からほじくり出して、誰もしらないだろうこのゲームについて、覚えてる限りムダに語ってみようかと思います。


 大まかなストーリー
まずゲームのストーリーなんですが、確か、
隕石が落ちた事により、東京が壊滅。 そしてその際に発生した有害物質により死んだ人々が次々とゾンビ化し、生き残った人々を襲うようになった。 特殊部隊の一員である主人公(若い女性)は、その原因を調査し、そしてゾンビどもを駆除するため、下水道から廃墟となった東京へとのり込んでいく
という内容だったと思います。
雰囲気や設定としては、東京を舞台にした3Dダンジョン式の『死霊戦線』に近いですかね。 最近のゲームで言うなら『バイオハザード』もしくは『パラサイトイヴ』ですか。
ゾンビや怪物とアチョアチョ戦いつつ、3Dダンジョンを進んで東京を調査、隕石の謎を解き明かしていきます。
話はわりと二転三転していったと思うんですが、残念ながら詳しい内容はもう覚えてないです。 確かお約束通りともいえる、この手の事件はあらかじめ仕組まれたようなもので、そして首謀者も主人公の知り合いの誰かだったという展開があったようななかったような。


 システム周りはこんなの
ゲームの基本となるシステムは、3DダンジョンRPG+ガンシューティング、といったものでしょうか。
移動はダンジョンマスターやウィザードリィのようにマス目移動式で、途中で敵が出現すると戦闘シーンになり、照準を合わせて敵を撃つというガンシューティング風の戦闘が行なわれます。
わかりやすく言うなら、前述したようにまさしく『死霊戦線』が3Dダンジョン方式になった、という感じです。
舞台が現代だったり、無味乾燥なダンジョンのフィールド、そして敵はゾンビやモンスターの類、主人公が若い女性、さらにはハンドガンやマシンガンといった現代兵器を扱うというシステムなんかは、非常に似ている。
…いやまあ感覚的にはだいぶ違うと思うんですが、なんとなく例えるならまさに死霊戦線、といった感じ。 私の記憶があいまいなのもあるんでしょうけど。
そしてそんなダンジョン移動と戦闘を繰り返し、いろいろと調べるうちにストーリーが展開していくわけです。 舞台は下水道のみならず、ビル内とかいくつか変化あったと思います。


 印象的だった部分その1・ボイス
このゲームは売りの一つに、キャラのセリフが音声入り、というのがありました。
いわゆるボイス有りってやつですね。
当時のPCゲームではまだサンプリングボイスを使用したゲームはあまりなく、TOWNSではCD-ROMの大容量を活かしてよくサンプリングボイスやアニメーションを盛り込んだゲームを排出していました。 家庭用ゲーム機で言うなら、PCエンジンのCD-ROM2ゲームみたいなものですか。
で、このゲームもその一つで、端々のイベント会話シーンや、バトルシーンの掛け声などでは声優の声を使用し、臨場感を出していました。
宣伝でも、有名声優多数出演、といった紹介文が載っていたものです。
もっとも、今となっては主人公の女性の声が『富永みーな』という人だったという事くらいしか覚えてないんですが…。
声そのものはそれなりにマッチしていて、バトルシーンで発砲するたびに『死ねェ!』とか『倒れろ!』と叫んだり、攻撃を受けると『うっ!』といったり、死亡直前だと『殺されちゃう…』といった声はいまだに良く覚えてます。
それ以外のボイスはてんで印象に残ってないです。
所詮、私にとってはその程度のゲームだったってことなのかな。


 印象的だった部分その2・アニメーション
このゲームが売りとしていた部分その2は、イベントシーンでのアニメーションでした。
言うまでもないですが、当時パソコンゲームでイベントグラフィックがアニメーションするというのはまだ珍しかったもので、そんな要素を売りにしていた、ということなんでしょう。
といっても、覚えているのは、民間人が敵の組織の一斉射撃で撃ち殺されるシーンと、ラスボスが変身するシーンくらいですが。
アニメーションそのものはかなり滑らかだったと思います。 しかしながら、アニメーションするシーンでは画質が荒くなっていましたが。
しかしながら、こんな果てしなくどうでもいいようなシーンにはアニメーションを挿入して、主人公の見せ場などではアニメーションは全然なかったので、ちょっと『?』な感じでもありました。


 印象的だった部分その3・ゲームの出来
このゲームで印象に残っている部分といえば、やっぱゲームとしての出来でしょう。
いや、いい意味ではなく、どちらかといえば悪い意味だったんですが……。
ぶっちゃけ、ゲームとしてはいわゆるアレな出来でした。
ウィザードリィ風の3Dダンジョンを探索しつつ、バトルシーンになったらガンシューティング風のゲームが展開されるというシステムは、確かに当時にしては割と珍しく個性的といえば個性的だったんですが、しかしそのシステムが面白く消化されていたかというとそうでもないところなのが悲しい。

まずマップが単純
3Dダンジョンなゲームの割に、マップは迷路というには程遠いほどシンプルな構造で、マッピングの必要ほとんどないくらいでした。
ルートはほとんど一本道が延々と続いているだけで、長い一直線の道の先に申し訳程度に分岐がチョコチョコとあるだけ、という。
ゲーム中にマップなどのアイテムやオートマッピングなどの機能はなく、またフィールドもけっこう広いので、めんどくさがりな当時の私にしては珍しくマッピングをしながらプレイしたものですが、実際にはほとんどマッピングする意味はなかったです。
一歩あるくごとに一歩分の印をつけながらマッピングしてたんですが、しかしマップのおおよそ8割以上は延々と一本道が続いているだけ、そしてたまにぽつぽつと分岐がある程度なので、マップそのものは出来上がってみると見事なまでにスカスカ。
なもんだから、マッピングしたといっても、ほぼそのマップを使う事はなかったです。 いちいち見直さずとも、マッピングしてる間に全部覚えてしまえるくらいの単純な構造だったものですし。

次にサウンドがショボイ
声優を起用したボイス、迫力のある銃声などはまだよかったんですが、しかしBGMがどうにもアレな出来でした。
TOWNSといえばCD-ROMを活かし、音楽にCD-DAを利用して美しい演奏を実現したゲームも多くあったものですが、このゲームのCD-DAでの音楽は泣けました、もちろん悪い意味で。
もうFM音源レベル、といえるくらいしょぼい音楽で、しかも曲そのものもシンプルすぎるもので聴きごたえまるでなし。
下水道のシーンでは、甲高く耳障りな電子音がひたすら延々と同じフレーズを繰り返していくだけ。 戦闘シーンでは低く小さな音がショボショボ繰り返されるだけ。
なまじ、他のTOWNSのゲームは音楽が良かった分、CD-DAでこの音楽はさすがにダメだろ、と当時ですらも思ったものです。
ちなみに付け足すなら、他にも字幕と音声のタイミングがずれてたりなどあったりも。

さらには動きがトロイ
このゲームの最大の不満点、それはゲームのテンポや動きがあまりにトロかった、という事です。
まず照準の動きがノロノロ。
照準を画面の端から端に移動させるだけでも3〜4秒くらいかかり、照準をあちこち移動させるだけでもトロくさい。
しかもその照準はパッドの十字キーでしか移動できず、パソコンゲームなのにマウスで照準移動が出来ないときたもんだ。
TOWNSのゲームの中にはパッド対応のゲームも多かったものですが、しかし何もアナログ操作すらをパッドの十字キー専用にしなくてもいいのに…
そしてさらに、プレイヤーの方向転換(移動方向)すらも照準移動で行なわなければならないというトドメつき。
このゲームにはワンタッチで行なえる方向転換キーといったものは無く、プレイヤーが左右を向いたりするには、わざわざ照準を画面端まで持っていかないと方向転換できないようになっていたんですよね。 ただでさえ照準の移動が遅いのに、方向転換すらこれでやらなきゃならないからやってらんないです。
しかも後ろを向く際にも同様で、そんなトロくさい左(もしくは右)の方向転換を二回繰り返してようやく後方を振り向けるという。
方向転換するだけでここまで面倒な動作が求められるゲームってのも、さすがに珍しいといえました。
当時ですらも、『オイ、これどうにかならなかったんかよ…』と思ったほどですからねえ。
そしてさらに追い討ちをかけるように、移動そのものもトロくさいときた。
一歩移動するのに一秒ほどかかるため、移動するだけでもえらい時間がかかるという。 しかも一本道が多いから移動はひたすら退屈というおまけ付き。
移動も照準もなにもかもがトロくさい仕様のため、やっててどうにもだるいゲームでした。

加えて戦闘シーンもトロイ
このゲームの戦闘は、RPGのように敵とエンカウントすると戦闘シーンに突入して戦うシステムになってるんですが、しかし上記のように、照準の移動がトロくさいため、戦闘シーンもだらだらしていました。
しかもそれだけでなく、戦闘そのものがスローなのでことさらその傾向が強かったという。
例えばプレイヤーが銃を発砲し、それが敵にヒットするとヒットマークが表示されるんですが、しかし発砲してからヒットマークが表示されるまでワンテンポ遅い。
敵との距離が離れているというわけではなく、単に撃ってからヒットマークが表示されるのに一秒くらいの間が空くんですよね。 そのため、戦闘のスピード感まるでなし。
時にはこのワンテンポ遅さのために攻撃がなかなか当たらないなんて事もあり、スローテンポどころかイライラ感も増大させてくれたものです。 まあ敵の動きがそれなりに遅いのでそこまで頻繁には起きませんでしたが、しかし中には明らかに当たってるはずなのにヒット判定とならないイイカゲンな設定の敵なんかもいました。

とまあこのように、ゲームの出来がさすがにこんなんだったので、正直に言えば、あまり面白いゲームでは無かったです。
一応ラストあたりまではプレイしましたが、しかし徹底的にやりこむ気にはなれず、クリアできないままほどなくプレイやめてしまいました。
その後は中古ショップに売ったのか捨てたのかよく覚えてないです。


 印象的だった部分その4・妙に凝ったミリタリー設定やアイテム
このゲームははっきり言ってしょぼいゲームでしたが、しかし一つだけ、楽しいと思わせる要素がありました。
それはゲーム中で採用されている、妙にマニアックなミリタリー系の設定。
当時私はかなりバリバリのミリタリーマニアでして、ゲーム中にそういう設定やらアイテムやらが登場すると、それだけでもう魅力あるゲームに見えたものです(今でもその嗜好は残っています)
で、この電脳少女リジェクションなんですが、設定として特殊部隊や軍が登場する物語のため、もちろん必然的にこの手のミリタリー系アイテムやら火器やらが多数登場するようになっています。
そしてその結果、ゲームそのものはわりとしょぼいモノながらも、ミリタリー系のゲームという事だけで、私にとってはプレイする価値のあるゲーム、それなりに気分的に楽しいゲームでした。
実際、武器やナイフからハンドガン、サブマシンガン、アサルトライフル、マシンガンなど多種多様なものが揃っていて、中には映画プレデターでも登場したM134ミニガンなんかも登場したりなど、そういうミリタリー系アイテムを使って敵を倒せるというだけでこのゲームをプレイする動機になっていたものです。
いわゆる、攻略とかやりこみとかそういうゲーム的な要素を求めるのではなく、ガンシューの二挺拳銃のような、なりきり気分を味わわせてくれるだけのゲームとして、プレイしていたわけですね。

他に、回復剤であるアンプルを使用するときは、一度に大量に使用するのではなく、間隔を置いて少しずつ使った方が回復効果は高いという妙にリアルっぽい要素なんかもあり、これがまたマニア心をくすぐるものでした。


 印象的だった部分その5・クリアできなかった
このゲームで心残りだったのが、最後までクリアしなかった、という事です。
いや、クリアできなかった、といった方が正しいかな。
一応、ラスボスらしき敵(先ほど言った変身のアニメーションが挿入されるシーン)までは到着したんですが、そいつをどうしても倒せなかった。
というか、いくらダメージを与えても死ななかった。
所持している弾薬を全て撃ち尽してもまるで倒せず、何度やっても弾薬を使い切ったあとでなぶり殺しにされる。
合計10回ほどチャレンジしたんですが、何度やっても同じ結果で倒せないので、結局クリアできませんでした。
何か特別なフラグを立てたりしておく必要でもあったんでしょうかねえ、今ではもう後の祭りですが。
とにかく、最後まで進めておきながらクリアできなかった、というのはちょっぴり心残りです。


 『電脳少女リジェクション=バトルガール』なのか?
はっきりとした確信はもてないんですが、おそらくこの『電脳少女リジェクション』というゲームは、最初『バトルガール』という名前で、テクノグラードというメーカーから出る予定のはずだったと思います。
当時、Oh!FM-TONWSという雑誌で、『バトルガール』という名前でちょっと紹介記事が載っていました。 ちなみに時期的には、私がTOWNSを買ってから少し経った頃(いわゆる2〜3代目のモデルが出てた、1990年頃)だったかな。
3Dガンシューティング風のシステムやらミリタリー系のストーリー設定、ボイス有りなど、簡潔に述べられたその紹介記事を見て、私はTOWNS専用ののゲームだったという事もあってか、このタイトルをメチャクチャ楽しみにしてたものです。
しかしながら、それ以降はなぜかぱったりと追加情報が出なくなり、また発売日もひたすら未定やら延期やらの所を漂うばかりでした。 おそらく、2年以上ずっと未定欄や発売延期欄を漂っていたと思います。
最初の紹介記事以来、あまりに長い事はっきりした情報も発売日も無しの状態が続いたので、そのうち私もこのゲームの存在を忘れてしまいました。
そしてそんなある日、気がついたらいつの間にかショップで発売されていたという。
それも『電脳少女リジェクション』という名前に変わって、そしてメーカーもシュールドウェーブというメーカーに変わってて。
当時の資料が残ってないのではっきりとした証拠は無いんですが、しかしおそらく『バトルガール』が『電脳少女リジェクション』という名前が変わったのは間違いなかったと思います。
なぜなら、最初に雑誌に掲載されていた『バトルガール』紹介文の内容が、ほぼそのまま『電脳少女リジェクション』と同じだったのと、そしてシステム周りもバトルガールとイメージがまったく同じだったからです。 だから、リジェクションを発見したときに『これバトルガールじゃないの?何でタイトルかわったんだろ?』というのが第一印象でした。
そしてこれはさっき検索して知ったんですが、『バトルガール』は邦画(Vシネマ?)としても作られていたらしいですね。 キューティー鈴木や神取忍といった女子プロレスラーを起用するという大胆なキャストによって。 ちなみに私はその邦画は観たことないです。
で、調べてみるとその邦画の内容もこのゲームとかなり酷似(というかまったく同じ?)しており、そのため、私は今でもシュールドウェーブの『電脳少女リジェクション』の当初のタイトルはテクノグラードの『バトルガール』だったはずだと確信しております(もしかしたら間違ってるかもしれないけど)。
ああ、でも邦画として作られたということは、もしかしたら本当はマルチメディア展開にする予定だったのかも。
でもなんでゲーム版はタイトルがかわったんでしょうね。 しかもメーカー名も変わってるし。
いったい何が起こったというのか、謎です。
で、当時の私は、さすがに待たされすぎててこのゲームに対する興味を失っていたものの、昔は楽しみにしてたということもあって、とりあえず購入。
しかしながら、発売までに時間があまりにたちすぎてたのと、ゲームそのものがその割にどうにもショボかったというのもあって、肩透かしを食らったものです。

まあ、それでもすでに説明したように、当時はまだ数の少なかったミリタリー系のゲームというだけで、ぼちぼち楽しんだものですが。
……でもクリアは出来ませんでしたが。


ところで書き終わって気付いたんですが、あんまり覚えてないとか言いながら、私はけっこうな量をかいてますな。
印象深いのか印象薄いのかわからないゲームだったというべきか。
それにしても、自分で書いてて思うんですが、こんな誰も知らないようなゲーム、それこそ検索で一件しか引っかからないようなマグナムマイナーなゲームのレビューなんて、いったい誰が読むんだろうなあ。
そもそも知ってる人いるんだろうか。


2005年07月10日


戻る